ソリッド・ストレージ・ドライブ(SSD)は、半導体ベースのストレージ・ドライブであり、通常、永続データを保存するためにNANDフラッシュ・メモリーを使用します。 各 NANDフラッシュ・メモリー・チップは、グリッドと一連のブロックで構成され、各ブロック内に、ページまたはセクターと呼ばれる一連のメモリー・チップがあります。 各セルに格納されるビット数はさまざまであり、通常、シングル・ビット・セル(別名、「シングル・レベル・セル」または「SLC」)、2ビット・セルおよび3ビット・セル(別名、「マルチ・レベル・セル」または「MLC」、「トリプル・レベル・セル」または「TLC」)、またはクアッド・ビット・セル(別名「QLC」)のいずれかに分類されます。 各セル・タイプにはメリットとデメリットがあります。 SLCは信頼性、高速性、価格の高さで知られていますが、QLCはより価格が手頃であるというメリットがあります。 各グリッドは256KBから4MBまで保存できます。 中央処理装置(CPU)は、ジョブのメモリへの読み取りまたは書き込みのコントローラーとして機能します。 サイズと消費電力が低くてすむことから、ノートPC、タブレット、スマートフォンに最適です。
SSDは、不揮発性ソリッド・ステート・メモリーを使用する点はHDDと似ていますが、従来のハード・ドライブやフロッピー・ディスクよりもはるかに高速です。 HDDには、プラッターの回転と読み取り/書き込みヘッドの動きという構造的な遅延によって引き起こされる待ち時間とアクセス時間の問題が残ります。 SSDには可動部品がないため、データにアクセスしてデータを保存するためのレイテンシーと時間が大幅に短縮されます。
Gartner (ibm.com外部へのリンク)社によると、ソリッド・ステート・ドライブは、構造化データのワークロードをサポートするためのストレージ・プラットフォームとして登場しましたが、これはNANDフラッシュとストレージ・クラス・メモリー(SCM)のテクノロジーに関連したイノベーションによって促進されました。 2025年までにオンプレミスの全ITストレージの管理とサポート活動のうちの40%以上が、サービスとしての管理ストレージに変わると予測されています。この数字は2021年は5%未満でしたが、増加しています。
フラッシュ・ストレージは、フラッシュ・メモリーとも呼ばれ、データの書き込みと保存にフラッシュ・メモリー・チップを使用するソリッド・ステートのテクノロジーの一種です。 フラッシュ・ストレージのソリューションは、USBドライブからエンタープライズ・レベルのアレイまで多岐にわたります。 オールフラッシュ・アレイは、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)のレガシー機能の制約を受けることなく、性能を最大化し、高速化するように設計されています。 これらは、NVMeなどのマルチクラウド環境やストレージ・プロトコルにより適しています。 最新のSSDの大半はフラッシュ・ベースであるため、フラッシュス・トレージはソリッド・ステート・システムの同義語として使われる傾向があります。
その名前が示すように、内蔵ソリッド・ステート・ドライブはコンピューターの内部に取り付けられ、マザーボードに直接接続されます。 一方、外付けSSDは、外付けHDDと同様に、多くの場合、USB 3.0ポートに接続され、同様の目的を果たします。 内蔵SSDは、標準SATA、IDE、m.2を介して接続します。 一方、外付けSSDはUSB、 eSATA、Thunderbolt接続を使用します。
SSDフォーム・ファクターには主に次の2つのタイプがあります。
- mSATA III、SATA III、従来型のSSD:SATA SSDはおそらく最も一般的ですが、ハード・ディスク・ドライブの代わりにインストールすることを目的として設計されているため、よりレガシー化してきているテクノロジーです。 すなわち、デスクトップPCなどのデバイスによっては、ベイ・アダプターまたはエンクロージャーが必要になることがあります。 インストールの容易さからSSDの採用を普及させましたが、このインターフェースはPCIeとNVMe SSDの導入により段階的に廃止されるプロセスです。 比較すると、mSATA III、SATA III、従来のSSDは速度が制限され、市場に出回っているより新しいバージョンのSSDと比較してスループットが低いです。
