IBM Cloud News

最高レベルのセキュリティーとAI機能をIBM Cloudに導入

記事をシェアする:

現在、クラウド採用に向けた企業の関心は主に”2つ”のテーマに絞られています。

一方で企業は、AI、機械学習、IoT、あるいは次世代の量子コンピューターによって生み出される新たな機会を獲得できるように、より多くのワークロードをクラウドに移行するか、またはその流れから遅れるリスクをとるかの選択を迫られています。他方では、セキュリティーとプライバシーに関する懸念のため、クラウドへの移行を急ぎすぎることへの不安が生じているかもしれません。
どちらの場合も、クラウド採用の道のりは複雑で、適切な人材やテクノロジーが必要とされることが多々あります。IBMはTHINK 2018(英語)にて、AIによる変革の機会創出とクラウドのセキュリティー強化の必要性の両方に対処するいくつかの発表を行いました。これらの機能追加により、IBMは既存のワークロードのクラウド移行の迅速化から、既存アプリのモダナイゼーションと拡張、次世代のクラウド・ネイティブ・アプリを開発するためのツールの展開まで、全ての工程にわたり企業ニーズに対応し、企業のパブリック・クラウドへのセキュアな移行をシンプルにします。

メインフレームと同等のデータ保護を可能とする初のクラウド・サービス

クラウドの採用は急速に増加していますが、セキュリティーとデータの懸念は依然として採用の妨げとなっています。以下の点を考察します。

  • ポネモン・インスティテュート(英語)の最近の研究によると、クラウドに保存されている全データの40%しか暗号化と鍵管理のソリューションによって保護されておらず、2013年以降漏洩した100億件近いデータのうち、暗号化されていたためハッカーの役に立たなかったものはわずか4%でした。
  • ポネモン・インスティテュートの他の調査によると、特権ユーザーのセキュリティーにおいて、脅威の80%は組織内部からのものであり、ITオペレーション・マネージャーとITセキュリティー・マネージャーの58%(英語)は自分たちの組織が各個人に対してそれぞれの役割と責任以上のアクセス権を不必要に付与していると考えています。

お客様がこうした障壁を乗り越えられるよう、IBMはメインフレームと同等レベルのデータ保護を可能とする業界初のクラウド・サービスを発表します。システム開発者とクライアントは今後、メモリー内のデータ、送信中のデータ、そして保存されたデータを暗号化する業界最先端のデータ保護を備えたアプリケーションの作成、導入、そしてホスティングが可能になります。このテクノロジーにより、社内から発生する脅威も防ぐことが可能となります。

新たに発表されたIBM Cloud Hyper Protect製品群には、IBM ZをIBMのグローバル・パブリック・クラウド・データセンターに導入することで可能となった4つの新しいサービスがあります。システム開発者は、IBM Cloudカタログから、業界最先端のセキュリティー機能に簡単にアクセスできるようになり、自社のアプリケーションをIBM Cloudでモダナイズすることができます。以下のサービスがあります。

・IBM Cloud Hyper Protect Crypto Services

システム開発者がデータ暗号化と鍵管理機能を備えたセキュリティーを開発中のモダン・アプリケーションに導入できるように設計されています。これらの新しいサービスによって、大手銀行や金融機関が使用している最先端の暗号化技術を提供するIBM Zの機能がIBM Cloudを通して利用できるようになります。このサービスは、IBM Zの暗号ハードウェアによるセキュアな鍵操作と乱数生成をサポートします。これはパブリック・クラウド・プロバイダーによって提供されたFIPS 140-2 Level 4認定テクノロジーを使用して構築された業界初、かつ唯一のクラウドHSMソリューションであり、IBMのEnterprise Blockchain Platformソリューションの中核テクノロジーと同じものです。

  • IBM Cloud Hyper Protect DBaaS

MongoDB – EE等のクラウド・ネイティブのデータベース・サービスをセキュリティー機能の充実したプライベートなデータ・ストアで保護できるように設計されています。これは、クレジットカード番号、財務データ、社会保障番号等の機密性の高い個人データ(SPI: sensitive personal data)を扱う規制の厳しい業界に最適です。

