ファイル転送
コンピューター・システムとネットワーク全体であらゆるサイズまたはタイプのデータ・ファイルを共有
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ファイル転送とは

ファイル転送とは、コンピューター・システム間でのデータ・ファイルの交換を指します。 Techopediaは、「ファイル転送とは、ネットワークまたはインターネット接続を介して、あるコンピューターから別のコンピューターにファイルをコピーまたは移動するプロセスです。 ローカルまたはリモートの両方で、異なるユーザーやコンピューター間でファイルまたは論理データ・オブジェクトを共有、転送、または送信できます。」と説明しています。 1

データ・ファイルは、文書、マルチメディア、グラフィックス、テキストやPDFなど、構造化または非構造化である可能性があります。 これらのファイルはダウンロードまたはアップロードすることで共有でき、企業内部や外部へ送信できます。

ファイル転送は通常、情報がどのようにネットワーク上のコンピューター間で送信されるのかを定義する一連のルールである情報通信プロトコルに準拠します。 今日使用される共通基準の例として、ファイル転送プロトコル(FTP)、伝送制御プロトコル(TCP)とハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)があります。


ファイル転送の進化

ファイル転送は、デジタル・コンテンツを配布するためにフロッピー・ディスクを使用する以外の方法を模索し始めた1970年代に始まりました。 Usenet社は、最初のオンラインによるファイル共有プラットフォームの1つで、コミュニティーのメンバーがニュース項目を投稿できる電子掲示板でした。 電子掲示板では、ユーザーはニュースグループ内の他のユーザーとデータ・ファイルを共有できました。

1985年に、最初の情報通信プロトコルであるFTPが制定されました。 ファイル転送標準により、ユーザーは同じルールと構文を使用して異なるコンピューター・システム間でデータを送信することができました。

1990年代にはインターネットにより世界全体で情報通信が可能になり、大規模なネットワークを介して情報を共有できるようになりました。 America Online社(AOL)は、最初のインターネット・サービス・プロバイダーの1つです。 ファイル転送などの幅広いウェブ・サービスが利用できるサブスクリプション・ベースのメール・プラットフォームを提供しました。

Napster社の音楽サイトは1999年に設立され、ユーザーが仲間とMP3オーディオ・ファイルを共有できるようにしました。 初年度は400万曲が配信流通されました。 2このサイトは、一般的に最初の対等通信ファイル共有サービスとして知られています。 2000年代初頭のGnutellaやFreenetなどの他の共有ネットワークの下地を作りました。

今日では、デジタル情報の流れを管理するために多くの高速ファイル転送ソリューションを利用できます。 DropboxやiCloudなどのクラウド・ストレージ・システムにより、ユーザーはすべてのタイプ(写真や動画など)のデジタルファイルをオフサイトに保管できます。 このサービスを使用すると、あらゆるデバイス間でファイルにアクセスし、転送することができます。

著作権と安全保護

コンテンツの共有とファイルの転送の普及により、倫理的かつ法的な課題が長年にわたって浮き彫りになっています。 ウィキペディアは、「ファイル共有は著作権問題を引き起こし、多くの訴訟問題に発展しています。 例えば、ある事例において、米国最高裁は対等通信ネットワークの作成者はソフトウェアが著作権侵害のツールとして販売される場合に責任を問われる可能性があるとの判決を下しました。」と説明しています。 3

ファイル転送の安全保護もまた、重大な問題です。 Digital Shadows社による最近の調査で、15億件のデータ・ファイルが間違って構成されたFTP、ファイルとディレクトリのリモート同期(Rsync)、その他のファイル転送システムにより流出されていることが分かっています。 「膨大な量の流出データには、給与計算データ、確定申告情報、医療記録、クレジット・カードのデータ、および知的財産などの文書が含まれます。」 4

データ侵害と失敗した転送は、組織の収益と評価に影響を与える可能性があります。 IBM SecurityとPoneman Institute  (PDF 1.6 MB)の調査によると、2018年のデータ侵害の平均コストは386百万ドルでした。 紛失または盗難記録ごとの推定コストは、148ドルでした。


失敗という選択肢はない

FTPが失敗すると、組織はその理解を深めます。 IBM MFTがどのように重要なファイル転送の安全保護、信頼性、管理機能を提供するのかをご覧ください。

調査レポートをダウンロードする(PDF、899 KB)

ファイル転送が重要な理由

ファイル転送は、ビジネス運用部門の中核をなします。 企業は毎日定期的に社内で、また顧客、サプライヤー、およびパートナーとデータを交換します。 委託給与計算プロバイダーにバッチ処理データを転送するのであろうと、またマーケティング・キャンペーンのデジタル動画を送信するのであろうと、企業はデータを安全かつ効率的に移動する必要があります。

組織は引き続きデジタル情報を共有するためにファイル転送に依存します。 実際に、すべてのシステム統合の50パーセント以上が、ファイル転送を使用して行われています。 5

「業務に不可欠なデータの転送は、銀行および金融サービスから防衛および製造業にいたるまで様々な業界において重要です。」と、トッド・マーゴ氏は彼のIBMマネージド・ファイル転送に関するブログで語っています。 「業務を円滑に遂行するには、常に新しいものが台頭し、変化し続けるデジタル・データ形式をファイル形式でまとめ、移動して複製し、同期をとり、共有する必要があります。」

