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AI を活用したRPA ツールを使用したエクストリーム・オートメーションに着手する方法

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この投稿は、2020年8月6日に、米国 IBM Cloud Blog に掲載されたブログ(英語)の抄訳です。

2027 年までに、ロボティック・プロセス・オートメーション (RPA) の市場規模は106 億米ドルに達すると予測されています[1]

「オールド・ノーマル」の終焉 – Horses for Sources (HfS) は、企業とその変化する自動化ニーズに関する定性的調査(近日公開予定)で、そのように結論づけています。調査対象のある企業は、「今後 18 カ月で、過去 10 年に行ってきたことより多くを達成できるでしょう」と表現しています。

顧客と従業員のニーズに応えるためにこれまでと違う考え方が必要になる中、企業は大規模なテレワークのための新たな方法を構築し、運用上のギャップを素早く解消しようと取り組んでいます。上記の視点は、このような動きを適切に表しています。エクストリーム・オートメーションは、これらの目的を達成するための主要な手段の1 つです。エクストリーム・オートメーション (ハイパーオートメーション、インテリジェント・オートメーション、One-above-all オートメーションと呼ばれるものも基本的に同じです) は、人工知能(AI) とロボティック・プロセス・オートメーション (RPA) を、基礎となるテクノロジー(ワークフロー、意思決定、コンテンツ管理など) と組み合わせて適用し、ほぼすべてのタイプの作業を大規模にデジタル化・自動化することを意味しています。

価値実現までの時間の短縮、より小さな労力での成果の実現、顧客と従業員のための回復力のあるエクスペリエンス構築など、大きな視点から見た自動化ニーズは変わっていません。変化しているのは、エクストリーム・オートメーションを実現するためのツールです。RPA は、進化し続けているツールの1 つです。AI やその他の自動化機能を追加することで、単純なタスクの自動化から、より幅広い大規模な導入へと移行します。

以下は、従来の自動化とエクストリーム・オートメーションを比較した図です:

The image below compares traditional and extreme automation:

 

エクストリーム・オートメーションを開始する方法として、AI を活用した RPA ツールが優れている理由

新型コロナウイルス感染症の出現前には、多くの RPA のパイロットが重要度の低いバックオフィス・プロセスのルーチン・タスクを自動化することに焦点を置いていて、成功率は高くありませんでした。しかし今では、単純なタスクの自動化から重要度の高い顧客向けプロセスや収益創出プロセスに対応できる大規模なオートメーション(エクストリーム・オートメーション) へと移行しなければならない、差し迫った新しいニーズが存在しています。

RPA に取り組む50% の企業では、実稼働ボット数が10 未満にとどまっています。(英語)

パイロットや小規模なプロジェクトからどのように拡張していけばよいかを見極めるのは、引き続き難しい課題です。そこで役立つのがAI を活用した RPA ツールです。従来の運用モデルのギャップを埋めるために自動化とAI をバラバラに導入したり、膨大なプロセスのうちの少数の単純タスクを加速したりするのではありません。RPA と AI ソフトウェアを組み合わせることで、複数のシステムを行き来する処理やルーチン・タスクの管理から、インテリジェントなストレート・スルー・プロセッシングへと移行できます。そこではスマートなワーカー・ボット(一部は無人で学習、適応、および行動可能) がプロセスとシステムに直接組み込まれ、ヒューマン・ワーカーの代わりに(またはヒューマン・ワーカーとともに) 作業を実行します。AI を活用したRPA ツールを使用することで、新しい種類の作業に取り組み、オンボーディングやインシデント管理など、より広範なビジネスおよびIT プロセスを対象にすることができます。

 

IBM は、エクストリーム・オートメーションをサポートする新たなRPA 機能を獲得

IBM のブログ記事での発表またはHfS のブログ記事(英文)を読めば、IBM がブラジルに拠点を置くRPA プロバイダー WDG SOLUÇÕES EM SISTEMAS E AUTOMAÇÃO DE PROCESSOS LTDA (以下「WDG Automation」といいます) を買収した理由がわかるでしょう。ロボティック・プロセス・オートメーションと AI を使用したチャットボット機能を IBM 内に取り込むことで、お客様がAI を活用した自動化ソリューションの素早い構築を成功に導けるようにします。

