マネージド・セキュリティー・サービス・プロバイダー(MSSP)とは

執筆者

Matthew Finio

Staff Writer

IBM Think

Amanda Downie

Staff Editor

IBM Think

MSSPとは

マネージド・セキュリティー・サービス・プロバイダー(MSSP)は、サイバーセキュリティー機能を強化するために、企業向けにセキュリティー・システムの監視と管理のアウトソーシングを提供しています。

マネージド・セキュリティー・サービス・プロバイダーは、サード・パーティー・エンティティーとして機能し、セキュリティー・デバイスやシステムの監視と管理をアウトソーシングして企業に提供しています。MSSPは、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、マネージド・ファイアウォール、ウイルス対策管理などの重要なセキュリティー・サービスを提供します。

MSSPは、可用性の高いセキュリティー・オペレーション・センター(SOC)から運用されており、介入なしに高レベルで継続的に運用できるため、「常時稼働」で対応できます。この対応により、企業がセキュリティーを効果的に維持するための、広範な社内人員の雇用、トレーニング、および維持の必要性が大幅に軽減されます。

企業は多くの場合、内部のセキュリティー機能を強化したり、セキュリティー運用を完全にオフロードしたりするために、MSSPに頼ります。MSSPは、セキュリティー・イベントのリアルタイム監視と分析を実施し、脅威インテリジェンスを提供し、セキュリティーのベスト・プラクティスに関するガイダンスを行うセキュリティー専門家を雇用しています。

この戦略的パートナーシップにより、組織はデジタル資産が資格のある専門家の保護の下にあるという安心感を持ちながら、コア・ビジネス業務に集中することができます。また、内部のITチームの作業負荷を軽減することで、より多くの時間とリソースを組織の成長に不可欠である重要なタスクに集中させることができます。

MSSPは監視と管理に重点を置いている一方で、システムのアップグレードや変更も処理します。これにより、セキュリティー対策が最新かつ効果的な状態に保たれます。最終的に、MSSPサービスは、組織の効率を高め、セキュリティー・リスクを軽減し、進化し続ける脅威からデジタル資産を保護する上で極めて重要な役割を果たします。

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MSSPとMSPの違いは何か

マネージド・セキュリティー・サービス・プロバイダー(MSSP)とマネージド・サービス・プロバイダー(MSP)は、どちらも組織にサード・パーティー・サービスを提供していますが、それぞれの焦点は異なります。MSPは、マネージド通信やSaaS(サービスとしてのソフトウェア)プラットフォームなど、一般的なネットワークとITサービスを提供します。ただし、MSSPはサイバーセキュリティーの脅威から組織を保護することに重点を置いた、セキュリティー・サービスの提供に特化しています。

MSSPとMSPの主な違いは、オペレーション・センターにあります。MSPは通常、クライアントのネットワークを監視および管理するためのネットワーク・オペレーション・センター(NOC)を運営していますが、MSSPにはセキュリティー・オペレーション・センター(SOC)が装備されています。SOCは24時間体制のセキュリティー監視とインシデント対応に専念しており、セキュリティー上の脅威を迅速に検出して軽減し、組織のネットワークとデジタル資産を効果的に保護します。

マネージド・セキュリティー・サービス・プロバイダー(MSSP)の使用

MSSPは企業に、完全なアウトソーシング・セキュリティー・ソリューションを提供します。それが主に焦点としているのは、企業ネットワークのセキュリティー監視とインシデント対応です。ただし、これらのネットワークは新しいテクノロジーとともに進化するため、MSSPはアプリやクラウド・ベースのインフラストラクチャーなど、他のプラットフォームのサポートも提供することがよくあります。一般的なMSSPサービスには、次のものがあります。

ウイルス対策サービス:進化するタイプのウイルス攻撃に対処するため、MSSPは脅威ハンティング・リソースを使用して差し迫った問題にターゲットを絞り、ネットワーク内のさまざまなレベルで保護対策を実施して、マルウェアやその他の悪意のあるソフトウェアからネットワークを保護します。

エンドポイント保護:MSSPは、ノートPCやデスクトップ・コンピューターなどのデバイスやモバイル・デバイスをサイバー脅威から保護するエンドポイント保護サービスを提供し、組織内のすべてのエンドポイントにわたって包括的なセキュリティーを確保します。

インシデント対応サービス:セキュリティー・インシデントや侵害が発生した場合、MSSPは迅速なインシデント対応サービスを提供します。これには、影響を最小限に抑えて通常のオペレーションを回復するためのフォレンジック分析、インシデント調査、修復が含まれます。

侵入検知:MSSPは、従来のネットワークの境界を超えて、すべてのコンポーネント、人、ソフトウェアを調査し、高度な技術を採用してセキュリティー違反を先制的に特定して軽減することで、内外の脅威からすべてのデバイスとシステムを保護します。

マネージド・ファイアウォール・サービス:MSSPは、システムのファイアウォールを継続的に監視し、潜在的な脅威に対応するセキュリティー専門家を配置します。ネットワーク・トラフィックを監視してパターンと不一致を特定し、堅牢なファイアウォール保護を確保します。

