Power Systems

AnsibleによるPower Systemsの自動化

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IBM Power Systemsは急速に進化しており、AIXIBM iLinux on Power Systemsは大きな恩恵を受けています。ハイブリッド・マルチクラウド環境では、すべてのプラットフォームに一貫性と俊敏性が要求されます。 今日のITインフラストラクチャーの運用管理者、開発者、QAエンジニアは多忙極まりなく、時間の節約と信頼性向上につながるのであれば、何でも効率化したいと考えていることでしょう。

そこで、ぜひお伝えしておきたいのは、Power SystemsはAnsibleによる自動化が可能であるということです。これには、AIX、IBM i、Linuxといったオペレーティング・システムの種類や、プライベートクラウドややパブリッククラウドといった環境を問いません。Power Systemsユーザーも、業界をリードするエンタープライズ向け自動化技術であるAnsibleを使用して、想像できるほぼすべての構成管理や運用管理の自動化が可能になります。 他にも、企業が既にデータセンターの他の部分(x86やIBM Z環境など)でAnsibleを使用している場合、Power Systemsも既存のAnsible管理下にシームレスに統合できます!

 

Ansibleとは?

Ansibleは、世界中の企業で使用されている広く普及しているIT自動化技術です。 Ansibleは、管理対象となるオペレーティング・システムのエンドポイントに特別なソフトウェアを導入する必要がないため(つまり、「エージェント・レス」の技術です)、容易に使い始めることができます。

Ansibleの主な使用例には、プロビジョニング(オンプレミスまたはパブリッククラウドなど)、オペレーティング・システムの構成管理、アプリケーションの展開、オーケストレーション、継続的デリバリー、セキュリティーの自動化などが含まれます。 業界全体で人気があり普及しており、ほぼ何でも自動化できるAnsibleモジュール(これらについては後で詳しく説明します)が数千と存在しています。 また、拡張性にも優れているため、必要に応じて自動化機能を簡単に拡張できます。

Ansibleは、オープンソース技術に基づいており、非常に活気に満ちたコミュニティーが常に革新を続け、データセンター内での利用範囲を拡大するための新機能を提供し続けています。 エンタープライズ・レベルのサポートを必要とするユーザー企業向けに、 Red Hatからは商用のAnsibleオファリングも提供されています。

 

Ansibleのアーキテクチャーとは?

Ansibleが広く利用されている理由の1つは、簡単に始められることです。 そのため、非常にクリーンなアーキテクチャーですが、まずは理解しておきたい重要なコンポーネントがいくつかあります。

  • Ansibleエンドポイント: Ansibleモジュールが実行されるエンドポイントのオペレーティング・システム。 IBM Power Systemsの場合、AIX、IBM iおよびLinux on POWERが含まれますが、他のオペレーティング・システム(Windowsやz / OSなど)もエンドポイントとして含むことができ、データセンター全体で一貫したAnsibleによる管理が可能
  • Ansible Engine: Engine(コントロール・ノード)は、Ansibleが導入され、プレイブック(Ansibleコードが書き込まれ、Ansibleに何を実行するかを指示するために使用されるファイル)を実行するために使われるシステム(x86 Linux上で稼働)
  • Red Hat Ansible Tower: Ansible AWX(オープンソース版)の商用版であるRed Hat Ansible Towerは、企業全体でAnsibleを拡張するためのGUIを提供し、非常に使いやすく便利なインターフェースと実行環境を提供(x86 Linux上で稼働)

Ansibleアーキテクチャーの概念図を以下にご紹介します。

Ansible architecture

Ansibleコンテンツ 

Ansibleが広く使用されているもう1つの主要な理由は、利用可能なモジュールの多様さです。 モジュールとは、Ansibleが実行するコードの単位です。たとえば、ソフトウェア・パッケージの導入、オペレーティング・システム・サービスの開始、PowerVCを介した仮想マシンのデプロイなどです。前述のように、数千ものモジュールが公開されており、 Ansibleによって自動化できます。これは、エンジニアがボイラープレート・コードの記述に費やす時間を短縮し、戦略的なイニシアチブに集中できる時間が増えることを意味します。 ですから、Power Systemsコミュニティーで主要なユース・ケースに利用できる堅牢なモジュール・セットが使用できるよう(そして、さらにモジュール・セットが増えるよう)、我々IBMは懸命に取り組んでいます。

 

オペレーティング・システム

オペレーティング・システムの構成管理はAnsibleの心臓部です。ユーザーは、利用するオペレーティング・システムで利用できる豊富なモジュール・セットを必要としています。 そのために、AIXおよびIBM iのパッチ適用(サービスパックやPTFなど)、ユーザーとグループの管理、ブート管理、コマンドとSQLクエリの実行、オブジェクト権限の管理などの操作を、Ansibleモジュールで自動化できるようにしています。

 

プライベート・クラウド:IBM PowerVC

IBM PowerVCは、仮想化とクラウド管理のための先進的なソリューションで、Power Systems上で稼働するIBM AIX、IBM i、および仮想マシン(VM)の仮想化管理とクラウド導入を簡素化できます。また、管理者の生産性を高め、Power Systemsサーバー上のVMのクラウド管理を簡素化できます。PowerVCはOpenStackに基づいて構築されているので、コミュニティーが提供するOpenStack Ansibleモジュールを使用して、いくつかのPowerVC操作(仮想マシンのデプロイ、ネットワークの作成、ストレージ・ボリュームなど)を補完および自動化できます。

パブリック・クラウド:IBM Cloud

効果的なパブリッククラウド・ソリューションであるためには、大規模な自動化が実装されていることが重要です。 つまり、誰かがヘルプ・チケットを送信して資源をプロビジョニングし、数日(または数週間)待ってから、最終的にITリソースにアクセスできるようになった時代は終わりました。 代わりに、すぐにアクセスできることが期待され、可能な限り合理化されます。 これが、IBMがコミュニティー版のIBM Cloudモジュール・セットをリリースした理由です。これにより、Ansibleを介してパブリッククラウドの様々な操作を自動化できるようになります(例えば、IBM CloudのIBM Power Systems Virtual ServersのリソースをAnsible経由でプロビジョニングし、すぐに利用できます)。

 

まとめ

このように、Ansibleは非常に強力な自動化プラットフォームであり、IBM Power Systemsでも使用できます。Ansibleは、IT環境全体で一貫したツールとプロセスにより、運用管理を簡素化および自動化を実現できます。業界標準の自動化テクノロジーであるAnsibleの使用は、ITインフラストラクチャーのプロビジョニングを迅速化し、パッチ管理などのオペレーティング・システム・タスクを自動化できます。運用管理に関する知識の属人化リスクを軽減し、運用効率を高めることができますので、ぜひAnsibleのご利用をご検討ください。

 

参考情報:

 


*本記事は、Ansible Automation for IBM Power Systemsを抄訳し、一部編集したものです。

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