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Think2019現地レポート #3 “ロレアル、ミツフジ、メルセデス、ビザ” by Watson IoT

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Think2019が開催されているサンフランシスコより、Watson IoTのキーノートセッションをご紹介します。

ゲストとして招かれたのは、ロレアル、メルセデス・ベンツ、ビザ、そして日本のミツフジでした。

 

 

「AIと先進アナリティクスを用いたIoTがもたらす価値とは(Unlocking New Value From IoT, with AI and Advanced Analytics)」と名付けられたこのセッションでは、タイトル通り、IoT先進事例やその背景、そして今後の展開が次々と語られていきました。

Watson IoT事業のゼネラル・マネージャー、Kareem(カリーム)さんをホストに、自社のIoTビジネスとへの期待を語ったのは、以下の方々です:

 

ロレアル(L’Oreal) : Stephane Lannuzel

ミツフジ(Mitsufuji) : 三寺 歩

メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz) : Siegmar Haasis

ビザ(VISA) : Olabisi Boyle

 

■ ロレアル(L’Oreal)

この3年間で、過去10年よりも顧客は変化しています。どこにいようと、なんであろうと、欲しいときにそれを手に入れられることを求めています。

そしてまた、消費者は透明性を求めています。このロレアルパリのシャンプーはどこでどうやって作られているのか。このメイベリンの口紅は、どういう流通経路を通って届いたのか。

 

私たちは現在、毎年8,000種類もの製品を作り出す世界一のビューティー企業として知られています。そしてこれからの目標は、IoTの技術を120パーセント活用して、世界一のビューティー・テクノロジー企業となることです。

顧客のリクエストに応え続けるためには、顧客の望む製品をすばやく開発・提供できる、そんなプラットフォームが重要となります。

 

消費行動をIoTデータとして瞬時に取り入れ、AIの力で分析・理解してタイムリーに顧客ニーズを掴み、即座にそれを反映させたMVP(Minimum Viable Product: 最小レベルのテスト製品開発)を作りテストをする。

結果に併せて工場の生産ラインをすばやく変更し製品を世に送り出せるのも、IoTの技術があってこそ。こうしたわれわれのリクエストに応えられる技術と情熱を持っているパートナーを慎重に吟味した結果、ベストな選択がIBMのIoTチームだったんです。

 

■ ミツフジ(Mitsufuji)

ミツフジは1956年創業で、元々は繊維を取り扱う工場として西陣織の帯を作っていました。時代の変化の中で、父が社長をしていた90年代にインターネット時代が到来すると倒産の危機にあい、IT企業で働いていた私が跡を継ぐこととなりました。

その後、いくつかの製品や開発を通じて、現在は繊維メーカーからIoB(インターネット・オブ・ボディーズ)企業へと変革を遂げている真っ最中です。

 

私たちが開発したウェアラブルIoTソリューション「hamon(ハモン)」は、高い導電性を持った繊維を用いています。この繊維の伝導性は、100回以上洗っても落ちることはありません。

このhamonを作業者が下着として着用することで、現場管理者は従業員の体調にあわせてより適切な休息を与えることができ、現場に安全や安心を提供することができます。

 

肉体的・精神的な疲れは、怪我や事故などに直結する恐れがあり、特に製造現場などでは大きな問題となっています。でも、現状は十分な監視体制が取られているとは言い難い状況です。

デモでhamonを紹介します。hamonを着用した従業員の生体情報や位置情報などが、ブルートゥースを通じてMaximo Worker insightsというIoTソリューションに送られ、次にクラウド基盤の管理プラットフォームに送られています。

 

ここでデータが即座に分析され、管理者用のモニター画面に、従業員の体調の変化や危険地域への接近などが表示されます。

こうした危険予知システムを用いることで、大幅に事故リスクを減らすことができます。企業にとってのメリットだけではなく、従業員のQuality of Life(生活の質)の向上にもつながっていくんです。

 

私たちがパートナーとしてIBMを選んだのか、IBMが私たちを選んだのか。さてどちらでしょうね(笑)。いずれにせよ、私たちはこれからも一緒にさらなるパートナーを探し、ビジネスモデル開発を続けていきます。