セキュリティー・コンサルティング:MSSPは、セキュリティーのベスト・プラクティス、リスク管理戦略、およびセキュリティー体制の改善に関する専門家のガイダンスとアドバイスを提供し、組織が効果的なセキュリティー・フレームワークを開発および維持できるよう支援します。

セキュリティー情報およびイベント管理(SIEM):MSSPは、SIEMソリューションを導入して、さまざまなソースからのセキュリティー・データを集約および分析し、リアルタイムの脅威検出、インシデント対応、情報セキュリティー、コンプライアンス管理を可能にします。

脅威の検出と防止:MSSPは、高度な脅威検出ツールと技術を使用して、マルウェア、ランサムウェア、フィッシング攻撃、内部脅威など、さまざまな種類のサイバー脅威を検出し、防止します。このストラテジーには、侵入検知および防止システム(IDPS)、マネージド検出および対応(MDR)、エンドポイント検出および対応(EDR)ソリューション、およびその他のセキュリティー技術の導入を含めることができます。

仮想プライベート・ネットワーク(VPN)構成:MSSPは、組織のオペレーションを保護するためにVPNを構成します。プライベートVPNは、攻撃対象領域を減らし、権限のあるユーザーに合わせてカスタマイズされたセキュリティー対策を実施して、ネットワークのセキュリティーと機密性を高めます。

脆弱性スキャン:MSSPは、潜在的な脅威を特定するために、徹底的な脆弱性スキャンを実施します。その脆弱性管理スキルは、ワークスペースや機密データなどの一般的なターゲットを含むネットワーク内の問題を正確に特定します。攻撃者は、目標としたターゲットに直接結び付けられていない脆弱性も特定するため、MSSPは、それらが直接の攻撃対象領域内に存在するか、近くに存在するか、あるいは遠くに存在するかに関係なく検知できます。

マネージド・セキュリティー・サービス・プロバイダー(MSSP)のメリット

MSSPには、増大するサイバー脅威から企業を守るための多くの利点があります。

先進テクノロジーの利用:MSSPは、さまざまなサイバー脅威から顧客を守るために、最先端のセキュリティー技術や次世代ツールに投資しています。MSSPと提携する企業は、多額の先行投資を行うことなく、これらのテクノロジーを活用できることになります。

コンプライアンスの支援:多くの業界では、データ保護やプライバシーに関連する法令遵守が求められています。MSSPsは、一般データ保護規則(GDPR)、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA)、およびペイメント・カード業界データ・セキュリティー標準(PCI DSS)などの規制への準拠を組織が達成し、維持できるよう支援します。データを収集し、監査やインシデント後のレポートを生成することで支援します。

コア・ビジネスへの集中:セキュリティー管理をMSSPにアウトソーシングすることで、組織はコア・ビジネス機能に集中できます。サイバーセキュリティーの負担を軽減することで、生産性を向上させ、戦略的な取り組みを推進できるようになります。

コスト効率:MSSPを利用することで、企業はコストのかかるセキュリティー・インフラストラクチャーに投資したり、社内のITセキュリティー担当者を雇用して訓練したりする必要がなくなります。MSSPは、予測可能な、多くの場合サブスクリプション・ベースの料金体系でサービスを提供するため、企業はリソースをより効率的に割り振ることができます。また、多くのサイバーセキュリティー・ソリューションは、マルチテナントと拡張性をサポートしています。これにより、MSSPは複数のクライアントに対して同じソリューションを使用し、コストをクライアント間で分散させることができます。

専門知識:MSSPは、高度なサイバーセキュリティー・スキルを持ち、進化する脅威、脆弱性、セキュリティー技術を理解しているセキュリティー専門家を雇用しています。これにより、デジタル資産を効果的に保護する能力が高まります。

安心感:MSSPは、最新の脅威とセキュリティー・トレンドを常に把握し、クライアントがサイバー攻撃者の先を行くことができるようにします。MSSPと提携することで、組織はデジタル資産が専門家によって保護されているという安心感を得ることができます。

拡張性:MSSPは、顧客の進化していくニーズに応じてサービスを拡張できます。中小企業であろうと大企業であろうと、MSSPは組織の成長に合わせて適切なレベルの保護とサポートを提供するようにサービスをカスタマイズできます。

ソリューションの構成と管理:MSSPと提携することで、組織はオンプレミスで人材を確保する必要なしに、最適なサイバーセキュリティー・サービスと、セキュリティーの専門知識や管理を利用できます。平均的な組織は、50を超えるセキュリティー・ツールを保有している可能性がありますが、セキュリティー・プログラムの効率化に必要な相互運用性が欠けています。MSSPは、組織にとって最適なテクノロジーとサービスの適切なバランスを特定するのに役立ちます。

「常時稼働」の監視と対応:MSSPは、24時間体制の監視と迅速なインシデント対応サービスを提供するセキュリティー・オペレーション・センター(SOC)を運営しています。この継続的な監視により、企業の潜在的な損害やダウンタイムが最小限に抑えられます。

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