SPSS Modeler ヒモトク

第1回 IBM SPSS Modelerのスクリプト – IBM SPSS Modelerスクリプトによる分析作業の効率化

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IBM SPSS Modeler のスクリプト

IBM SPSS Modelerでは、分析処理の自動化や複雑なデータ加工の効率化をサポートするために「スクリプト」が利用できます。パラメータを使った柔軟な処理にも適応で、頻繁な繰り返しや手動実行に時間がかかるタスクを自動化するのに便利です。

スクリプトでは次の処理が可能です。

  • ストリームでノードを実行する特定の順序を指定する。
  • CLEM (Control Language for Expression Manipulation) のサブセットを使用して、ノードのプロパティを設定したり、フィールドを作成したりする。
  • 通常はユーザーとの対話によって実行される一連の操作 (例えば、モデルを作成してテストするなど) を自動化する。
  • 複雑な処理 (例えば、モデルの生成とテストを繰り返す交差検証手順など) を設定する。
  • ストリームを操作するプロセス(例えば、モデル学習ストリームの取得および実行と、対応するモデル テスト ストリーム生成の自動実行)を設定する。

IBM SPSS Modelerのスクリプトで最も特徴的なのは、GUIと組み合わせて使用できるためフルコーディングが不要だということです。自動化する際に変更が必要なポイントだけをコーディングすればよいので、作業者の負担を軽減します。また、スクリプトはJAVAやVBAなどの言語に似ているため、特にプログラミング経験者にとって扱いやすいと言えます。複雑なデータ加工や複数ファイル、変動しやいすいデータの扱いなどさまざまな処理へ柔軟に対応できます

スクリプトは、ストリームスクリプトダイアログボックスを使ってスクリプトを編集できます。[ストリームのプロパティ] ダイアログボックスの[ストリームスクリプト] タブにアクセスします。

spssmodeler_01chart01
このダイアログボックスの一番上にあるツールバーアイコンを使用すると、次のような作業を実行できます。

  • ウィンドウに既存のスタンドアロンスクリプトの内容をインポートする。
  • スクリプトをテキストファイルとして保存する。
  • スクリプトを印刷する。
  • デフォルトスクリプトを追加する。
  • 現在のスクリプト全体を実行する。
  • スクリプトから選択した行を実行する。
  • スクリプトのシンタックスをチェックして、エラーが見つかれば、ダイアログボックスの下部パネルにそれを表示する。

さらに、ストリームが実行されたときにこのスクリプトが実行されるべきか、それとも実行されないべきかを指定できます。[このスクリプトを実行] を選択すると、ストリームの実行時に常に、スクリプトに指定された実行順序でこのスクリプトが実行されます。この設定により、ストリームレベルでの自動化 を実現でき、素早いモデル構築が可能になります。ただし、デフォルトでは、ストリーム実行時にこのスクリプトは無視されます。[このスクリプトを無視] オプションを選択した場合でも、常にこのダイアログボックスで直接スクリプトを実行できます。

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