Power Systems

POWERプロセッサーが広げるハイパーコンバージド・システムの領域

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ハイパーコンバージド・インフラが、日本のIT業界に浸透し始めてから数年が経過しました。当初はVDI(Virtual Desktop Infrastructure:仮想デスクトップ基盤)のインフラ用途で採用が始まったハイパーコンバージド・インフラは、適用領域を拡大させて、現在ではプライベートクラウドのインフラとして企業の規模を問わずに採用が進んでいます。そして、ハイパーコンバージド・インフラを導入した企業は、リピート・オーダーによって自社における活用範囲を拡張しています。

プライベート・クラウドのインフラとしての地位を確立しつつあるハイパーコンバージド・インフラですが、今後さらに適用範囲を広げていける領域が存在します。まず一つが、ある程度の「ハイ・パフォーマンスが求められる領域」、そして、もう一つが「仮想サーバーあたりのコストに対する厳しい要求がある領域」です。

ハイ・パフォーマンスが求められる領域

「ハイ・パフォーマンスが求められる領域」の1つは、データベースです。もちろん、データベース以外にも、パフォーマンスの求められるワークロードがあります。例えば、多くの企業には、特定のバッチ・ウインドーにバッチ処理時間を収めないといけないワークロードが必ずと言ってよいほど存在していることでしょう。一方で、パフォーマンスが要求されるSparkやNoSQLといったビッグデータのアプリケーションを稼働させる企業も増えています。

パフォーマンスが要求される上述したようなアプリケーションを、運用や管理が容易なハイパーコンバージド・インフラで稼働させたい、というお客様にとって、POWERプロセッサーを搭載するのハイパーコンバージド・システムが一つの解となります。Gartner社が提供しているRPE2というプロセッサーごとのパフォーマンス比較ツールにおいて、POWERプロセッサーの1コアあたりのパフォーマンスは、Intel製などのx86プロセッサーよりも速いという結果が出ています。POWERプロセッサーは高いメモリーバンド幅を持っていることから、ビッグデータ系のアプリケーションでよく活用されるインメモリーのワークロードでは、特に優れた効果を発揮できるのです。

仮想サーバーあたりのコストに対する厳しい要求がある領域

ハイパーコンバージドが今後急速に広まっていくといわれているもう一つの領域が、「仮想サーバーあたりのコストに非常の厳しい要求がある領域」です。

最も顕著な例の一つが、Webサービスを提供する大規模な仮想化基盤です。従来、Webサービスを提供する仮想化基盤では、自動化をはじめとする様々な手法を用いて、高い技術力を持ったインフラ技術者が効率的な運用管理を実現してきました。

しかし、競争が激化する一途のWebサービスでは、利益率向上のための取り組みが必須となっており、少人数での運用管理とハイレベルな自動化が求められています。このような課題の解決策の1つが、クラウドの俊敏性、ワンクリックの簡潔さを併せ持つエンタープライズ・クラウド環境を実現するNutanixのソフトウェアです。

ただし、Nutanixのソフトウェアが導入済みのハイパーコンバージド・システムは、1サーバーあたりの調達コストが通常サーバーよりもソフトウェアの分だけ高くなります。ハイパーコンバージド・システムを採用しつつコストメリットを出すためには、どれだけ多くの仮想マシンを稼働させられるかが重要になります。

1コアあたり8つのスレッド、つまり、8つのワークロードを同時に処理できるコアを持つプロセッサーがあります。それが、IBMが提供しているPOWERプロセッサーであり、POWERプロセッサーを搭載するシステムは仮想マシンの高集約化を実現できます。その結果、トータルのサーバー台数の削減と、それに伴う電力コストや設置コストの低減、キャパシティ計画の改善へとつながります。

IBMは、本年7月にNutanixのソフトウェアが導入済みのPOWERプロセッサーを搭載するハイパーコンバージド・システムを発表しました。まさに、上述した2つの新たな領域における有力な選択肢となりうるシステムです。Webサービスを提供する大規模な仮想化基盤や、パフォーマンスの求められるワークロードの稼働に、ハイパーコンバージド・インフラを検討なさっている皆様、ぜひ、ご検討ください。


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