と、今日のファイル転送条件に影響を与える状況について続けて言及しています。

  • データのボリューム: ファイル転送のワークロード条件は、従来に比べてより頻度の高いバッチ処理を行い、より大きく、またより多様性のあるファイルを必要とする傾向があります。 また、転送を簡素化するための革新的なアプリケーション・プロセスも求められています。
  • ビッグデータとIoT:  企業は、モノのインターネット(IoT)やビッグデータ分析などの領域で一括トランザクションのファイル交換を可能にするファイル転送テクノロジーを導入しています。 これにより、データ転送のスピードを加速できます。 さらに、より詳細な分析をサポートするためにデータ量が増加しています。 このスピードとファイル量の非常に強力な組み合わせにより、ファイル転送テクノロジーに大きな課題が生じます。
  • セキュリティー: サイバーセキュリティーに関する懸念は引き続き高まり、より優れたセキュリティー技術の採用を促します。 ファイル転送システムは、ハードウェア・アクセラレータ、新しいセキュリティー・プロセス・ソフトウェア、ファイル転送スループットの改善により、セキュリティーによるオーバーヘッドを可能な限り補う必要があります。

Ovum社のアナリスト・レポート (PDF、446 KB)は、「既存のファイル転送ソリューションの特徴と機能に関して、データ・セキュリティーとプライバシー規制への非準拠とエンドツーエンドの可視性とモニタリングの欠如が、依然として最大の懸念事項である。」としています。 レポートは、「...クラウド有効化、APIにより簡素化された統合、ユーザー体験の改善が開発の主なテーマである」と続けています。

FTPの先にあるもの

FTPおよびセキュアFTP (SFTP) は、ファイル転送の最も広く使用される方法の一つです。 魅力の一つに、簡単に使用でき、多くの場合、安価であることが挙げられます。 転送は、通常誰もがアクセスできるFTPウェブサイトを使用して行われます。 このテクノロジーは、非機密ファイルを時折送信する必要がある場合にうまく機能し、より広く使用される場合にはファイルをリスクにさらす可能性があります。

最近の調査によると、FTPサーバーの4億以上のファイルがオンラインで公的に入手可能です。6 。 ファイルが流出されている場合、 FTPはセキュリティ違反を記録せず、ユーザーを認証しません。これは違反やサイバー脅威を検知および阻止する上で必要な基本的機能です。 テクノロジーはまた先着順でファイルを送信します。 このように、組織が重要な転送に優先度を設定し、ビジネスのニーズに迅速に応答することはできません。

FTPの隠れたコストとリスクの影響を受けないようにするために、より多くの企業が安全で拡張性のあるファイル転送ソフトウェアを選んでいます。


効果的なファイル転送の主な機能

高度なファイル転送ソリューションは、デジタル・コンテンツの信頼性の高いフローをサポートする高パフォーマンス機能を提供します。 これには、機密情報を送信から保護する最新のセキュリティー機能が含まれます。 それと同時に、ファイル移動での操作上の可視性を提供し、失敗した転送や遅延のような問題を検知します。

重視すべき主なファイル転送機能:

  • 高パフォーマンス。 何千もの並行転送セッションのサポートにより、どんな距離でもデータを移動でき、最大で毎秒につき複数のギガビットを移動できる。
  • 完全な可視性。 リアルタイムで全体像を把握できる。 組織がファイル転送者、共有されている内容、システムを通過する分量を確認できる。
  • セキュリティー。 安全なプロトコル、内部および外部転送の暗号化、デジタル署名が含まれている。 セッションの中断やプロトコル検査などの機能を提供し、機密データを複数の層で保護している。
  • パブリックおよびプライベートクラウド。 クラウドまたはハイブリッド・インフラストラクチャーで展開でき、より高い可視性、無制限のストレージ、転送スケールアウトを活用している。

マネージド・ファイル転送(MFT)は実行可能なオプションです。 このタイプのシステムは、情報通信チャネル、プロトコル、ワークフロー、プロビジョニング、APIなど、ファイル転送のすべての側面を管理します。 MFTは機密データを転送するためのより信頼性の高い効率的なテクノロジーで、FTPなどのアプリケーションをはるかに凌いでいます。

また、IBM Asperaのような高速ファイル転送ソリューションにより、組織はワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を介して高解像度ブロードキャスト動画などの大容量ファイルをすばやく転送することができます。 特許取得済みの高速かつセキュアなプロトコル(FASP)テクノロジーを使用して、FTPやHTTPよりも何百倍速くファイルを転送します。 ファイル・サイズ、転送距離、ネットワーク条件にかかわらず、安全に配信します。


お客様事例
Fox Sports社

IBM Asperaの力を借りて、このお客様がどうやって2018年度ワールドカップのTV放映権を勝ち取ったのかを見る。

サンダンス映画祭

IBM Asperaにより、このお客様がどうやって12,000本の映画を世界的に自動配信しているのかを詳しく見る。


関連ソリューション

IBM Aspera on Cloud

ハイブリッド・クラウド間で、最大速度で大容量データを転送・交換し、データ提供を自動化します。


IBM Secure File Transfer


IBM Connect:Direct

大容量で信頼性が高く安全なエンタープライズ・ファイル転送機能を提供します。



出典

1 https://www.techopedia.com/definition/7192/file-transfer(ibm.comの外部サイトにリンクします)

2 https://www.theguardian.com/music/2013/feb/24/napster-music-free-file-sharing(ibm.comの外部サイトにリンクします)

3 https://en.wikipedia.org/wiki/File_sharing(ibm.comの外部サイトにリンクします)

4、6 https://resources.digitalshadows.com/whitepapers-and-reports/too-much-information-misconfigured-ftp-smb-rsync-and-s3-buckets-exposed-1-5-billion-files(ibm.comの外部サイトにリンクします)

5 Vanson Bourne、IBMサプライチェーン・データ・レポート、2017年11月