IBM Power Systems

IBM Power Systemsで実現する、堅牢さと可用性を兼ね備えたコスト効率のよいコンテナ基盤

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アプリケーションをコンテナ化することで機能要件と非機能要件を分離することができますが、そうした中で重要度を増すのがインフラです。多様なタイプのアプリケーションに対して安定した性能と拡張性、可用性、堅牢性などを提供するインフラとしての能力がより顕著に問われるためです。コンテナの非機能要件を高度なレベルで満たすIBM Power Systemsの強みを紹介します。


釘井 睦和

釘井 睦和
日本アイ・ビー・エム株式会社 システム事業本部 ソリューション事業部 Power Systems テクニカル・セールス コンサルティングITスペシャリスト

IBM Power Systemsのプリセールス・エンジニアとして15年以上にわたり活動。業種や地域を問わず、AIXから、IBM i、Red Hat Enterprise Linuxをはじめとする主要なLinuxディストリビューションまで数多くのOSに対応。IBM Power Systemsに先進テクノロジーを取り入れる際に先陣を切ってチャレンジし、その知見でお客様での活用をリードしていく水先案内人としての役割を担っている。

インフラとしての非機能要件の重要性がより顕著に

DXのためにアプリケーションのクラウド化、クラウドネイティブ化が急がれており、それを実現する手段としてコンテナ技術が注目されています。

コンテナ化の最も重要なことは、ITシステムの機能要件(ビジネス・ロジック=アプリケーション)と非機能要件(サービス・レベル=インフラ)を分離することにあります。

従来のITシステムでは、機能要件と非機能要件が一体化して作り込まれているため、新しいアプリケーションを実装したり、何らかの変更を行ったりした際にはアプリケーションとインフラ全体でテストを行う必要がありました。

これに対してコンテナ化により機能要件と非機能要件を分離すれば、開発者はインフラを意識することなく、アプリケーションのみに専念することができます。また、アプリケーションの可搬性が大きく向上し、オンプレミスとクラウドの間で容易に双方向の移動を行うことが可能となります。

ただし、そのぶんインフラには、多様なタイプのアプリケーションに対して常に安定した運用と柔軟な拡張性を提供することが求められます。インフラとしての非機能要件の重要性がより顕著にあらわれ、インフラがもともと持っている能力がアプリケーションのサービス・レベルに直結することになるためです。

そこでIBMでは、長年にわたって多くのお客様の基幹業務を支えてきたIBM Power Systemsに最新テクノロジーを搭載しながらその役割を拡張させ、コンテナの非機能要件を包括的に支えるプラットフォームとして進化させています。

ビジネスと共に成長する柔軟性と拡張性をもったインフラを実現

IBM Power Systemsは、コンテナの非機能要件に対して「TCO削減/拡張性向上」と「可用性/堅牢性向上」の大きく2つの観点からメリットを与えます。

コンテナの非機能要件に対するIBM Power Systemsの2つのメリットの説明図

コンテナの非機能要件に対するIBM Power Systemsの2つのメリット

1つめの「TCO削減/拡張性向上」は、インフラを構成するサーバー台数の抑制によって実現するものです。具体的には同じIBM Power Systems上で稼働しているVM(仮想マシン)とコンテナとの間でプロセッサーを共有することでCPUコア利用率を最大化します。この結果としてアプリケーションをより少ないコア数で動かすことが可能となり、ソフトウェアのライセンス費を節約することにもつながっていきます。

実際にIBM社内でAcme Air(*1)を用いたマルチコンテナ環境のパフォーマンス検証を行ったところ、 IBM Power Systemsはx86サーバーと比較してトランザクション処理性能を1.76倍に高める一方、CPU使用率を0.38倍に抑えるという結果を得ています。POWERプロセッサーの卓越したマルチスレッド性能がこの効果をもたらしたと考えられています。

そしてインフラに柔軟性と拡張性をもたらすのが、LPAR(論理区画)や共有プロセッサー・プール、キャパシティー・オンデマンドと呼ばれている機能です。

1台のIBM Power Systems上にAIXやIBM i、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)、コンテナ(Red Hat OpenShift)の基盤となるRed Hat Enterprise Linux CoreOS(RHCOS)などのOSが動作する複数の区画を立ち上げ、ビジネス・ニーズの変化に応じてハードウェア資源を動的に再配分できるのです。

IBM Power Systemsの柔軟性と拡張性を説明する図

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先ほどCPU利用率を抑えると述べましたが、これによって余裕のできたプロセッサーやメモリーを“未起動”として残しておき、特定の区画に突発的な負荷上昇が起こった場合など必要になったときにいつでも、システムを停止することなくこの未起動リソースを解放して動的に追加することも可能です。

IBM Power Systemsが提供するもう1つのメリットである「可用性/堅牢性向上」は、重要なアプリケーションを安心して稼働できるインフラを実現します。

IBM Power Systemsは障害によるシステム停止を減らすとともに、データ漏洩を防ぐセキュアな環境を提供し、長年にわたり多くのお客様の業務継続性を維持してきました。

そのサービス・レベルは第三者機関のITIC Reportにおいても実証されており、IBM Power Systems上でRHELとAIXを動作させた2つのインフラにおいて、サーバーあたりの計画外ダウンタイムは年間でわずか0.08時間となっています。

また、同じく第三者機関による仮想化環境の脆弱性報告件数によると、x86サーバー上で動作する各種ハイパーバイザーが100件から1,000件以上の脆弱性が報告されているのに対して、IBM Power SystemsのPowerVMで報告された脆弱性は3年間で0件です。

これらの事実からもIBM Power Systemsは、コンテナを運用するために求められる非機能要件を非常に高度なレベルで満たし、最適なインフラとなることをご理解いただけるものと自負しています。

Power Systemsの可用性と堅牢性を説明する図

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なお、前述したとおりIBM Power Systems上ではAIXやIBM iが稼働する区画を立ち上げることも可能です。要するに同一サーバー上で既存の基幹システムを運用している区画のすぐ隣で、クラウドネイティブなアプリケーションを運用するRHELやRHCOSの区画を次々に立ち上げ、相互に連携させるといったシステムのマイクロサービス化を比較的容易に実現することができます。

多くの企業で死活問題となっているDXをよりスピーディーに推進すべく、IBM Power Systemsが貢献します。

DXの実現をIBM Power Systemsが加速することを説明している図

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