IBM Data and AI

AIテクノロジーはファッションの予測向上にどう役立つか

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インドは、最新のカラーやスタイルを身に着けたいファッション好きのミレニアル世代が中心の国です。 しかし私の会社「Bestseller India」のようなファスト・ファッション小売業者がこの強力な市場を活用するには、いくつかの課題を克服する必要があります。

1 つ目はすべての小売業者に共通することですが、適切なタイミングで適切な店舗にて適切な商品を消費者に提供する方法です。 しかし私たちはインドに特有の課題にも直面しています。インドは1つの大陸のように国土が広く、多様性のある国です。

州が多く、さまざまな都市に数百の宗教、文化、方言があります。つまり、色やスタイル、正装、状況にふさわしい服装に関する消費者の好みが数キロメートルごとに変わる可能性があるということです。 当社の目標は、消費者が望むファッションを手ごろな価格で消費者の最寄りの店舗で提供することです。 そのためには、この複雑な需要のコードを解読して消費者のニーズを満たす製品を仕立てられるようにする必要があります。
それが、Bestseller社をコグニティブ・エンタープライズに変えるために当社がIBMと協力している理由です。 次の大きなトレンドと特に関連性の高いスタイル、カラー、サイズの割合を予測するのに役立つIBM WatsonのAIエンジンを共同で開発しています。 関連性が高いということは、よりスマートで売れ行きのよい製品を揃えられるということで、効率化を進めながら消費者の期待に応えることができます。

 

ファッション小売業者に共通する問題

ハイテク・ソリューションはファッションの世界ではまだ主流ではありませんが、そうなるべきだと私たちは思っています。 当社ではIBMラボを訪問するまでWatsonのパワーを確信していませんでした。 当社ブランドに関するデータを見て、私たちは解決すべき問題を提示しました。「2つの類似製品のうち、一方は売れて他方が売れなかった理由は何か?」と。 IBMはPoC(概念検証)ソリューションを開発しており、そのソリューションから答えが得られました。 間違いなく、AIは当社の成功に役立ちました。

 

小売製品と消費財向けのソリューションを確認する

AIには、カスタマー・エクスペリエンスからオムニチャネル・マーケティング、サプライ・チェーン、製品設計、品揃えまで、小売ビジネス全体にわたるアプリケーションがあります。 当社では現在のところ、長年にわたって製品に関する意思決定を行ってきた計画担当者と購入者に権限を与えることに重点を置いています。 AIは人間の本能、心、および典型的なスプレッドシート分析の能力をはるかに上回る洞察を提供できます。

Watsonでビッグデータを深く掘り下げていけば、広大なインド国内で今日明日にも売れる製品を予測できます。 そうなれば、消費者は店内で探しているものを見つけられる可能性が高くなります。 また運用面では、ヒットの数が増えてミスの数が減るため、品揃えの規模を縮小して利益を増やすことができます。

カルチャー・ショックを克服するためのユース・ケース →

AIはファッション小売業者にとっては有望なものですが、明るい話だけではありません。 AIで活用する人口統計データが不足していることが懸念されています。 世界の一部では、さまざまな市場で人々が好む生地を予測できるデータがあります。 このようなデータは現在のところ、インドでは不足しています。

それでも、私が伝えたい重要な信念を紹介させてください。「昨日のビジネス・モデルとテクノロジーが明日も存続すると思わないこと」です。 消費者は私たちが考える以上に速く変化しており、私たちは彼らとともに変わる必要があります。

AIは不可欠なツールですが、従業員にAIを受け入れる準備をさせておかないと最高のテクノロジーでも役立ちません。 「論より証拠」です。 前向きな結果を示すユース・ケースを用意しない限り、人々はAIに抵抗する可能性があります。

Bestseller India社の最初のWatsonプロジェクトは、従業員の質問に答えることができる仮想アシスタントです。 その有用性が評価を高めています。 AIが仕事のパフォーマンスをどう改善し、同僚の支援にどう役立ち、職場生活をどう変えるかがわかれば、人々は熱心になります。

 

ビニート・ガウタム氏が語るファッション小売販売におけるAIの可能性をご覧ください。

Bestseller India社はIBM WatsonのAIパワーを活用して、ファッション・トレンドを予測 (英語、1分37秒)


この投稿は2019年6月11日に米国Cloud Blogに掲載された記事 (英語) の抄訳です。

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