お客様には、この目的のために提供が開始されているWDG Automation とのIBM のOEM 製品、IBM Robotic Process Automation as a Service with WDG Automation (IBM RPA as a Service) をお勧めします。IBM RPA as a Service の主要機能は以下のとおりです:

  • 無人ボット: 人の介入なしに、RPAボットを使用して反復タスクを自動化します。
  • 有人ボット: 反復タスクを処理するために、人がボットをオンデマンドに使用できます。
  • インテリジェント仮想エージェント・チャットボット: チャットとRPA コマンドを組み合わせることで、Web や音声自動応答など、複数のチャネルを通じて関心を引き付けるチャットボットを作成します。
  • 光学文字認識(OCR): 非構造化コンテンツから構造化データを抽出して文書を処理します。
  • 資格情報ボールト: ボットのログイン資格情報をセキュアに保管します。
  • ダッシュボード: ビジネス・オペレーションに関するビジネス・インサイトをモニター、管理、および獲得できます。

フル機能を備えたクラウド・ベースのRPA ソリューションを使用することで、お客様は以下のようにしてボットをより容易に開発・管理できるようになります。

ローコード・エディターを活用してボットをオーサリング:

  • 数百ものビルド済みコマンドから選択して、ボット・スクリプトをアセンブルできます。
  • ユーザーの操作を記録してボット・スクリプトを自動生成できるため、価値実現までの時間を短縮できます。
  • ローカル・ボット・エージェントを使用して自動化をテストできます。
  • 暗号化リポジトリーにボットをセキュアに保管できます。

ボット・スケジュールを管理し、ワークロード管理を構成:

  • 無人ボットを実行するタイム・スケジュールを管理します。
  • 作業を複数のボットにインテリジェントに分散してスループットを最適化します。
  • 同じ仮想ホスト上で複数のボットを実行することで所有コストを削減します。

IBM の目標は、RPA をIBM Cloud Pak® ファミリー全体のコア機能とすることです。まずは2020 年末までに IBM Cloud Pak® for Automation でこれを実現します。IBM Cloud Pak for Automation にRPA 機能を組み込み、さらにライセンス・モデルをシンプル化することで、お客様は早期に高い効果を得られるタスク自動化のプロジェクトをより簡単に開始し、拡張しながら、統合されたワークフロー、キャプチャー、意思決定、およびコンテンツ管理機能を必要に応じて活用できます。

「RPA でAI をさらに活用していくことで(例えば例外処理、自然言語処理、非構造化コンテンツの抽出など)、事業部門およびIT 部門は、インテリジェントなボットを素早くアクティブ化できます。これらのインテリジェントなボットは、より多くの分野(コンプライアンス、リスク管理、人事、セキュリティー、およびサプライ・チェーン) でより多くのタスクを支援でき、リライアビリティー・エンジニアなどより多くの役割に適応します」—Mike Gilfix -IBM Cloud Integration バイスプレジデント, 出典 IBMがRPAプロバイダーを買収した理由と、Cクラスの経営層がオートメーション・イニシアチブにより得られる価値

ただし、以下の現実を理解しておくことが重要です。万能のツールというものはありません。1 つのRPA ツールで、自動化のスケーリングおよびROI の達成という課題を解決できるわけではありません。事業部門とIT 部門のオペレーション全体でエンドツーエンドの自動化を構築できる統合されたツールおよびリソースが必要です。これには時間と人材が必要です。IBM では、お客様が素早く取り組みを開始して最も大きな価値を実現できる場所へとエンドツーエンドの自動化を拡張していくための時間、人材、およびツールの提供にコミットしています。

 

次のステップ

  • タスク自動化の知識を深めるために、このオファリングに関する動画(英語)を視聴してください。
  • この機会に新しい IBM RPA as a Service をお試しください。ご試用開始はこちらから。
  • デプロイメントの成功や、社内のスキル・ギャップの解消を支援する Expert Lab Services についてのセッションにご参加ください。RPA Discovery Workshop、RPA Botathon、RPA Bot Build-up、または RPA MentorBot Remote Training から選択できます。詳細はこちらのフライヤー(英語版)をご覧ください。

[1] Grand View Research, February 2020


翻訳:IBM Cloud Blog Japan 編集部

*このブログは、2020/8/6に発行された“How to Get Started with Extreme Automation Using AI-Driven RPA Tools ”(英語)の抄訳です。

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