ビジネス・オペレーション

インテリジェンス、洞察、専門性を備えた、石油化学産業の強固な事業構築

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AI、IoT データ、エッジコンピューティングを活用し、適応力、差別化、持続可能性および従業員の安全を向上

石油化学産業は、必要に迫られ、そして実現可能な範囲で、安定性とコストに重点を置いて、テクノロジーを早期に採用してきました。資本集約型および労働集約型であるこの業界は、特有の課題に直面しています。石油化学産業の企業が次のような重要な領域に取り組むには、柔軟でイノベーティブな考え方をする必要があります。

  1. 事業継続性を確保しながら、変化する状況に迅速に適応する方法
  2. コスト管理、安定性、人の安全といった卓越した事業運営実現に、常に求められるニーズ
  3. 製品のコモディティー化を克服して差別化を実現するニーズ
  4. 業界全体での持続可能性への関心の高まり

 

適応力と事業継続性

私たち全員が前例のない混乱に対処している昨今、この業界には、変化する状況に適応する戦略(運用効率の最大化やコスト管理など)があります。たとえば、予知保全だけでもコストを 15~20% 削減できるため、資産稼働率を 20%1 向上させ、機械寿命を数年延ばすことができます。予期しない遅れが生産現場で発生した場合、保守計画のスケジュールを見直し、主要な目標を達成しながら、ダウンタイムをコントロールできます。運用に対するこうした柔軟なアプローチをとることにより、事業継続性を確保する絶好のポジションに立てるのです。

 

差別化への要求に応える

次に、組織の根本的な原動力について説明します。ある製品と別の製品との区別がつかない場合、企業は自社の製品を差別化する方法を見つけなければなりません。特に、これは、B2Bの組織が中間に存在して、エンドユーザーである消費者と企業との間に距離がある場合などに当てはまります。石油化学製品のコモディティー化により価格が低下し、企業の収益に影響が出る可能性がありますが、業界のリーダーたちは、テクノロジーによって周囲の雑音を乗り越え、卓越した製品を提供できるようになるということがわかっています。

たとえば、多くの企業はそれぞれ独自の仕様を備えたカスタマイズ製品を作成し、よりパーソナライズされたエクスペリエンスを提供しています。代表的な例として、工業用塗料メーカーは、仕上げ用塗料を求める消費者と色彩塗料を求める消費者という、異なる客層をもつ企業に対応するために、実にさまざまな種類の塗料を用意することが考えられます。

今まさに切迫したビジネス上の問題に取り組まれているのであれば、IBMにご相談ください。

類似点が多いものの、別の製品を製造するプロセスが、非効率さをうむ可能性があります。しかし、AIを利用した製造とつながる資産の利用により、現在では、運用面の調整すべてを管理下に置き、レジリエントで柔軟性のある手法で製品仕様を作り上げることができます。つまり、資産を最適化して余分なものを取り除くことができるようになったため、適切な仕様の適切な製品を常に提供できるということです。

 

テクノロジーを利用して従業員の安全を確保

資産を最適に運用し、ダウンタイムの回避に役立つデータの洞察により、プロセスにおいて環境内で持続可能性を維持するという目標の達成だけでなく、従業員の安全確保にも役立ちます。この業界では、急に危険な環境に陥る可能性のある状況での活動が求められることが少なくありません。しかし、AIや機械学習などの高度なテクノロジーにより、かつては人間が行った危険なタスクの多くを、ドローンやロボットなどのリモート制御デバイスを使用して自動化、改良、完了できるようになりました。

つながる資産から得られる洞察と、これまで使用していなかった気象、車両テレマティクス、視覚フィード、ドローンによる検査などのデータ・ソースを利用し、企業はさらに信頼性の高い予測ができ、機器のチェック、保全の実施、または関連分野の問題への対処がより安全に行えるようになります。これによって、さらに安全な作業環境を積極的に提供できるだけでなく、企業の収益に影響を及ぼす、罰金や管理の問題も最小限に抑えることができます。

さらには、非接触のリモート・テクノロジーの導入がいっそう進むことで、新しいソーシャル・ディスタンスのルールを守り、従業員の安全を確保できます。

 

持続可能性はもはや必須項目

責任ある企業体であるべきというプレッシャーが高まっているのはどの業界にも言えることですが、石油化学業界ほど監視の目が厳しい業界はありません。多くの企業にとって、規制、監視、持続可能性の目的は、問題への対処や環境害の軽減、より効率的な運用の策定に役立つテクノロジーを積極的に探求することにあります。

製造プロセスを向上させる方法の1つに、製品品質と歩留まりの改善があります。何より、製造プロセスの向上により、廃棄物が削減され、使用エネルギーが最適化され、環境への影響が最小化されます。AIを活用した製造により、歩留まりが最大 30%改善され、廃棄物が15%削減されます。1 環境にやさしいだけでなく、企業の収益にも重要な意味を持つのです。

 

レジリエントな運用のためのリソース

柔軟で強固な運用能力を高める方法に関する情報をご提供します。EAM市場の現状と、組織が資本集約型の業界に身を置くことの意味についてご紹介するための資料を公開しています。またインテリジェントなつながる資産を実現する IBMのサービスや、エンタープライズ資産管理(EAM)のソリューションについてもご紹介しています。

 

効率的で信頼性の高い機器を運用

つながる資産や未使用のデータ・ソースから得た洞察は、設備の保全、パフォーマンスの最適化、およびダウンタイムの回避のために必要な、予防的、予測的、および処方的対策を理解するために不可欠です。IBMは、急速に変化する条件に対応するインテリジェント・ワークフローを構築するための、ソフトウェア、サービス、および業界専門知識の不可欠な要素をお客様にご提供しています。お客様がそのデジタル変革の過程のどこであっても、IBMはお客様のパートナーとして、よりレジリエントな事業運営のために必要とされる、AIによって強化された洞察とコンサルティング・サービスをご提供いたします。詳細な説明をご希望される場合は、IBMにご相談ください。

 

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著者について:クリシュナンは化学工学の博士号を取得しており、プロセス産業への革新的/複雑なソリューションの提供を職務としています。生産実行システム、オペレーショナル・エクセレンス、サプライチェーンの最適化、メンテナンスおよび信頼性の高いトランスフォーメーション、インフォメーション・インテグレーション、パフォーマンス・アナリティクス、複雑なプロジェクト管理を専門としています。博士が主に従事している業界は、化学、石油化学、石油精製業界です。IBMに入社前は、AspenTech、Invensys、Accentureに勤務していました。25年以上にわたり世界中の、この業界の多数のお客様との業務に携わっています。

1 「IDC Manufacturing Insights:Transforming Asset Management at the Edge」、Reid Paquin、IDC、2019年4月

※この記事は米国時間2020年4月7日に掲載したブログ(英語)の抄訳です。

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