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マルチクラウドとは何か

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マルチクラウドとは、一時点で複数のクラウド環境を利用するクラウド活用法です。主に複数のクラウド・ベンダーから提供されるパブリック・クラウドを利用する場合にマルチクラウドと呼ばれ、企業内のプライベート・クラウドとパブリック・クラウドの両方を使う場合は、ハイブリッド・クラウドと呼び、区別する場合が多くなっています。

ハイブリッド・クラウドとマルチクラウドの概要図
 

構築するシステムの特性や予算にあわせ、賢くクラウドを使い分けた結果がマルチクラウド

IBMが世界113社の企業に対して行ったアンケート※1では、既に3分の2以上の企業が複数のパブリック・クラウド環境を使っていると回答しています。では、なぜ単一のクラウド環境だけでなく、複数のクラウド環境が必要になっているのでしょうか?

クラウド・ベンダー各社が提供するパブリック・クラウドは、それぞれ力を入れている分野や、得意とする分野が異なります。例えば、IBM Watsonのような活用しやすいAIに力を入れているクラウドもあれば、ディープ・ラーニングなどの分析系AIが強いクラウドもあり、ネットワークの特性もクラウドによって異なります。クラウドごとに提供しているAPIやミドルウェアも異なります。そのため、クラウドのユーザーである企業は、構築するシステムの特性や予算にあわせて賢くクラウドを使い分けているといえます。

 

マルチクラウドのメリット

それでは、マルチクラウドのメリットとは何でしょうか?主なメリットは、各クラウドの機能やコストを比較しての選定が容易になることと、クラウド以外の選定基準にも柔軟に対応できることです。
 

メリット1:クラウドの比較・選定が容易

主要なクラウド・ベンダーのクラウド環境は、いずれも多くの機能やさまざまな技術に既に対応しています。しかし、ブロックチェーンやAI、IoT、Kubernetesなどの最新技術の採用状況や機能にはバラつきが見られるものもあります。また、仮想サーバーやベアメタル、GPUやネットワークのデータ転送量など、課金の考え方が異なることがあります。そのような場合に、複数のクラウド環境から機能やコストに応じて最適なものを選べるマルチクラウド環境であれば、柔軟な対応が可能になります。
 

メリット2:クラウド以外の選定基準にも柔軟に対応

クラウド環境の選定においては、クラウドの機能だけでは決まらない場合もあります。例えば、採用したいパッケージ・ソフトウェアがサポートしているクラウド環境が限定されていたり、採用したいシステム構築サービス提供者(SIer)が対応可能なクラウド環境が異なっていたりする場合などです。使用したいミドルウェアが、採用しているクラウドをサポートしていない場合もあります。こういった場合に、自社が選定しているクラウドを優先するのか、パッケージやミドルウェアがサポートしているクラウド環境を優先するのかは頭を悩ませるところです。このような選定基準に対応できるよう、マルチクラウドになった場合でも複数のクラウドを統合的に管理・運用する仕組みを検討しておくことが重要です。マルチクラウドに対応しておくことで、クラウド選定の際の選択肢が広がります。

 

マルチクラウドのデメリット―課題とその対応策

では、マルチクラウド環境を維持する上でのデメリットとして、どのような課題があるのでしょうか。前述のアンケート※1では、お客様はマルチクラウドに対して「クラウド間の移行(可搬性)」と「管理運用の一貫性」を特に懸念されていました。
 

課題1:クラウド間の移行(可搬性)

例えばあるパブリック・クラウドの上で、一定規模のシステムを構築していたとします。ところが何らかの理由で(追加で必要な機能や価格など)、別のパブリック・クラウドの上でこのシステムを動かしたくなったとします。マルチクラウド環境ではよく起こり得ることですが、パブリック・クラウドによって特性が異なるため、必ずしもすぐに移行できるとは限りません。この課題の対策としては、コンテナや、動的オーケストレーションのためのオープンソースであるKubernetesなど、どのクラウドもサポートしているオープンな基盤の上にシステムを構築しておくことで複数のクラウドで動く可搬性が実現できます。
 

課題2:マルチクラウドの管理運用の一貫性

複数のクラウド環境(パブリック・クラウド、プライベート・クラウドも含む)が稼働している場合には、その管理や運用が異なると冗長な要員が必要となったり、開発・展開手順が異なることで複数のガイドや保守体制が必要になったりします。クラウドでインフラ・コストが削減できても、運用コストが増大すると意味がありません。この課題の対応策としては、複数のクラウド環境に対して一元的に管理・運用を可能とするマルチクラウド対応の管理ツールを活用することが考えられます。

 

マルチクラウドでも最適な環境をオープンに実現

いずれの場合でも、各パブリック・クラウドの独自機能を使っていては、マルチクラウドにおける可搬性も管理一元化も実現できません。そこで主要なクラウド・ベンダーが集まって最適なクラウド環境をガイドしている、「クラウド・ネイティブ・コンピューティング・ファウンデーション」(CNCF)では、マルチクラウドでも最適な環境を、オープンソースを活用してオープンに実現することを提案しています。CNCFのホームページにKubernetesをはじめとするオープンなクラウドに最適な技術が公開されていますのでご参照ください。

 

クラウドによるデジタル改革「第2章」をIBMは支援します

クラウドによるデジタル改革は、まずクラウドを使ってみるという「第1章」から、さらにミッション・クリティカルな基幹系システムがクラウドにのる「第2章」に入ったとIBMは考えます。

その過程で、オンプレミス環境で稼働する基幹システムなどをクラウドと組み合わせたハイブリッド環境に移行し、やがて複数のクラウドを適材適所で使い分けたマルチクラウド環境へと対応していくことになります。そうした中、オンプレミスとクラウド両方のノウハウを持つIBMが、お客様のクラウド・ジャーニーを支援します。


ハイブリッドとマルチ・クラウドの現状、メリット、懸念とそれに対する解決方法を説明しています。

 

さらに詳しく

マルチクラウドの管理
マルチクラウド環境のデリバリーから一元管理まで。ソリューションを広くご紹介します。

クラウド・サービス
デジタル変革の実現に向けて、ハイブリッド・クラウド、マルチクラウドを最大限に活用するためのクラウド・ジャーニーを支援します。

マルチクラウド運用・管理サービス
AWS(アマゾン ウェブ サービス)、Microsoft Azure、IBM Cloudなどのマルチクラウド 環境を一元的に統合・管理・最適化します。

IBM Cloud Pak for Multicloud Management
マルチクラウド環境における一貫性のある可視性、ガバナンスと自動化を実現し、運用効率を向上します。

IBM Multicloud Manager
ハイブリッド・クラウド環境における単一画面での可視性、セキュリティーの向上、一貫したアプリケーション管理で、ITモダナイゼーションを支援します。

※1:出典: IBM MD&I : BCG and McKinsey research


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