フューチャーデザイン

シグナルをスキャンする – ブック・オブ・フューチャーズ (Bespokeの『Book of Futures』日本語訳)

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2フェーズの途中では、ウサギ穴へ飛び込むことの大切さについて書かれています。長さの関係から今回は日本語訳していませんが、大意はこんな感じです。

『不思議の国のアリス』で、アリスが未踏の地に辿り着けたのはウサギを追いかけたからこそです。

シグナルを追いかけて未知の世界で迷子になることを恐れてはいけません。未知の未知の領域へとたどり着くための知識とインサイトが、ウサギ穴の奥深くであなたを待っているかもしれないのです。

それでは[シグナルをスキャンする]のポイントとなる部分を訳していきます。

 

 

Scan for signals

When scanning, we aim to develop a foundation of information and inspiration about present and emerging opportunities, challenges, threats relevant to the situation. We use the practice of scanning to build a more robust language, literacy and vocabulary, and to identify emerging sociocultural trends, behaviors and values. The aim of scanning is the collection of signals of change, relevant to the situation and the topics in the scope wheel. The quality of the scan is primarily defined by the quantity of signals, as more signals will provide a higher resolution image of the final scan map.

シグナルをスキャンする

スキャニングをするのは、現存する、あるいはこれから出現するであろう機会、挑戦、脅威についての、情報とインスピレーションの土台を作りあげるためです。スキャニングにより、より生き生きとした言葉や単語や文章を引き出し、新たに広がりつつある社会文化的傾向や行動、価値観などを割り出すことができます。
スキャニングの目的は、現況とスコープホイール内のトピックに関連する変化のシグナル群を集めることです。シグナルの量が多いほど最終的なスキャンマップの解像度も上がるので、基本的にスキャンの質を左右するのはスキャンの量となります。

 

While quantity is key for scanning, time/resources must also be considered in choosing how to search for and harvest the signals. A short search phase will likely revolve around a web search or a few conversations within one’s existing network, while a large and resourceful project will allow designers to do literature reviews of peer-reviewed articles, interviews with leading experts, surveys, ethnographic observations, and more. Traditional scientific research methods can be of great help in identifying signals, but designers should also become inspired and informed by impressions, emotions, thought experiments and the like.

ただし、スキャン量がポイントとはいえ、どのように探索してシグナルを集めるかは時間とリソースを考慮して決める必要があります。
探索に短時間しか取れない場合は、ウェブ検索か知人や友人との会話が主な手法となるでしょう。一方、リソースが十分にある大規模プロジェクトであれば、デザイナーは学術誌に掲載された論文記事の調査や主要専門家へのインタビュー、またアンケートや行動観察調査など、さまざまな手法を用いることができるでしょう。
伝統的な科学的調査手法もシグナルの発見に大いに役立つものですが、デザイナーは、印象、感情、思考実験などを通じて得られるインスピレーションも積極的に活用するべきです。

 

In practice scanning involves taking topics from the scope wheel and searching for signals associated with that topic.

実際のスキャニング作業では、スコープホイールからトピックを抜き出し、そのトピックに関連するシグナルを見つけ出していきます。

 

 

Signals

Signals are concrete and observable occurrences that show change or the potential of change. Signals make up the data that creates the foundation of information and inspiration for the further design process. Signals can be actual event, technologies, behaviors, perspectives, etc., that show potential to alter the situation or elements of the context and thereby indirectly change the situation. A signal is not just a trend or a fact, it might be a weak indication of an emerging trend or signify the advent of a new technology.

シグナル

シグナルとは、変化または変化の可能性を示す具体的かつ観察可能な事象や現象群を意味します。そしてシグナルは、この先のデザイン・プロセスを支える情報とインスピレーションの土台となるデータを作りだします。
シグナルとなるのは、実際の出来事、テクノロジー、行為、視点などの状況を変化させる潜在性を示すものや、状況に影響を与え間接的に変化をもたらす状況要素などです。それは単なるトレンドや動向ではなく、新たに出現しつつある傾向や新テクノロジーの到来を知らせる微かな兆しなどの場合もあります。

 

In the search for and harvest of signals we will make observations of what the signal is, and interpret what potential for change it carries. By collecting and harvesting a lot of signals, we can develop an awareness of emerging trends, drivers, values, cultures before they are established as trends.

シグナルの探索と収集では、何がシグナルなのかを観察しそれがもたらす変化の可能性を読み取ります。
多数のシグナルを集める作業を通じて、新たな兆しとして傾向や原動力、価値観や文化などが現れてきた際、それらがトレンドとして確立される前に気付く能力を向上させることができます。

 

Signals are the tip of the iceberg and underneath we find all the things that makes the signals possible. To explore what is underneath the surface, ask yourself:

What makes this signal possible?

What potential impact does this signal carry?

見つけだしたシグナルは氷山の一角であり、その下にはそれを押し上げた多数のものたちが潜んでいます。水中を覗き込むには、自らに質問してください。

何がこのシグナルの出現を可能としているのか?

このシグナルが秘めている潜在的なインパクトは?

 

Harvest the signals

We use notes, pictures and visual memories to help us remember and use the signals in the further process. Sticky notes are a very useful tool in many creative processes, but often we need a more comprehensive format to document and share signals over time, and use them in meaningful ways in a collective setting. We use scan cards to document signals in words and images and to make the first round of interpretation of each signal’s relevance to the situation.

シグナルの収集(スキャンカードの作成)

文章や画像、映像などを用いることで、シグナルは記憶しやすくなり、この先のデザインプロセスにも活用しやすくなります。
付箋紙は創造的なプロセスでとても力を発揮するツールですが、共同作業の場で一定期間にわたりシグナルを共有する場合には、より包括的な文書フォーマットが必要となります。
私たちは言葉と画像を用いてシグナルをスキャンカードに記録し、各シグナルの現況との関わりを解釈するための1度目のセッションに使用します。

 

Basic elements of the scan card
01. Title: Name the signal.
02. Image: Include a picture or illustration that shows/symbolize the signal visually.
03. Description: What is this? Explain it.
04. Relevance: Why is this relevant for your situation?
05. Source: Where did you get this information.

Additional elements of the scan card
06. Domain tags: What part of the scope wheel does this come from?
07. Subtitle: Make a one-liner for the signal.
08. Potential: What future does this signal make possible?

スキャンカードの基本要素

01. タイトル: シグナルの名前
02. 画像: 写真やイラストなどシグナルを表現あるいは象徴する視覚要素
03. 説明: シグナルの説明
04. 関係性: 現況との関係性
05. 情報源: 情報の出所

スキャンカードの追加要素

06. 領域タグ: スコープホイールの領域
07. サブタイトル: シグナルの一行コピー
08. 潜在力: シグナルの持つ未来への可能性

 

Happy Collaboration!

 

コラボレーション・エナジャイザー

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