サイコロジー

チェーンメールと7日間ブックカバーチャレンジ

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「話題になっていることに乗って、騒動のおこぼれにあずかかろうとしているように見えそうなことはしたくない。でもときどき、どうしても一言言いたくなっちゃう…」
— 皆さんはそんなことないですか? おれはあります!

きっと普段から、多くの人に自分の主張を聞いてもらうチャンスを探しているんでしょうね。そんな意識はあまりないんだけれど…。

責任感や倫理観で人びとを縛ろうという言動がやたらと目につく気がするのは、おれが「自分のとは異なる価値観」に敏感になっているせいなのかもしれません。なんだか「価値観ポリス」的な空気が流れているような(そんな空気を感じているのはおれだけかもしれないけれど)。

 

そんなわけで、ここから一言言いますよ。

  •  楽しめることが増えるのは正義良いこと
  • そもそもチェーンメールってどうして「悪」なんだっけ?
  • だれかが作ったルールの受け取り方、自由に改変する楽しみ
  • 「受け取れない人がいたらかわいそう…」への違和感
  • まとめ – 言いわけはいらない。楽しもう!

 

■ 楽しめることが増えるのは正義良いこと

手短に言えば「7日間ブックカバーチャレンジ」の話で、参加している人もしていない人も、もっと楽しもうよってことです。

 

7日間ブックカバーチャレンジとは

読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、好きな本を1日1冊選び、本についての説明はナシで表紙画像をFacebookへ7日間アップを続ける。その際毎日1人のFB友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする。というもの。

 

どうやら3月上旬からスタートしていたようなのですが、4月中旬から急速に広がりはじめ、ここ数日間で指数関数的な爆発力を持って蔓延しています(ああ、なんかアレみたいでヤですな)。

「自分の好きな本を紹介できる」のは楽しいことですよね。そして「この本を好きな自分」を紹介できることも楽しいことだし、嬉しいことですよね。

さらに、自分にバトンを渡してくれた人と自分が渡す相手がつながったらなにか良いことが起きるかもって想像するのも楽しいし、もちろんアップした表紙に反応してくれる人たち(「私もこの本好き」だったり、「表紙のデザイン好み」だったり)がいるのも嬉しかったり。

ときに「えー、どうしてこの本選ぶかな?」みたいな疑問を呈されたりするのもおもしろい。

 

でも「7日間ブックカバーチャレンジは止めたほうがよい」という方もいるんですよね。

 

■ そもそもチェーンメールってどうして「悪」なんだっけ?

「止めたほうがよい」の理由はいくつかあるんですが、最も目につくのは「これってチェーンメール/チェーンカキコだよね」というものです。

 

「チェーンメール/チェーンカキコ」とは

受け取った相手が次々に別の人に行動を促すことでねずみ算式に広まっていくメールや書きこみのこと。人びとの不安感や善意につけこみ、人びとや社会を不当に混乱させるデマなどが広がってしまったり、ネットワークへの高い負荷やサーバー資源の無駄遣いとなるので次につながずストップすることが推奨されている。

 

7日間ブックカバーチャレンジが「チェーンカキコ」の一種であることは間違いないと思うんだけど、でもこれ、社会を混乱させたり人を嫌な気持ちにさせたりはしないですよね。「ネットワークやサーバーの無駄遣い」は確かにそうかもしれないけれど、クラウドコンピューティングより前の時代の話だなと強く感じます。「動画/映像コミュニケーション」が日常な今、微々たるものじゃないでしょうか。

「これだけ出回ると、他の情報が埋もれてしまう」ということを言われる方もいますが、自分が触れる情報の種類や頻度については「そもそも自分がコントロール権を持っているじゃないか」とも、「そもそも最初からコントロールなんてできないじゃないか」とも言えそうです。

 

■ だれかが作ったルールの受け取り方、自由に改変する楽しみ

さきほど7日間ブックカバーチャレンジがどんなもので、どんなルールがセットされているかを書きましたが、このルール、別にルールそのものにおもしろみがあるわけでも、それが変わってしまったら楽しめないものってわけでもないですよね。

7日間じゃなくてもいい。1日1冊じゃなくてもいい。表紙だけじゃなくてもいい。本についての説明を書いたっていい。毎日1人招待しなくたっていい。そもそもチェーンをつなげなくたっていい。

 

ルールを自分に心地よいものに自由に変えて楽しめばいいんです。

子どもの頃って、遊びの中でその場その場で臨機応変にルールを変えながら遊びましたよね? やるかやらないかの白か黒か、ゼロかイチかで考えると楽しくない。こんなご時世だからこそ、自分が楽しめるものを積極的に見つけて楽しみましょう。

 

■ 「受け取れない人がいたらかわいそう…」への違和感

「バトンが回ってこない人に疎外感を与えてしまう可能性がある。だから止めたほうがいい」っていう意見も目にしました。

…うーん、なんだろう? すごく違和感を感じるのですが、それがなぜなのかどこになのか、自分でも良くわかりません。「順位をつけると足の遅い子がかわいそう。かけっこには順位をつけないで」に対する違和感に近いのかも?

ひとまず、バトン来なくてもやりたい人はやればいいと思います。

 

■ まとめ – 言いわけはいらない。楽しもう!

「読書文化の普及に貢献するため」ってすごく崇高な目的だし、本好きのおれも読書普及して欲しいって思っています。でも、これを「断りづらくするため」に使うのはどうかなって気もします。
それから「せっかくのxxxさんからのバトンなので」って引き受けるのも、なんかちょっと違うかなぁって気がします。人によって変えるようなものですかねこれ?

この7日間ブックカバーチャレンジが、人に物事を頼むハードルを下げること、頼まれたことを断るハードルを下げること、断られることに慣れることにつながればいいなって思っています。

 

ぼくらは少し頼むことを躊躇してためらい過ぎだし、断られることを恐れ過ぎだと思うから。もっと直接的に頼んだり断られたりが日常になれば、困っている人が周囲に支援を頼むことのハードルも下がると思うから。

 

まあそろそろ難しいことは置いておいて、自分のために楽しもう。

あ、そう言えば”Don’t Judge a book by its cover.“なんてイディオムもありますね。

Happy Collaboration!

 

コラボレーション・エナジャイザー

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