chsecurity

chsecurity コマンドは、システムの Secure Sockets Layer (SSL)、Secure Shell (SSH)、または Transport Layer Security (TLS) のセキュリティー設定を変更するために使用します。

構文

構文図を読む構文図をスキップする chsecurity -sslprotocolsecurity_level-sshprotocolsecurity_level

パラメーター

要確認: これらのパラメーターを同時に使用することはできません。-sslprotocol または -sshprotocol を指定する必要があります。両方を指定することはできません。
-sslprotocol security_level
(必須) SSL セキュリティー・レベル設定の数値を指定します。この値には、1 から 4 までの任意の値を指定することができます。設定値 3 はデフォルト値です。
これらの sslprotocol セキュリティー・レベル設定を使用します。
  • 1 を指定すると、SSL 3.0 が不許可になります。
  • 2 を指定すると、TLS 1.2 のみが許可されます。
  • 3 を指定すると、追加で、TLS 1.2 専用でない TLS 1.2 暗号スイートも不許可になります。
  • 4 を指定すると、追加で RSA 鍵交換暗号も不許可になります。
注:

1.6.0.0 以降のファームウェアでは、SHA-1 暗号のサポートが除去されました。どのセキュリティー・レベルでも SSL または TLS の使用時に以下の暗号はサポートされなくなりました。

ECDHE-RSA-AES256-SHA

ECDHE-RSA-AES128-SHA

ECDHE-RSA-DES-CBC3-SHA

ECDHE-RSA-RC4-SHA

ECDHE-RSA-NULL-SHA

  • 以前のいずれかのリリースから 1.6.0.0 以降にシステムをアップグレードする際、これらのサポート対象外の暗号が使用される場合は、SSL を無効にするか、サポートされている暗号を使用するように SSL を再構成する必要があります。そのために新規の SSL 証明書を生成するか、SSL を無効にすることが必要になることがあります。
  • リリース 1.6.0.0 以降を使用して、これらのサポート対象外の暗号の 1 つが SSL 証明書と一緒に使用された場合、Web ユーザー・インターフェース (GUI) にはアクセスできなくなる可能性があります。さらに、LDAP で SSL が使用されている場合、LDAP サーバーはアクセス不能になります。
-sshprotocol security_level
(必須) SSH セキュリティー・レベル設定の数値を指定します。この値には、1 または 2 を指定することができます。設定値 1 はデフォルト値です。
以下の sshprotocol セキュリティー・レベル設定を使用します。
  • 1 を指定すると、以下の鍵交換方式が許可されます。
    • curve25519-sha256
    • curve25519-sha256@libssh.org
    • ecdh-sha2-nistp256
    • ecdh-sha2-nistp384
    • ecdh-sha2-nistp521
    • diffie-hellman-group-exchange-sha256
    • diffie-hellman-group16-sha512
    • diffie-hellman-group18-sha512
    • diffie-hellman-group14-sha256
    • diffie-hellman-group14-sha1
    • diffie-hellman-group1-sha1
    • diffie-hellman-group-exchange-sha1
  • 2 を指定すると、以下の鍵交換方式が許可されます。
    • curve25519-sha256
    • curve25519-sha256@libssh.org
    • ecdh-sha2-nistp256
    • ecdh-sha2-nistp384
    • ecdh-sha2-nistp521
    • diffie-hellman-group-exchange-sha256
    • diffie-hellman-group16-sha512
    • diffie-hellman-group18-sha512
    • diffie-hellman-group14-sha256
    • diffie-hellman-group14-sha1

説明

このコマンドは、システムでの SSL、SSH や TLS のセキュリティー設定を変更します。
重要: SSL または TLS を使用する場合、セキュリティーを変更すると、これらのサービスが中断される可能性があります。
中断が発生した場合は、以下の手順を実行します。
  1. 5 分間待ってから再試行します。(すべてのサービスが再開されるまで待ちます。)
  2. SSL または TLS の実装環境が最新状態であり、指定されたセキュリティー・レベルをサポートしていることを確認します。
  3. 必要な場合は、以前のバージョンの SSL または TLS のセキュリティーに戻します。

呼び出し例

chsecurity -sslprotocol 4

結果出力

Changing the SSL security level could disable the GUI connection on old web browsers, 
and changing the SSH security level may logout existing SSH sessions. Are you sure you wish to continue? (y/yes to confirm)

呼び出し例

chsecurity -sshprotocol 2

結果出力

Changing the SSL security level could disable the GUI connection on old web browsers, 
and changing the SSH security level may logout existing SSH sessions. Are you sure you wish to continue? (y/yes to confirm)