- PCIeとNVMe SSD:U.2やM.2 SSDなどの新しいフォーム・ファクターは、不揮発性メモリー・エクスプレス(NVMe)と呼ばれるインターフェース・プロトコルを使用しています。これは、Samsung社、Intel社、Seagate社などのNVMエクスプレス・ワークグループの企業によって共同開発されたものです。 NVMeはPeripheral Component Interconnect Express (別名、PCI ExpressまたはPCIeとしても知られる)を使用して、毎秒3000メガバイトを超える読み取り速度で、データ転送速度の高速化を可能にします。 待ち時間が短縮されるため、このタイプのSSDはゲームプレイヤーやプレイステーションに最適です。 これらのSSDには通常、過熱防止のためにヒートシンクが付属しています。
ハード・ドライブに関するIBMの歴史は、1950年代のIBM650RAMACハードドライブまでさかのぼります。 ハード・ディス・クドライブ(HDD)は、回転する磁気ディスクとヘッドでの書き込みを利用してデータを取り扱います。 最も一般的なフォーム・ファクターは、ノートPCとデスクトップにそれぞれ使用されている2.5インチ・ドライブと3.5インチ・ドライブです。 ほとんどのHDDは、シリアルATAとも呼ばれるSATAインターフェースを使用しますが、特殊な用途のためにSerial Attached SCSI(SAS)またはファイバー・チャネル接続を使用する場合もあります。
HDDと異なり、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)には速度を落とす可動部品がないため、SDDはスループットが高いという点で非常に魅力的です。 ただし、ソリッド・ステートのユーザーはストレージ容量には妥協する必要があります。 大容量SSDも存在しますが、大容量SSDを使用するとユーザーはHDDを使用する場合に比べて高額料金を支払うことになります。
多くの組織は、フラッシュの速度とハード・ディスクの容量を組み合わせたハイブリッド・アプローチを採用しています。 バランスの取れたインフラストラクチャーによって、企業はさまざまなストレージのニーズに適切なテクノロジーを適用することができます。また、完全にフラッシュに切り替えずに既存のHDDから移行する経済的な方法が提供されます。
- 高性能:ソリッド・ステート・ドライブは、フラッシュ・ベースのメモリー・システムのため、ハード・ドライブ・ディスクに比べてスピード面でより効率的で、アプリケーションの実行、WindowsとMac OSの起動、またはファイルの転送に最適です。 ただし、ストレージ容量が減少すると、ソリッド・ステート・ドライブの速度が低下する可能性があります。
- 使いやすさ:SDDは取り付けが簡単で、可動部品がありません。 サイズと重量の面から見て、非常にポータブルで、Mac BookやiPadなどの人気のあるモバイル・デバイスにとって非常に魅力的です。
- 耐久性と信頼性:回転毎分数(RPM)が高いことと機械部品が摩耗することにより引き起こされる過熱の問題は、長年に渡ってHDDの悪化と劣化を引き起こし、振動、落下、衝撃に対する脆弱性を生み出してしまいます。
- 書き込み回数の制限:SSDの主なデメリットは、SSDの寿命までの間の書き込み回数限られていることです。 ただし、ウェア・レベリングやオーバープロビジョンなどの技術によって、エンタープライズ・クラスのSSDは、長年に渡って継続的に使用できるようになります。
- コスト:SSDのストレージ・ユニット(ギガバイト(GB)、またはテラバイト(TB))あたりのコストはHDDよりも高価ですが、エネルギー使用量はSSDの方が低いです。 HDDと異なり、SSDはディスクを停止状態から起動状態にするために電力を消費しません。その製品設計により、企業はエネルギーにかかる費用を節約できます。
拡張してより多くのデータを移動するのに役立つ上、仮想化やハイブリッドクラウドとビッグデータの要件もサポートします。
ストレージ・データの保護とサイバー・レジリエンスによって、運用の継続性、性能向上、インフラストラクチャー・コストの削減を実現します。
コスト効率が良く、管理が容易な高性能オールフラッシュ・ストレージ・ソリューションを使用して、ハイブリッドクラウドを簡素化します。