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How to makeの変革 | モノづくり革命がもたらすチャレンジとチャンス#2

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当記事はホワイトペーパー『デジタル革命に勝利する AI+IoTモノづくり改革 顧客価値ファースト時代の製品・サービス開発手法』(全16ページ)の一部を抜き出し、再構成したものです。全文は以下よりお読みいただけます(要登録・ログイン)。

https://www.ibm.com/account/reg/jp-ja/signup?formid=urx-49059


 

製品内部でさまざまなソフトウェアが稼働するようになり、従来とは違ったレベルでの複雑性が増していく中、日本の製造業においても、欧米企業では既に新しい製品開発の手法として定着しているモデルベース・システムズ・エンジニアリング(Model-Based Systems Engineering: MBSE)を採用する企業が広がりつつある。

MBSEのプロセスでは製品サービスを「システム」としてとらえ、 効率的なシステム開発を実現することを目的とする。「ハードウェア+ソフトウェア+ネットワーク」の観点に基づいて要求をまとめ、その成果物として得られたモデルを使用した設計情報が、各開発チームに対する要求入力として的確に振り分けられ共有されていく仕組みだ。

 

 

DevOps /アジャイル開発のノウハウをモノづくりに活かす

 「IBM ELM」は、製品開発において要求仕様からコードを作り、 さらにそれを検証して品質を担保する一連のプロセスを1つのアーキテクチャーに統合したソリューションだ。

DevOpsやアジャイル開発の世界で豊富な実績と経験が蓄積されている。そのノウハウをまさに今、モノづくりの世界で活かすことができるのだ。

IBM Engineering Lifecycle Managementの製品構成

 

IBM Engineering Lifecycle Managementは、構成管理および変更管理 / プロセス管理を担う「IBM Engineering Workflow Management」とメタデータ管理を担う「IBM Engineering Lifecycle Optimization – Engineering Insights」をベースに、開発チームやドメインをまたがるコラボレーティブなエンジニアリング・ライフサイクル管理を実現する。

 

さらに、この基盤上で要求管理やPLEを支援する「IBM Engineering Requirements Management DOORS Family」、アーキテクチャー構築および設計&実装を支援する「IBM Engineering Systems Design Rhapsody」、品質管理&テストを支援する「IBM Engineering Test Management」といったツール群から全体プラットフォームが構成されている。

IBMはこれらのツール群を包括し、SaaS型のクラウド・サービスとして提供している。

 

もちろんIBM Engineering Requirements Management DOORS Familyだけを利用したいといった場合は、個別にライセンスを購入することも可能だ。

 

サポートする3つのエリア

以下、当ソリューションがお客様をサポートできる3つのエリアについてご紹介する。

 

1  エンジニアリング情報共有

グローバル競争が激化し、製品開発のサイクルがますます短縮化するなか、エンジニアリング情報共有の重要性については言うまでもないことだ。

しかし現実には、メカニカル開発やエレクトロニクス開発、あるいはソフトウェア開発で全く異なるツールが導入され、規約もインターフェースも異なることから、必要な情報を必要な形で取り出せないといった問題が発生している。

 

それに対して、オープンで柔軟性を持つ統合された開発環境を整備することで、部門をまたいだデータ連携、情報アクセス、トレーサビリティーを実現し、連携や協働を強化しようというものだ。

例えば自動車分野における国際標準の機能安全規格「ISO26262」にも非常に広範囲なプロセスが規定されているが、これらを異なる分野にまたがって一瞬で俯瞰できる仕組みが必要となる。 同様にトレーサビリティーについても、各種技術情報(成果物間、 成果物と作業、作業と作業)をファイルレベルではなく項目レベルで共有することで、効率的な影響分析が可能となる。

エンジニアリング情報共有の活用例

 

2  MBSEを活用した検証

IBMが重視しているのは、検証を常にし続け、なるべく早い段階で不具合を確認することだ。手戻りを減らし、早期に品質ゴールを実現するために、顧客の要求を常に検証する体制を整える。

利用者からは以下のようなさまざまな声が寄せられる。

  • 情報にたどり着くまでに相当な時間がかかる製品要求の分析や設計を効率化するにはどうすればよいか?
  • ハードウェアの試作機ができるのは何カ月も先のことだが、もっと早い時期にハードとソフトの統合時の不具合を確認できないか?
  • 要求、設計に対して抜け漏れのないテストを実施するにはどうすればよいか?

 

こうした課題を解決するための1つの方策として、IBMでは前述の「MBSE」と呼ばれる手法を提唱している。いわゆる「SysML」に代表されるようなモデリング言語を使って、顧客の要求内容を可視化し、システムを設計していくものだ。

具体的にはシステム、制御、物理といった分野別の複数のモデルを統合し、インターフェースの整合性を確認。統合されたモデルをシミュレートすることで、システムの動作の仮想的な検証を早期に実施する。

あるいは、品質を担保するということでは、IBMの製品はハードウェアのテストを実施するところはカバーしていないものの、テストの実行を依頼する、あるいはテスト結果をまとめるテスト管理の部分のサポートを行っている。

MBSE(Model-Based Systems Engineering)を活用した検証例

複数の分野のモデルを統合して、仮想的な検証を早期に実施

・ システム、制御、物理モデルを統合したモデルを作成することで、インターフェースの整合性を確認
・ 統合されたモデルをシミュレートすることでシステムの動作を検証

 

3  戦略的再利用を実現するPLE

開発の現場では過去の開発を利用する流用開発が発生するが、その際に重複開発を回避することで製品開発の効率を向上することが必要だ。これを実現する手法として、IBMでは「プロダクトライン開発(PLE)」を推奨している。

例えばプログラムの構造部分など、既に多くの企業がPLEを実践している。しかし、各製品のフィーチャー・ベースのバリエーション管理、あるいはエンジニアリング成果物の時系列(複数のベースライン)でのバリエーション管理、エンジニアリング・ライフサイクル(複数フェーズ)の成果物をまたいだトレーサビリティーの確保まで実現できているかというと、手が回っていないのが実情だ。

IBMはそうした一連のライフサイクル、複数製品のバリエーションを包括したPLEの取り組みが必要と考えている。

IBM ELM製品によるプロダクトライン開発(PLE)取り組み例

  • 複数の製品: 製品それぞれをフィーチャー・ベースでバリエーション管理
  • 複数のフェーズ: エンジニアリング・ライフサイクルの成果物を跨るトレーサビリティー
  • 複数のベースライン: 全てのエンジニアリング成果物の時系列でのバリエーション

 


 

当記事はホワイトペーパー(全16ページ)『デジタル革命に勝利する AI+IoTモノづくり改革 顧客価値ファースト時代の製品・サービス開発手法』の一部を抜き出し、再構成したものです。以下よりダウンロードいただけます(要登録・ログイン)。

https://www.ibm.com/account/reg/jp-ja/signup?formid=urx-49059

 

問い合わせ情報

お問い合わせやご相談は、Cognitive Applications事業 にご連絡ください。

 

IBM Engineering Lifecycle Management

 

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