IBM Sustainability Software
Think2019現地レポート #2 “キャンパス” by Watson IoT
2019年02月15日
カテゴリー IBM Sustainability Software | イベントレポート
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サンフランシスコで開催中のThink2019の情報を、Watson IoTチームが現地からお届けしています。
先ほど、「キャンパス」と呼ばれている巨大な展示エリアを、2時間ほどで見てきました。
最初に約1時間の日本語による「見どころ案内ツアー」に参加して、それから改めて1時間ほど興味があったところを回ってきたのですが、「これで全体の5-10パーセントくらいを見たくらいだろう」という感じです。丸一日かけないとすべては無理です。
展示エリアは大きく4つ「セキュリティー&レジリエンス」「ビジネストランスフォーメーション事例」「データ&AI」「クラウド&インフラストラクチャー」に分かれています。
ここでは「データ&AI」エリアの「プロジェクト・ディベーター」と、「クラウド&インフラストラクチャー」エリアの「ディスカバー・ユアストーリー」と「IBM Q」に絞って、どんなものだったかをご紹介します。
■ プロジェクト・ディベーター
複雑なトピックに関して人間と議論することができる初のAIです。
例えば、「インフルエンザ予防接種は義務化するべきか」というテーマで効果的に議論を進めるために、「1. 関連する事実と意見を収集し」「2. 論拠の構造を組み立て」「3. 明確かつ説得力ある方法で話す」ことを通じて、人間の判断や意思決定をより確かな情報に基づいたものとすることを支援します。
展示会場で実際に自分の意見を入力すると、それに対する賛成・反対の割合や、関連する文献が表示・紹介されていました。
展示員に「どんな分野で使用されているんですか?」と質問してみたところ、現段階ではまだソリューションとして使用されてはいないそうです。
ただ、今後はあらゆる分野で使用されることが想像されており、まずはメディアが最初に使用するのではないかとのことでした。すでに100億を超える新聞や雑誌からの文章がデータソースとして用いられているそうで、たしかに新たな論説やコラムの執筆に応用されるのもそう先ではないのだろうという気がしました。
■ IBM Q (Quantum Computing)
これまでのコンピュータでできなかった複雑な計算を可能にする量子コンピューティングです。
まず目を惹くのは、どこか不思議さを感じさせるその美しさです。
私たちがまだ見たことのない世界への入り口を感じさせるような、シンプルな美しさとは異なる、奇妙さを内に秘めた美しさを私は感じました。
量子コンピューティングがビジネスに与えるインパクトは、AIに匹敵するほど強烈なものであろうと考えられており、従来のパラダイムを変えることが想像されています。
完成にはまだしばらくかかると思われていますが、今年の早いタイミングで、クラウド経由でアクセスできるセンターがニューヨークに開設される予定だそうです。
◾ ディスカバー・ストーリー
ディスカバー・ストーリーは、ドーム型シアター内で体感するタイプの展示で、「3分間のヘッドセットなしのVR(バーチャル、リアリティ)」という表現がちょうどいいのではないかと思います。
IBMが今お客さまと共に取り組んでいること、そしてこれからの取り組みを、視界一杯に広がるビジュアルを中心に感じさせるものでした。
近未来的な建物を先へと進んでいった先に現れた深く青い海。水中の奥深くに進むと目の前には巨大なクジラが現れ、私たちの前でターンをすると悠々と向こうへと泳いでいきます。
クジラが消えたあとに残っているのは、海中のたくさんのプラスチックごみ…。このごみを消滅させると、遠くからウミガメが泳いできました。
ウミガメに導かれて海上に出れば、そこでは新たな橋が造られ、隣からはロケットが宇宙へと飛び立ちます。宇宙から見下ろす地球はオゾン層に守られていて、ぐるりと旋回した後は、再び地球へ…。
VRが苦手な人は少し酔ってしまうかもしれません、でも私には、美しい映像の余韻と共に「この地球で私たちは何をしますか?」と問われているような気分になりました。
今後、どこかでこれらの展示を体験できる機会を見つけた際には、IBMが目指している世界観やビジネスの姿を感じていただけるかと思いますので、ぜひ体感してみてください。
(TEXT: 八木橋パチ)
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