  • IBM Cloud Hyper Protect Containers

IBM Cloud Containerサービスを通じてサポートされるコンテナ・ベースのアプリケーションとマイクロサービスの導入を企業が行えるよう設計されており、IBM Z/LinuxONEプラットフォーム内でセキュリティー機能の充実したコンテナ環境で機密性の高いデータを扱う事ができます。この環境は、EAL5+レベルの区画分離を目的とした極めて高いセキュリティーと悪意あるユーザーやクラウド管理者からの特権アクセスを防ぐよう設計されたセキュア・サービス・コンテナのテクノロジーを提供するIBM LinuxONE Systemsで構築されています。

  • IBM Cloud Hyper Protect Developer Starter Kits

iOS開発者がIBM Cloud上に企業アプリを構築する際、Hyper Protectクラウド・サービスを使用して資格情報、サービスおよびデータを保護するように設計されています。これによりApple製デバイスの高度なセキュリティーが補完されます。

本ニュースは、クラウド・アプリ向けの継続的なセキュリティーを実現する(英語)ためにIBMがすでに行った取り組みに基づいています。新しいIBM Cloud Hyper Protectサービスについては、こちら(英語)を参照してください。

IBM Cloud上で提供するPOWER9環境でAIを加速

IBMがクラウド環境におけるセキュリティー上の懸念を緩和し続けていくことで、お客様はクラウドからさらに多くの価値を得ることが可能になります。

ディープ・ラーニングは今日AIで最も注目されている分野の1つであり、あらゆる業界のデータ・サイエンス・チームが、業界の問題とデータセットに固有の機能と洞察を提供する専用のディープ・ラーニング・モデルの開発に積極的に取り組んでいます。企業がAIの利用や新しい機械学習モデルの開発を成功させるためには、開発プロセスを合理化する新しいAIフレームワークとサービスの構築、運用に求められる厳しい要件を満たす、専用ハードウェアへのアクセスが必要です。

こうしたすべてのニーズに対応するために、IBMは以下を提供していきます。

  • POWER9 on IBM Cloud

最新のPOWER9プロセッサーを搭載した次世代のPower SystemsサーバーをIBM Cloudにて提供します。膨大な計算を行うAIワークロード向けに設計された新しいPOWER9ベースのIBM Power System AC922は、高速NVLink経由で接続されるNVIDIA Tesla V100 GPUを実装し、ディープ・ラーニング・フレームワークの学習時間を4倍近く改善できます。これによりデータ・サイエンティストは、より正確なAIモデルを、より迅速にトレーニングすることが可能になります。

  • PowerAI on IBM Cloud

ディープ・ラーニング・アプリケーションに対する最も簡単な入口を提供します。PowerAIは、Tensorflow、Torch、Caffeといった主要なオープン・ソースのディープ・ラーニング・フレームワークを、あらかじめ最適化されたバイナリー・ソフトウェア・パッケージとして提供するのエンタープライズ向けディストリビューションです。かつては数日間かかっていたインストールや構成作業を数分で完了することができます。PowerAIにはハイパーパラメーター自動調整や分散ディープ・ラーニングといった機能も装備されており、データ・サイエンティストは数分内でモデルのトレーニングを行って、より良い洞察をより速やかに得ることができます。

  • SAP HANA on Power Systems on IBM Cloud

SAP認定を受けた新しいSAP HANA 向けのマネージド・クラウド・サービスを発表します。IBM Power Systems とIBM Storage を活用し、ハードウェアとソフトウェアの最適な統合を実現するアプローチにより、最大24TBの膨大なワークロードに対する業界最高レベルのクラウド・サポートを提供します。詳しくは、IT Biz Advisor(英語)をご覧ください。

 

<著>

ジョン・コンシダイン(John Considine)クラウド・インフラストラクチャー・サービスGM

ロス・マウリ(Ross Mauri)IBM Zゼネラル・マネージャー

原文:https://www.ibm.com/blogs/think/2018/03/cloud-security-ai/(英語)

More IBM Cloud News stories

Watson Buildコンテスト: IBMパートナーの戦い

IBM Cloud Blog, IBM Cloud Partner Blog, IBM Partner Ecosystem...

IBMは、2017年より、IBMビジネス・パートナーを対象に、IBM Cloud上でIBM WatsonのAP ...続きを読む


リソース不⾜への対策

IBM Cloud Blog

業務・IT環境・運用管理、それぞれのリソース不足に最適な解決策と事例 「リソース不足」という難儀な言葉は、いた ...続きを読む


信頼できるAIを実現するWatson OpenScaleの始め方①

IBM Cloud Blog

「AI」という言葉が世の中に急速に普及しており、新聞、雑誌等で目にしない日はないというほどの広まりを見せていま ...続きを読む