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コグニティブ・エンタープライズの実現におけるアナリティクスの役割 (パート1/2)

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この記事はIT Biz Advisorに掲載された記事 (英語)を転載したものです。

VPNアクセスとモバイル E-メールは画期的なものとは言えないでしょう。しかし、90年代から2000年代初頭にかけて、VPNとモバイルE メールは、ワーカーがモバイルの自由を味わった初の経験となりました。その後、モバイルによる生産性向上の時代が到来し、リモート・ワーカーやモバイル・ワーカーが従来型デバイスとモバイル・デバイスで重要なビジネス機能にアクセスできるようになりました。今日の働き方まで話を進めると、コグニティブ・エンタープライズの時代に近づいている今、業務のあらゆる側面がデジタル化されています。

今日のデジタル・ワーカーは、いつでも、どこでも、どのデバイスからでも柔軟に作業できます。しかし、データの急増、テクノロジー・イノベーション (英語)、変化するワーカーのニーズを背景に、私たちはデジタル・ワーカーの境界を越えて急速に先に進んでいます。

ユーザーが必要とし、求めるオンデマンド・アクセスをIT部門が提供できていても、コグニティブ・エンタープライズの方がはるかに多くのものを期待できます。課題は、このコグニティブ・エンタープライズを実現するには、ITに対する革命的なアプローチが必要になることです。

IT部門は企業での役割を再定義するだけでなく、強力なディスラプターとならなければなりません。

コグニティブ・エクスペリエンスとは?

インテリジェントなソリューションは既に職場で主流となっており、ボット、バーチャル・アシスタント、仮想サービスによって日常業務や管理業務が自動化されています。こうしたソリューションにより、ワーカーは効率と生産性を高め、戦略上重要な業務に集中できるようになっています。

さまざまな業界で、企業はAI搭載サービス・デスク (英語) を利用して、バーチャル・エージェントで1カ月当たり数千件の呼び出しを処理しています。実際、Forrester (英語) は、今年の終わりまでに、オートメーションによって、サービス・デスクのすべての対話の20%がなくなると予測しています。これは、コグニティブ・システム、RPA、各種のチャットボット・テクノロジーの組み合わせの成功によるものです。

多くの組織がデジタル・ワークプレース・チャットボットを使用して、新入社員の採用とオンボーディング、イベントの計画、議事録の転写と配布、施設管理、契約購買、コラボレーション、調査などに伴う反復的な作業や管理業務を自動化しています。Gartnerは、2020年まで (英語) に中規模企業と大企業の50%以上が製品チャットボットを導入することになると予測しています。業界アナリストは、2021年までに (英語) デジタル・ワーカーの25%が仮想従業員アシスタントを日常的に使用することになると予測しています。

ワーカーが適切な情報、ユーザー、リソース、回答に素早く簡単にアクセスできるようになったことは革命的でした。しかし、ワーカーの労働力を最適化できる可能性は、アクセスという従来の考え方をはるかに超えるものとなっています。

コグニティブ・エンタープライズは、ワーカーについて学習して、分析し、理解して、理想的なエクスペリエンスを提供することで能力を高め、ワーカーが理想的な成果を出せるように支援します。そのために、膨大な量の構造化データと非構造化データを継続的に分析して、ワーカーの行動、態度、相互作用、コミュニケーションを学習します。コグニティブは、障害、ギャップ、潜在的な問題を特定して予測することができ、自動的にアクションを実行して、支援を提供したり、問題が深刻化する前に解決したりすることができます。これは信じられないほど素晴らしい概念です。自己修復と予測のアクションにより、ワーカーに影響が及ぶ前に問題を解決したり、防止したりできる職場が実現するのです。

CIOはどのようにしてコグニティブ・エンタープライズを

今日のCIOの責任は、ワーカーにツールや機能へのアクセスを提供するように設計された製品ポートフォリオを管理することではなくなっています。この従来型のモデルでは、イノベーション (英語) とディスラプションの急速なペースには対応できません。このペースが今よりも遅くなることは決してないでしょう。

今日のCIOの新たな責任は、ワーカーが成果を上げるために必要なエクスペリエンスを提供することです。しかし、この移行には、企業ITをはるかに超えた破壊的な変化が伴います。ワーカーとテクノロジーの関係性の定義は変化しています。従来の業務のやり方に頼るのではなく、さらに独立性を高めるために学習して、コグニティブ・エクスペリエンスと対話する方法を学習する必要があります。IT部門は、社内におけるこの文化の変容を促す責任を負うようになるでしょう。

幸いなことに、IBM Market Development & Insightsがデジタル・ワークプレース・サービスについて実施した2019年の調査によると、ワーカーの大多数がAIを採用したツールの導入に前向きです。この調査結果 (英語) では、ワーカーの80%以上が業務用のデバイスのセキュリティーと正常性を確保するためにAIを利用するというアイデアを受け入れていることが明らかになっています。70%以上がITサポートと会議のスケジュールにAIを使用することに前向きです。ワーカーの50%以上は、AIを使用して、キャリア開発や給付金などの人事関連のトピックに関するアドバイスを得たり、スマート・リプライを自動送信したり、出張の手配や経費を管理したりすることに関心を持っています。

コグニティブ・エクスペリエンスをワーカーに提供することは、時間のかかる反復的なプロセスです。最初のステップとして、職場のプロセスやワーカーの経験に関する膨大な量のデータを実用的な情報に変える必要があります。これが出発点となります。この時点で、ITは、さらに高度なワークプレース・オートメーション を提供できるようになり、最終的には従業員のエクスペリエンスを継続的に最適化する自己修復と予測のアクションを提供できるようになります。

このディスカッションのパート2をお読みになると、チェンジ・エージェントとしてのITの新しい役割の詳細や、コグニティブ・エンタープライズを実現する上でなぜコグニティブ分析が重要なステップであるかが分かります。

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働き方改革を軌道に乗せるために IT部門が押さえておくべき2つのアプローチについて解説している資料をご紹介します。

著者について

Adam Kleiner

Carol Zichi.jpg
IBM、エンタープライズ・モビリティー・マネジメント、グローバル・オファリング・マネージャー


Carol Zichiは、ビジネス変革を熱心に学んでいて、コンピューター業界のさまざまな分野で30年以上にわたってプロフェッショナルとして携わってきた経験があります。モバイル・サービス・ラインの戦略と開発の管理責任者を務めています。Carolは、余暇には地元の学校でボランティアを務め、すべての子どもに..

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