社員が語る「キャリアとIBM」

プロジェクト・マネージャーとして、日本の半導体産業を支える

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社員が語る「キャリアとIBM」では、社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。今回は、日本IBMグループ、日本アイ・ビー・エムデジタルサービス(IJDS)のJ.K.さんのインタビューをお届けします。

Q.現在の所属部署と入社時期を教えてください。

IJDSのデジタル事業部、インダストリアルソリューション本部でラインマネージャーをしています。職種はプロジェクト・マネージャー、入社は2014年7月です。

Q.これまでのキャリアを教えてください。

大学は、情報学部でした。学部のほとんどの先輩がそうしていたように、私も就職はIT系の会社を選びました。入社後4年間は、エンジニアとして、主に社内システムの運用保守を行っていました。いわゆる、社内SEです。その後、IBMグループに加わったのが2014年7月になります。

Q.IBMグループに入社して良かったな、と感じた点を教えてください。

いくつかありますが、自分にとって良かったなと感じるのは、IBMグループは、年功序列ではない点です。年齢に関係なく、実力とやる気があれば組織の責任者になり、キャリアを積めるのはすごく良いことだと思います。また、私は現在プロジェクト・マネージャーとして大規模なプロジェクトを任されています。この規模の大きさも、IBMグループの特徴かもしれません。大変貴重な経験を積むことができています。

教育に対する取り組みにも、大きな違いを感じました。コンテンツや、その提供手段が豊富に用意されているだけではなく、学びを浸透させるための様々な仕掛けや取り組みがあることに、驚きました。

Q.スキル向上に対するご自身の意識は、変化しましたか?

以前は経験が浅かったこともあってか、正直あまり深く考えていませんでした。「今やっている業務をどうこなすか」にフォーカスしていた印象です。

今は、そうではなく、業界やITのトレンドを学ぶ重要性を感じています。お客様に納得感を持っていただくためには、様々なことを勉強しておかなければなりません。自分が学び、実力を付け、成果を上げると評価をされることも、学びのモチベーションに繋がっています。

Q.ご自身の成長を実感されたエピソードを教えてください。

以前私は、「要件はお客様が決めるもの」と思っていました。ですので、お客様に要件を確認するために「どうしましょうか?」と、オープンクエスチョンを投げかけていました。

ある時、お客様から、「分かるけれども・・・」と言われたことがあります。

自分の仕事は、実装するところだと思っていたのですが、お客様の期待は違うところにありました。むしろお客様をリードすることが凄く重要なのだと、その言葉で気づかされました。それからは、コミュニケーションの仕方を変え、オープンクエスチョンを投げかけるのではなく、案を作り、私はこう思う、こうしませんかと投げかけるようにしました。それにより、お客様から反応が返ってくるのも早くなり、結果としてより課題解決をスムーズに行えるようになりました。

今は、お客様が仰っていることを、背景を含めて理解するように努めています。お客様の立場に立ち、なぜ少し怒ってらっしゃるのか、なぜ気まずそうにされているのか、どうしたら気持ちよく回答をしていただけるのか、その背景にあるものを理解しようと心掛けています。この視点は、IBMグループに来てから得たものです。

Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。

*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの

プロジェクト・マネージャーとして、半導体業界のお客様のプロジェクトに関わっています。また、ラインマネージャーとして、メンバーとの面談や評価等も実施しています。

Q.お客様がどのような課題を抱えているかを教えてください。

私が担当しているお客様は、半導体の製造を手がけるお客様です。新しい工場を立ち上げるための確固たる経験則をお持ちでないお客様もいらっしゃいます。お客様の団塊の世代が退職され、経験してきた方がいらっしゃらないというのが一因です。ですので、全体の進め方、スコープやスケジュールの調整に多くの時間を割き、1つずつ、何が必要で、どのような整理が必要なのか、丁寧にお客様と進めています。

Q.プロジェクトについて教えてください。

半導体を製造するためには、MESと呼ばれる製造実行システムが必要です。MESは、どの工程に何があるのかを製造装置に連携し、製造装置から必要なデータを引っ張ってくるためのシステムです。IBMが持つ製造実行システム、SiViewは、20年以上、半導体業界のお客様にお使いいただいている製品です。その実績から、新たな工場を立ち上げる話があると、お客様からお声掛けくださることもあります。私は、このSiViewを導入させていただくプロジェクトに関わっています。

Q.プロジェクトの期間はどのくらいですか?

期間は、長短様々です。今までSiViewをお使いいただいたことがないお客様のプロジェクトもありますし、以前からお使いいただいているお客様のプロジェクトもあります。現在の仕組みの横展開をお考えのケースもありますし、新規で立ち上げるケースもあります。お客様がいつから半導体生産を始められたいのかが、大事なポイントになります。

Q.プロジェクト・マネージャーとしてSiViewのプロジェクトに関わる意義をどのように感じていますか?

私のキャリアにとって、とても貴重な経験になっています。
お客様の期待値はとても高く、規模的にも大変大きなプロジェクトに関わらせていただいています。また、国策で半導体を推進していることからも、大変注目度が高い業界だと思います。その中で、プロジェクト・マネージャーとして先頭に立ち、プロジェクトをマネジメントする機会は、プレッシャーでもありますが、非常に貴重な経験だと感じています。

Q.お客様からの期待値の高さを感じますか。

以前、「頼みますよ、IBMさんしかいないんですから」とお客様に言われたことがあります。
障害が起きた時に、お客様からいただいた言葉です。叱咤激励だったのだと思いますが、IBMに対する期待の大きさを感じた瞬間でもあり、今でも大変印象に残っています。

Q.ラインマネージャーとして、メンバーとのコミュニケーションに於いて意識していることを教えてください。

今は仕事で経験を積みたい、家庭を優先させたい、定時で帰りプライベートに時間を割きたい等、大事にしたいことは、年齢や経験、環境によって変わってくるものだと思います。ですので、その方がどうしたいのかをまず確認するようにしています。その上で、それに合わせて、仕事の任せ方を変えるようにしています。

Q.新たなキャリアをお考えの方々にメッセージをお願いします。

IJDSは、学びたい時に、学べるだけの材料に溢れた会社です。そして知識を持っている方が、どこかにいる会社です。そういう方々とは、コミュニティー活動を通じて知り合うこともできます。私も、アジャイルのコミュニティーをはじめ、いくつかのコミュニティーに入っていますが、通常業務とは異なる人たちと知り合いになることができています。プロジェクト・マネージャーのコミュニティーでは、横串で悩みや課題を共有しあい、議論を深めています。

日々の業務を支える育成やスキルアップの仕組み、人の成長に貢献しようとするメンバーの存在、IBMグループが持つカルチャーやナレッジ、リソース。それらに囲まれて仕事ができるのが、IJDSの特徴です。

Q.キャリアを通じて、成し遂げたいことを教えてください。

よりグローバルで、より大きく、複雑なプロジェクトを推進できるプロジェクト・マネージャーになりたいと思います。


根本 亮
インタビュー・執筆:根本 亮
Japan Employer Branding Manager
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