最後に一つお伝えさせていただきます。この「hamon」は、単なるウェアラブルIoTソリューションではありません、未来への鍵なのです。

 

■ メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)

「車をシェアする時代」から、モビリティを、そして街をシェアする時代へと変化してきています。そしてまた、生産効率ではなく省エネルギーを追い求める時代です。

ネットワークがビジネスをつなげています。でもこれからは消費者の声こそをもっとつなげるべきです。そしてベンツは、「車という目的地へとつなげる道具」から、「人間の生活を豊かにする、あらゆる体験やサービスへとつなげるもの」になるのです。

 

メルセデスのことはご存知の方が多いと思いますが、私たちはいま、車の会社からモビリティ企業へと変革を進めています。機械から電子機器そしてソフトウエア企業へと進化を遂げているという言い方もできるかもしれません。

130年前から、私たちはエンジンがありハンドルがあり人間が運転する車を造り続けてきました。でも、CASE(ケース)という新たなディスラプションが到来しました:

C(Connected: 接続性)は、車と人、車と車、車と環境の接続性です。

A(Autonomous: 自動運転)には5つの自動運転レベルがあります。今年はここサンフランシスコで、ロボタクシーという無人自動運転の実証実験をスタートします。

S(Shared & Services: シェアとサービス)では、新しいサービスが次々とスタートしています。今年はBMWとのジョイントベンチャーも始まります。

E(Electric: 電動化)は、電気バッテリーとAIを用いた車で、私たちはEQというブランドを今後も進化させていきます。

 

IBMには、今後さらにユーザーに優しい使いやすいソリューションの提供を期待しています。そしてパートナー企業やサードパーティーとのデータ交換のための標準技術もリードし続けて欲しいですね。

それからAPI。そして最後に自動車業界向けのIoTパッケージです。IBMなら、エンドツーエンドのプロセスすべてをまとめたIoTプラットフォームを提供してくれることでしょう。

 

■ ビザ(VISA)

消費者は、すべての場所でつながることを求めています。家、職場、お店、そして車で。

特に車は、個人によりその興味や使い方がまったく異なります。そのそれぞれの好みに応える経験を提供することが、私たちには非常に重要なことです。

 

VISAは広義の決済サービスプロバイダとして、IoT時代に相応しい、スマートな支払い体験を提供していかなければなりません。それができる技術も、データも、ネットワークも有しています。

いつでもどこでも、購入したいタイミングで支払いたい方法を提供します。動画を見ていただければ、私の言っていることが分かると思います。

 

動画: 車が運転席についたドライバーを網膜認証し、AIが瞬時にその人の好みに合わせて準備します。音声ガイダンスが最適なコースを案内し、給油が必要ならガソリンスタンドのレーンまで導き、セルフ給油を終えた瞬間にVISA Directで支払いを完了します。

コーヒーの注文と支払いも車の中で。立て替えておいた友だちの分は、スマホから車へとサクッと送金してもらいます。

コンサート会場へ向かう高速料金の支払いも、駐車料金の支払いも車が済ませてくれます。そして会場についたら、貯まったポイントでVIPパスへ交換したら? とAIが提案してくれます。

これで、今晩はステキな体験が約束されたようなものです。

 

動画は車でのシナリオを示したものでしたが、私たちは今後、こうした消費体験をブレスレット型などのウェアラブル、家庭のスマートミラーや売店など、さまざまな場所や状況、道具を通じて提供していきます。無駄な時間を減らし、生活の質を高める支援をし続けます。

IoTとAIでスマートな購入を実現する「IoTジャーニー」のパートナーとしてIBMを選びました。そして今後一緒に、このパートナーを増やしていきたいと思っています。

 

 

セッション終了後、世界中の誰もが知っているブランドと並ぶミツフジに、来場者の注目が集まっていました。

今後、グローバルブランドとして、ミツフジの存在を目にする機会が格段に増えそうです。

 

関連ソリューション: IBM Maximo Worker Insights

 

参考: Conference video – Unlocking New Value From IoT, with AI and Advanced Analytics

参考: Think 2019現地レポート #4 “ミツフジのhamon – 今とこれから” by Watson IoT

 

(TEXT: 八木橋パチ)

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