ソフトウェア定義のデータセンター

黒と青の背景

ソフトウェア定義のデータセンター

ITの俊敏性を向上させる方法について説明します。 ソフトウェア定義のデータセンター(SDDC)とは何か、そしてそれがITリソースの提供を加速するためにどのように役立つのかについて詳説します。

  • ソフトウェア定義のデータセンター(SDDC)とは何か、そしてそれが提供できる短期的および長期的なメリットについて学ぶ
  • クラウドベースのSDDCによる実装のスピードアップ方法を知る 
  • クラウド・プロバイダーを選択する際に重要となる要件を確認

ITの俊敏性を向上しようとする推進力は、企業の新しい データセンター・アーキテクチャーの探求を促進しています。 企業はITの制御を維持し、複雑さを最小限に抑え、コストを削減しながら、テクノロジー・サービスの提供を加速する必要があります。

簡単に言えば、従来のインフラストラクチャーを調達して展開するプロセスは、時間がかかり過ぎて煩雑です。 ビジネス・グループとソフトウェア開発者は、新しい物理インフラストラクチャーが購入されてプロビジョニングされるのを数週間または数か月待つことはできません。 チームは、変化する市場の状況を活用して顧客の期待に応えるために、数時間または数分でリソースを得る必要が出てきています。

ソフトウェア定義のデータセンター・アーキテクチャは、ITの俊敏性を大幅に向上させることに役立ちます。 SDDCは、ITグループがITリソースに対する新しい要求により素早く対応できるように支援します。そのために、インフラストラクチャーのリソースをプールし、インフラストラクチャー層全体で管理ツールを標準化し、ポリシー主導のプロビジョニングを有効にします。 同時に、SDDCによってITグループは、プロビジョニングの制御を維持し、コストを削減し、アプリケーションをモダナイズするための道のりを確立することができます。


ソフトウェア定義のデータ・センターとは

数年前に サーバーの仮想化 を導入して以来、企業はインフラストラクチャーのリソースをプールすることの価値について認識するようになっています。 サーバー仮想化は、物理サーバーからコンピューティングのリソースを抽象化することにより、プロビジョニングの高速化、システム使用率の向上、およびハードウェア支出の削減に役立ちます。

SDDCは、サーバー仮想化における長年の進化から生まれたものです。 SDDCは、仮想化を コンピュート から ストレージ および ネットワーキング のリソースへと広げ、それらの仮想化リソースを管理するための単一ソフトウェアのツールセットを提供します。 さらに、SDDCによってプロビジョニングと管理のポリシー主導の自動化が可能になることで、リソースの配信が高速化され、効率が向上します。


コンポーネント

SDDCは、仮想化されたコンピュート、ストレージ、およびネットワーキングのリソースを、統合された環境全体を管理するための標準化プラットフォームと組み合わせます。

コンピューティング仮想化、またはサーバー仮想化については、多くの企業に広く知られています。 コンピュート仮想化は、 ハイパーバイザーを使用することによって、物理サーバーからオペレーティング・システムとアプリケーションを抽象化します。 その結果、管理者は 仮想マシン(VMs) を使用して、複数の異なるアプリケーションおよびオペレーション・システムを単一サーバーで使用可能です。 10年以上の間、組織はコンピュート仮想化を使用して、サーバーのスプロールを減らし、リソース使用率を改善してきました。

仮想化の詳細については、「仮想化:完全ガイド

をご覧ください。

サーバー仮想化のようなストレージ仮想化は、リソースをプールし、切断されたストレージ・システムの島を排除します。 仮想化ストレージは、多くの場合新しい容量を購入する必要もなく、プールからストレージをプロビジョニングできるため、柔軟性とスケーラビリティを向上させます。 仮想化ストレージを使用することにより、ストレージを動的に割り当てることも可能になり、各アプリケーションに必要な容量をオンデマンドで提供できます。

ネットワーク仮想化により、物理ハードウェアとは独立してネットワークをプロビジョニングおよび管理できます。 このようなリソースの抽象化により、プロビジョニング時間が短縮されて柔軟性が向上するため、データ・センター間のワークロードの移動を、物理的な制約を受けずにより簡単にすることができます。 適切なネットワーク仮想化ソリューションには、ネットワークを保護し、ワークロードを分離するためのセキュリティ機能も組み込まれます。

SDDCは、SDDCが プライベート、 パブリック 、あるいは ハイブリッド クラウド環境で実装されるかに関わらず、これらの仮想化レイヤーを統合し、サービスとしてのITリソースの提供を促進する、単一のハイパーコンバージド環境を作成します。 単一の管理プラットフォームにより、仮想化レイヤー全体の管理が標準化され、運用を簡素化するポリシーベースの自動化が可能になります。

仮想化テクノロジーの概要については、ビデオ「仮想化の説明」を参照してください。


メリット

SDDCアーキテクチャを実装すると、短期的および長期的なメリットが得られます。 短期的な主要メリットは敏捷性です。 SDDCを使用すると、新しいリソースをプロビジョニングする時間を大幅に短縮できます。 新しい物理サーバーのセットアップ、アプリケーションへのストレージ容量の追加、または物理ネットワークの変更のために、数日または数週間かかることがなくなりました。 ポリシー主導の自動化により、プロビジョニングをさらに加速し、リソースを数分でデプロイできるようになります。

