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SPSS Keywords Online:2015年(平成27年)初頭雑感

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成蹊大学理工学部 情報科学科 教授 岩崎  学 氏

2015年(平成27年)が明けた.私事であるが私は昭和27年の生まれで,平成「27年」にはある種の感慨を覚える.昭和元年から昭和27年までは,先の戦争を間に挟むまさに激動の時代であったが,平成元年から平成27年までは,震災などの自然災害もあったにせよ,昭和に比して平穏な時代であった.平和の尊さを思い知るばかりである.また,正月に郷里で小学校の同窓会に出たのだが,今年の3月で,1965年の小学校卒業以来50年が経つことに思いを致し,これまた感慨もひとしおである.

感慨ついでに,50年前の1965年と現在との間で統計学の世界にどのような変化があったのかを考えてみた.まずはデータということで,私の所有する1965年の統計分野の学術論文のコピー(もしくはPDF)を数えたところ全部で43編あった.論文の著者として,G. E. P. Box,W. G. Cochran,D. R. Cox,N. R. Draper,D. A. S. Fraser,P. J. Huber,J. A. Nelder などの錚々たるメンバーが名を連ねていた.

統計学の理論的な基礎は概ね1960年代に固まったとされる.1965年の論文の題目を見ても,Bayes,information,robustnessなど,現代の統計学のキーワードが並んでいて,統計手法の根幹にかかわる概念が醸成されつつある様子が見て取れる.この頃の論文は読んでいても楽しく,実に得るものが多い.反面,まだ計算環境が貧弱であったこともあり,実例にしてもほとんど手計算の域を出てはいない.

1965年以降も,一般化線形モデルの定式化やブートストラップ法の開発,マルコフチェーン・モンテカルロ法に代表されるシミュレーション技法の革新などがあったにせよ,やはりこの50年での最大の変化は計算環境の飛躍的な進歩である.コンピュータの高速化とネットワークの整備,そして使いやすいソフトウェアの出現により,統計学の裾野が大いに広がった.数十年前には不可能に近かった高度な統計手法による分析結果がいとも簡単に得られ,昔を知るものにとっては正直なところ気抜けしてしまうほどである.

複雑な統計分析が具体的に可能になるというのは,疑いなくよいことである.とにかく結果が得られないのでは話にならない.しかし,結果が得られればそれでいいというものでもない.仏を作ったら魂を入れねばならぬ.そこで温故知新.統計学の来し方に思いをはせるのも,新しい年の初め方としては悪くない.

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