lsiscsistorageport

lsiscsistorageport コマンドは、イニシエーターの iSCSI ソース・ポートから iSCSI バックエンド・ターゲット・コントローラー・ポートに対して確立された iSCSI ログイン・セッションの詳細を表示するために使用します。

構文

構文図を読む構文図をスキップする lsiscsistorageport -nohdr-filtervalueattribute_value-filtervalue?-delimdelimiterrow_id

パラメーター

-nohdr
(オプション) デフォルトでは、見出しは、簡略形式のビューではデータの列ごとに、詳細形式のビューではデータの項目ごとに表示されます。-nohdr パラメーターは、これらの見出しの表示を抑止します。
注: データが表示されない場合、見出しは表示されません。
-filtervalue attribute=value
(オプション) 1 つ以上のフィルターのリストを指定します。フィルター属性値に一致する値をもつオブジェクトのみが表示されます。
注: 一部のフィルターでは、コマンドの入力時にワイルドカードを使用できます。 ワイルドカードの使用について、以下の規則が適用されます。
  • ワイルドカード文字はアスタリスク (*) です。
  • コマンドには最大 1 つのワイルドカードを含めることができます。
  • ワイルドカードを使用する場合は、次のようにフィルター項目を二重引用符 ("") で囲みます。lsiscsistorageport -filtervalue id="1*"
-filtervalue?
(オプション) -filtervalue パラメーターの有効なフィルター属性を表示します。
  • id
  • status
-delim delimiter
(オプション) デフォルトでは、簡略形式のビューのデータのすべての列がスペースで区切られます。 各列の幅は、データの各項目の最大幅に設定されています。詳細ビューでは、データの項目ごとに 1 行が使用されます。見出しが表示される場合は、データと見出しはスペースで区切られます。 -delim パラメーターは、この動作を指定変更します。-delim パラメーターでは、1 バイトの文字を入力できます。コマンド・ラインに -delim : と入力すると、簡略ビューのすべてのデータ項目がコロン (:) で区切られます。例えば、列の間にスペースは入りません。詳細ビューでは、データと見出しは指定の区切り文字で区切られます。
row_id
(オプション) 行 ID ビューを指定します。ID は、指定されたイニシエーター・ノード・ポートからターゲット・インターネット・プロトコル (IP) アドレスを介してバックエンド・コントローラー・ターゲットの iSCSI 修飾名 (IQN) に対して確立されたセッションを示します。この値は、0 から 1024 までの数値でなければなりません。

説明

このコマンドは、イニシエーターの iSCSI ソース・ポートから iSCSI バックエンドのターゲット・コントローラー・ポートへ確立されたセッションの詳細を表示します。

この表は、出力ビュー・データとして表示される可能性のある属性値を示しています。
表 1. lsiscsistorageport の出力
属性 説明
id iSCSI バックエンド・コントローラーのターゲット IP を使用して、いずれかのシステム・ノードから iSCSI バックエンド・コントローラー iSCSI 修飾名 (IQN) との間に確立されたセッションのオブジェクト ID を示します。この値は 0 から 1023 までの数値でなければなりません。
src_port_id lsportip の出力に表示されるノードのイーサネット・ポート番号のソース・ポート ID を示します。この値は 0 から 7 までの数値です。
target_ipv4 ソース・ポート ID によって識別されるイニシエーター・ソース・ポートからのセッションを確立する、iSCSI バックエンド・コントローラー・ターゲット・ポートの IPv4 アドレスを示します。 デフォルト値はブランクです。
target_ipv6 ソース・ポート ID によって識別されるイニシエーター・ソース・ポートからのセッションを確立する、iSCSI バックエンド・コントローラー・ターゲット・ポートの IPv6 アドレスを示します。 デフォルト値はブランクです。
target_iscsiname セッションを確立する iSCSI バックエンド・コントローラー・ターゲットの IQN を示します。 この値は、256 文字までの英数字ストリングでなければなりません。 デフォルト値はブランクです。
controller_id lscontroller の出力に表示されるコントローラー ID を示します。この値は 0 から 1023 までの数値でなければなりません。デフォルト値は 1024 です。
iogroup_list ディスカバリー結果コードのコロン区切りリストを示します。 この値は、最大 32 文字の英数字ストリングでなければなりません。 このフィールドはブランクのままにしないでください。値は、0 および 1 です。
  • 0 は、その入出力グループがシステム内で使用可能ですが、ディスカバリーがその入出力グループを介してトリガーされないか、その入出力グループを介したディスカバリーが失敗することを示します。
  • 1 は、その入出力グループが存在し、その入出力グループを介してディスカバリーが成功することを示します。
注:- (ダッシュ) は、入出力グループが無効であるか、システム内に存在しないことを示します。
status システム内のすべてのノードからターゲット・ポートへの接続状況を示します。
  • full

    addiscsistorageport コマンドを使用して 1 つの入出力グループを指定し、指定した入出力グループ内のすべてのノードからのセッションを確立している場合、状況は full です。