SDDCは、インフラストラクチャーのパフォーマンスの向上にも役立ちます。 各アプリケーションとワークロードのコンピュート、ストレージ、およびネットワーキングを、インフラストラクチャーの物理的な変更をせずに最適化することができます。

長期的には、SDDCはコストの抑制に役立ちます。 リソースをプールすることによりインフラストラクチャーの使用率が向上するため、新たなインフラストラクチャーの購入を避けることができます。 使用率の向上は、不動産、電力、冷却機能を消費するインフラストラクチャーについて、アイドル状態である数を削減することにもつながります。 ハイブリッドまたはパブリッククラウドインフラストラクチャを使用してSDDCを実装する場合は、CAPEXモデルからOPEXモデルに移行して、多額の先行投資を回避できます。

SDDCアプローチの採用は、インフラストラクチャーとアプリケーションのモダナイゼーションへの道を確立する上でも役立ちます。 単一の管理プラットフォームで標準化することにより、新しいテクノロジーの統合とワークロードのクラウド環境への移行を簡素化します。


課題

SDDCを実装する前に、投資収益率を脅かす可能性のある潜在的な課題について、必ずご理解ください。

主な難点は、部門の枠を超えて合意を得ることです。 SDDCを採用するには、チーム間の標準化が不可欠ですが、従来のIT組織の多くは、標準化を困難にするサイロ化されたプロセスとポリシーに縛られています。 新しいツールやプロセスについて、調達チーム、開発チーム、ITアナリスト、およびシステム管理者などの意見を一致させることに時間がかかる場合があります。 それでも、SDDCが完全に採用された場合、効率、イノベーション、および総所有コストの見返りは計り知れません。

組織全体で標準化が容認されると、今度は技術的な課題も発生します。 たとえば、新しい環境に切り替えることにより、アプリケーションのダウンタイムが発生する可能性があります。 SDDCのコンポーネントを段階的に実装することを計画することで、ダウンタイムのリスクは最小限に抑えることができます。 クラウドベースのSDDCを使用すると、環境全体を本番環境に移行する前に、コスト効率の高い方法で新しい仮想化レイヤーをテストすることもできます。

今後、ストレージやネットワークなどのインフラストラクチャーの新しい層を仮想化するためには、運用チームが既存のプロセスとワークフローを変更する必要性が出てくることが予想されます。 管理者は、新しい環境を管理して新しいツールを使用する準備をしていくに従い、学習曲線に直面する可能性があります。 使い慣れたツールを採用したクラウドベースのSDDCを採用すると、学習曲線を大幅に短縮できます。


クラウドの使用により、ソフトウェア定義のデータセンターへの移行を加速

クラウドサービスは、課題に対処し、SDDCアーキテクチャへの移行を加速することに役立ちます。 クラウドベースのインフラストラクチャーにSDDCを実装することにより、既存のインフラストラクチャーの再構築に伴う時間とリスクを削減できます。

同様に、クラウドベースの管理ツールを採用することによって、これらのツールをローカルなインフラストラクチャーにインストールする時間を省くことができます。 クラウドプロバイダーが、管理者が現在利用しているツールとインターフェイスを提供している場合は、学習曲線を回避できます。 管理者は、オンプレミスのリソースを管理する場合と同じように、これらのツールを引き続き利用してクラウドベースのリソースを管理できます。 

クラウドベースのSDDCは、物理インフラストラクチャーの購入が回避されることで、コストの管理にも役立ちます。 たとえば、クラウドにまったく新しい環境を確立し、すべての資本的な支出を削減することができます。 または、ハイブリッド環境で既存のインフラストラクチャを活用することにより、物理システムのさらなる購入と展開をしないで、クラウドを使用したリソースの拡張ができます。

クラウドベースのインフラストラクチャーの利用によって、物理システムを絶えずアップグレードしなくても、容量を拡大して最新のテクノロジーにアクセスすることが可能になります。 クラウドにSDDCを導入すると、多額の設備投資を回避しながら、卓越したアプリケーションのパフォーマンスと、データの増加をサポートするのに十分な容量を提供できます。

また、お使いの環境の制御を維持することもできます。 ビジネス・ユーザーや開発者がIT部門による監視なしにパブリッククラウド・サービスを導入すると、新たなセキュリティー、ガバナンス、規制の問題が発生する場合があります。 適切なクラウドベースのSDDCを使用すると、アクセス者全員が内部ポリシーと外部規制に準拠していることを確認しながら、クラウドのリソースにアクセスできます。


クラウド・プロバイダーの選択

クラウドベースのSDDCプロバイダーで求めるべきこと 企業が新しい管理ソフトウェアの学習に時間とお金を費やす必要がないように、使い慣れた管理ツールとインターフェイスを提供するのが、適切なプロバイダーです。

新しい環境へのシームレスな移行に必要な専門知識も、適切なプロバイダーにはあります。 プロバイダーと協力してハイブリッド環境を迅速に実装できるため、既存のインフラストラクチャーを使用し続ける中で、新しいアーキテクチャのメリットを直ちに得始めることができます。

また、幅広いSDDCおよびハードウェア構成をサポートする柔軟性も備えているのも、適切なプロバイダーです。 そのプロバイダーは、管理されたオプションと管理されていないオプションを提供する必要があります。これにより、環境に対して完全な制御を維持していくのか、管理を外部委託するのかを選択可能にします。 最終的には、独自の要件を満たすSDDCを実装する柔軟性が必要になります。

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