IBM® Process Mining
2021年のGartner社のMarket Guide for Process Miningに選出
概要
プロセス・マイニングとは
プロセス・マイニングは、従業員による実際の作業を把握するために、エンタープライズ・アプリケーションによってログに記録されるプロセス、ケース、イベントに特化したデータ・マイニング・アルゴリズムを適用することで、隠れたボトルネックを検出し、自動化により最も大きなプロセスの改善につながる場所を特定することです。
活用方法
プロセスを容易に発見しモデル化
SAP、Salesforce、Workday、IBM® Rational®などのエンタープライズ・アプリケーションから抽出されたデータを含むイベント・ログにデータ・マイニング・アルゴリズムを適用することで自動的にプロセス・フローを発見し、その後、プロセス・モデルを自動的に生成します。デスクトップ上でユーザー操作データを発見・分析するタスク・マイニングと組み合わせることで、企業は、プロセスの全体像を把握するために、さまざまな詳細レベルで分析を行うことができます。

カスタマイズされたKPIにより実用的な洞察を入手
発見されたプロセスにデータ分析パターンを適用し、カスタマイズされたドラッグ・アンド・ドロップのダッシュボードで高度なデータ可視化機能を使用して、頻度、期間、コスト、コンプライアンス、規格適合などのメトリックを視覚的に検証します。企業固有のKPIを定義・評価し、プロセス管理の全体像をより包括的に把握するために2つ以上のプロセス・バリアントを比較します。

ターゲットを絞った修正のために明確な根本原因を発見
根本原因分析の可視化機能を使用して、問題が存在するプロセスをより詳細に調べ、正確には問題がどこでどのような理由で発生しているのかを明らかにします。ビジネス・プロセス内の特定の時点で、リソースの問題、承認の遅れ、または、その他の異常が発生していないかどうかを確認します。

今後のプロセスをシミュレート
現状のプロセスから仮定のシナリオを作成するために、デジタルツインを生成します。より正確なツインを生成するために、ビジネス・ルールをマイニングし、既存のロジックを把握します。デジタルツインを使用して、リソース割り振りを調整し、 RPAボットを追加し、ビジネス・ルールなどを変更します。現状のプロセスとWhat-Ifプロセスを比較するシミュレーションを実行し、ROIを計算します。次にモデルを精緻化し、非生産的な変更を不適格とします。

自動化計画を作成して実行
パフォーマンス、生産性、頻度に関して収集された洞察を使用して、明確な自動化戦略を策定し、最適化します。不適合な意思決定の削減、プロセスの逸脱の軽減、または単に文書処理の迅速化を行うかどうかにかかわらず、シームレスに変更を実装できます。

ご利用上のメリット
プロセス・マイニングの機能
モデルとルールの精緻化
ビジネス・ルールとロジックを検出します。自動ルール管理用に、What-Ifシナリオにコンテキスト・データを追加します。
ボット、リソース割り振り
ご希望の自動化レベル、予測ROI、リソース・コストに基づいてリソース割り振りを調整します。
現状とWhat-Ifの比較
現在のプロセスのアクティビティー、パフォーマンス、コストをWhat-Ifプロセスのシナリオと比較します。
クリティカル・リソース分析
プロセスの主要ユーザーを特定し、リソースと役割の関係を識別し、コンプライアンスを確保します。
アクティビティー・マップ
各アクティビティーに含まれるリソースと役割をすべて表示し、ドリルダウン分析を実行します。
規格適合検査
プロセス・パフォーマンスとプロセス・モデルを比較し、予期しない動作を検出し、標準化逸脱の根本原因を発見します。
マルチレベル・プロセス・マイニング
複数のシステムで複雑なプロセスをマップして分析し、偏りのある統計とデータの重複に対処します。
シミュレーション
任意の数のWhat-Ifシナリオを作成し、実装前に、ROIを最大するためのリスクのない自動化に関する意思決定を見出します。
タスク・マイニング
従業員のデスクトップ操作を発見し、モニターし、分析します。 パターンを確認し、生産性を向上させ、 RPAに関する推奨事項を入手します。
バリアントの比較
時間とコストの非効率性を強調するために、2つ以上のバリアントを比較し、改善の機会を特定します。
自動化基盤
作業のオーケストレーション
パーソナルな対話式AI
作業者が既に使用しているツール(Eメール、カレンダー、Slack®コラボレーション・ソフトウェアなど)に独自の対話式AIツールを装備すると、日常的なタスクもミッション・クリティカルなタスクもより迅速に実行できるようになります。作業は、チャットを使用して簡単に開始できます。次に、強力なAIエンジンが、組織で蓄積された知識と過去の対話に基づいて事前にまとめられたスキルを組み合わせて作業に取り組みます。
エンタープライズ・グレードのコンテナ
どこにでも導入可能
自動化基盤とIBM Cloud Paksはコンテナ化されたソフトウェアであり、エンタープライズ対応KubernetesプラットフォームのRed Hat® OpenShift上で稼働します。このようなコンテナは、ハイブリッドクラウド、マルチクラウド、 エッジと、どこにでも導入できます。Red Hat OpenShiftは制御の一元化により、環境全体でのオーケストレーションを簡素化します。
IBMは、構成からモニター、スケーリング、コンプライアンス、パッチ適用までソフトウェアのライフサイクルを自動化するコンテナ・テンプレートを認定・管理します。セキュリティー強化技法により、一般的な脆弱性が発生する可能性までも軽減されます。
自動化ジャーニーを活性化する
反復タスクを終了し、プロセスを迅速化します。 お客様に最適な自動化についてご覧ください。 IBM Robotic Process Automationがお客様に最適な自動化を提供します。
主要なユースケース
業務オペレーション
ローン申請、保険の引受と請求などの業界固有の業務オペレーション・プロセスに加えて、口座開設やオファー承認を含む一般的な業務オペレーション・プロセスのマイニングを行います。
人事
人材採用のパイプライン、採用プロセスとオンボーディング・プロセスを改善できる場所を明確にします。従業員のパフォーマンス追跡、トレーニング、コンプライアンス、関係、要求を強化します。
財務・会計
マーベリック支出、期日内の支払い、請求書処理時間を分析して、逸脱とやり直しを減らし、過剰な人的資源を特定して、自動化を進め、コストを削減します。
ソフトウェア配布
ソフトウェアのビルド、テスト、導入のプロセス、ソース・コードのアクセス管理をすべて把握します。移行、ソフトウェア更新、パッチの配布と管理について、効率性を分析し、特定します。
ITとセキュリティーのプロセス
ヘルプ・デスクのプロセスを詳細に確認し、受理から解決までのチケットのルーティングを明らかにします。今後のネットワーク運用とハイブリッドクラウド管理のプロセスをシミュレートし、セキュリティー管理とサーバー管理を把握します。