  • partial

    addiscsistorageport コマンドを使用して 1 つの入出力グループを指定し、指定した入出力グループの 1 つのノードからのセッションを確立している場合、状況は partial です。

  • none

    addiscsistorageport コマンドを使用して 1 つの入出力グループを指定し、指定した入出力グループのどのノードからもセッションを確立していない場合、状況は none です。

デフォルト値はありません。このフィールドはブランクのままにしないでください。
connected 確立されている接続が、ターゲット IQN および IP アドレスの指定されたイーサネット・ポートからのものであるかどうかを示します。 値は yes および no です。
site_id サイト ID を示します (ディスカバーされるノードがサイトに属している場合)。このパラメーターは、拡張システムおよび HyperSwap® システムに適用されます。
site_name サイト名を示します (ディスカバーされるノードがサイトに属している場合)。このパラメーターは、拡張システムおよび HyperSwap システムに適用されます。
node_id セッションを確立しているイニシエーター・ノードのノード ID を示します。この値は、数値でなければなりません。
node_name セッションを確立しているイニシエーター・ノードのノード名を示します。この値は、16 文字までの英数字ストリングでなければなりません。 デフォルト値はブランクです。
src_ipv4 指定されたノード上のソース・ポート ID の IPv4 IP アドレスを示します。デフォルト値はブランクです。
src_ipv6 指定されたノード上のソース・ポート ID の IPv6 IP アドレスを示します。デフォルト値はブランクです。
src_iscsiname ターゲット・ポートに対する接続を表示するソース・ノードの IQN を示します。 この値は、256 文字までの英数字ストリングでなければなりません。 デフォルト値はブランクです。
次の例のように lsiscsistorageport を指定する前に、以下の手順を実行する必要があります。
  1. ソース・ポート ID 0 を介して、ターゲット iSCSI コントローラーの IPv4 IP アドレスを使用してターゲット・ディスカバリーを実行します。
    detectiscsistorageportcandidate -targetip IP1 –srcportid 2 
  2. その後に、入出力グループ 1 を介するディスカバリーの出力行 0 に対して addiscsistorageport を使用して、セッション確立を指定します。
    addiscsistorageport -iogrp 1 0
  3. lsiscsistorageport を指定して出力を表示します (ディスカバリーやセッション確立には tgt_user_nametarget_chap はいずれも不要です)。

rmiscsistorageport を指定してセッションを除去します。

簡略な呼び出し例

lsiscsistorageport

結果出力


id src_port_id target_ipv4   target_ipv6   target_iscsiname                      controller_id  controller_name  iogroup_list  status  site_id site_name
0  4           192.168.82.90               iqn.1986-03.com.ibm:2145.temp.node1   3              controller3      0:1:-:-       partial

詳細な呼び出し例

lsiscsistorageport 0

結果出力

id 0
src_port_id 4
target_ipv4 192.168.82.90
target_ipv6
target_iscsiname iqn.1986-03.com.ibm:2145.temp.node1
controller_id 0
iogroup_list 1:1:-:-
status full
site_id
site_name
node_id 17
node_name node1
src_ipv4 192.168.82.80
src_ipv6
src_iscsiname iqn.1986-03.com.ibm:2145.iscsicluster.node1
connected yes
node_id 20
node_name node2
src_ipv4 192.168.82.81
src_ipv6
src_iscsiname iqn.1986-03.com.ibm:2145.iscsicluster.node2
connected yes
node_id 16
node_name node3
src_ipv4 192.168.82.82
src_ipv6
src_iscsiname iqn.1986-03.com.ibm:2145.iscsicluster.node3
connected yes
node_id 18
node_name node4
src_ipv4 192.168.82.83
src_ipv6
src_iscsiname iqn.1986-03.com.ibm:2145.iscsicluster.node4
connected yes