クラウドでのデータ編成

クラウド・データベースは、クラウド・プラットフォームで構築され、アクセスするデータベース・サービスです。従来型のデータベースと同じ機能を多く備えているほか、クラウドの持つ優れた柔軟性をも備えています。ユーザーは、クラウド・インフラにソフトウェアをインストールしてデータベースを実装します。

主要な機能:

  • クラウド・プラットフォームで構築され、アクセスされるデータベース・サービスです。
  • ユーザーは、専用のハードウェアを購入することなく、企業で利用するデータベースをホストできます。
  • ユーザーが管理することも、プロバイダーが管理するサービスとしても利用できます。
  • SQL(MySQLなど)やNoSQLのデータベースをサポートできます。
  • Webから、またはベンダー提供のAPIからアクセスします。

クラウド・データベースをお勧めする理由

クラウド・データベースのアクセスのしやすさを表すアイコン

簡単にアクセス

ユーザーは、どこからでもAPIやWebインターフェースを使用してクラウド・データベースにアクセスできます。

クラウド・データベースの拡張性のアイコン

拡張性

ニーズの変化に対応するために、クラウド・データベースではストレージ容量を運用中に拡張できます。使用した分のみの支払いです。

災害復旧向けクラウド・データベース使用のアイコン

災害復旧

自然災害、機器障害、電源異常が発生しても、リモート・サーバーでバックアップを行っているため、データは安全に維持されます。

クラウド・データベースに関する検討事項

  • コントロールのオプション

    ユーザーは、従来型のデータベースと同様に管理できる仮想マシンのイメージでもプロバイダーのDatabase as a Service(DBaaS)でも選択できます。

  • データベース・テクノロジー

    SQLデータベースは、拡張は難しいですが、極めて一般的なものです。NoSQLデータベースの方が容易に拡張できますが、一部のアプリケーションでは機能しません。

  • セキュリティー

    多くのクラウド・データベース・プロバイダーは、データを暗号化して、その他のセキュリティー手段も提供しています。どのようなオプションがあるか調査すべきです。

  • 保守

    仮想マシンのイメージを利用する際には、ITスタッフが基盤インフラを保守できるようにしておく必要があります。

拡張性の高いデータ管理層を提供

IBM Cloudデータベース・ソリューションは、データおよび分析向けマネージド・サービスの充実したポートフォリオを提供します。アプリケーション開発者、データ・サイエンティスト、ITアーキテクトのデータ集約型ニーズに対応するハイブリッドかつオープン・ソース基盤のアプローチを使用し、即時および長期的な利益を実現します。

IBMの視点:データ管理

モバイル・ユーザーとリモート・デバイスからなる大規模ネットワークのエンゲージメント・データとアプリケーション・データの管理には、拡張性と可用性の点で大きな問題を伴うことがあります。

問題は、大半のデータベースでは中央の「マスター」データベースで更新しなければならないことです。そのために、パフォーマンスのボトルネックが生まれるほか、マスター・データベースに接続できない場合にはアプリケーションを実行できなくなる可能性があります。

IBM Cloudant®のようなクラウド・データベースを利用すると、モバイル・デバイス、リモート施設、センサー、インターネット対応商品など、ネットワークの遠い端からもデータベースにアクセスできるため、さらに大規模に拡張して、オフライン時でもアプリケーションの実行を継続させることができます。

ハイブリッド・データベースでは、ハイブリッド・データ・クラウドを分散して作成し、性能、展開範囲、アップタイム、モビリティー、コスト削減の効果を高めます。

  • 小規模で開始して、大規模に拡張します。
  • オンデマンドで弾力的に拡張します。
  • クラスターは複数のデータセンターにまたがることができます。
  • お客様ご自身でクラウドを管理することも、プロバイダーに管理してもらうこともできます。
  • 拠点の地域、サービス・レベル・アグリーメント(SLA)、料金、規制要件に最適に対応するために、クラウド・プロバイダーをうまく組み合わせます。

これこそ、インフラストラクチャーのニーズではなく、増大するデータ管理のニーズに対応したハイブリッド・クラウドへの道です。企業は、コスト、性能、セキュリティー、拠点地域の点でデータ層について継続的に最適化できます。データを分割して配布し、ユーザーの近くに移動することもできます。

例えば、金融機関では、データベースをすべての異なるデータ・ソースの中央リポジトリーとして使用し、この金融データをJSON形式で配信することで、ハイブリッドの考え方を取り入れています。このデータは、Database as a Serviceに配布され、世界中の地域に複製されます。

もし、シンガポールのお客様が、ニュージャージー州にあるデータベースからモバイル・アプリケーション・データを取得するのに4秒以上長く待つことになれば、そのお客様はそのアプリケーションを二度と使用しないでしょう。Database as a Serviceは、データを即時に複製して配布し、世界中のデータへのほぼリアルタイムのアクセスを提供します。

クラウド・データベースは、新しいハイブリッド・クラウドの考え方で、すべてのデータを収集して配信し、複製して、エッジにプッシュすることができます。これからは、世界中のどこでも、データベース要求を行うために必要なミドルウェアを導入する必要はありません。アプリケーションを直接データベースに接続することができます。

始めに

Cloudantは、サービスとして完全に管理されたデータ層です。