公開日:2023年12月8日
寄稿者:Teaganne Finn、Amanda Downie
マネージド・クラウド・サービスは、顧客のクラウド リソースの完全に、もしくは部分的に管理およびコントロールします。
マネージド・クラウド・サービス・プロバイダー(MCSP)は、マネージド・クラウド・サービスを提供するベンダーまたはクラウド・プラットフォームを指します。MCSPは、クラウド・リソース・プロバイダーまたはサードパーティー・サーバーに直接接続される場合があります。MCSPが提供するサービスには、クラウドネイティブのモダナイゼーションにおける移行、最適化、セキュリティー、構成、システムのアップグレード、およびメンテナンスが含まれます。
組織がMCSPを導入する目的は、ビジネスと日常業務における時間とコストを最小限に抑えながら、クラウド・サービスのメリットを最大限に活用することです。
安全にコストを削減しながら、アプリケーションのパフォーマンスを継続的に改善する方法をご紹介します。
マネージド・クラウドの目的は、クラウドの管理をサービスとしての(as-a-service)オプションにアウトソーシングすることです。これにより、組織はクラウド・リソースを管理するチームを雇用するコストを節約しながら、クラウド・リソースを効率よく活用することができます。マネージド・クラウド・サービスは、クラウド・ソリューションのライフサイクルを通じて、いつでも導入することが可能であり、変化し続けるクラウド・エコシステムに適応するのに役立ちます。
マネージド・クラウドを使用することで、どのIT機能を組織内で管理し、どのITインフラストラクチャーまたは機能を外部のベンダーやデータセンターに常駐させるかを選択できます。選択されたサービス・プロバイダーは、データを所有、運用、維持するインフラストラクチャーを備えています。自動化を導入することで、これらのインフラストラクチャーはクラウド環境で利用できるようになります。その他のサービスには、組織のワークロード管理をサポートするクラウド・コンピューティングやクラウドへの展開などがあります。
マネージド・クラウド・サービスをアウトソーシングするにあたっての課金モデルは、通常、オンラインでリソースにアクセスする「サービスとしてのサブスクリプション」モデルです。すべての情報やデータが最新であることを確認し、問題が発生したときに組織がリアルタイムのサポートを受けられる体制を整えるのは、サービス・プロバイダーの責任です。パフォーマンス・モニタリングやサイバーセキュリティ管理も含まれます。プロバイダーは、組織によって、パブリッククラウドまたはハイブリッドクラウド環境を通じて、マネージド・サービスを提供することができます。
組織がクラウド運用のアウトソーシングを検討するのは、クラウドへの移行時です。マネージド・サービス・プロバイダー(MSP)を活用することで、クラウド・データとDevOpsの管理に役立つと同時に、ITチームは他の業務に集中できるようになります。
マネージド・クラウド・サービスには、組織のニーズとクラウド・ソリューションのライフサイクルにおけるステージ応じて、いくつかの種類があります。
サービスとしてのインフラストラクチャー(IaaS):IaaSは、クラウドでホストされている物理サーバー、仮想サーバー、ストレージ、およびサードパーティープロバイダーのネットワーキングへのオンデマンド・アクセスを提供するソリューションです。IaaSは、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)Google Cloud、IBM Cloud、Microsoft Azureなどの主要なクラウド・サービス・プロバイダーが開始した「as-a-service」サービスです。
サービスとしてのプラットフォーム(PaaS):PaaSは、アプリケーションの開発、実行、保守、管理のための、すぐに使用できる完全なクラウド・ホスト型プラットフォームへのオンデマンド・アクセスを提供するクラウドベースのソリューションです。
Software-as-a-Service(SaaS):SaaSは、すぐに使用できるクラウド・ホスト型アプリケーション・ソフトウェアであるクラウドベースのソリューションです。SaaSは、サブスクリプション・モデルで提供されています。サービスの提供に必要なすべてのインフラストラクチャーは、SaaSベンダーによってホストおよび管理されます。
マネージド・クラウド・サービスは、運用効率、一貫性、拡張性など、いくつかのメリットがあります。
マネージド・クラウド・サービス・プロバイダー(MCSP)を活用することで、すべてのクラウド・インフラストラクチャー・コントロールを1か所に集約し、ダウンタイムを低減することができます。
ビジネス・ニーズの変化に応じて、マネージド・クラウド・サービス・プロバイダーは組織とともに成長できます。クラウド環境におけるコスト効率を維持し、セキュリティー・リスクを最小限に抑えながら、リソースを効果的に割り当てることができます。マネージド・サービスは、ハイブリッドクラウド、マルチクラウド環境、オンプレミス、場合によってはプライベート・クラウドで利用できます。
マネージド・クラウド・サービス・プロバイダーを活用することで、必要に応じてリソースを追加することができ、使用したサービスに対してのみ課金されます。追加のハードウェアやソフトウェアは必要ないため、料金体系がより柔軟です。
マネージド・クラウド・サービス・プロバイダーは、ITサービス全体にわたる脅威の監視、コンプライアンス規制、24時間365日の監視に対応するためのセキュリティー・プロトコルを導入しています。
災害が発生した場合、マネージド・クラウド・サービスは、ビジネスの中断を最小限に抑えながら、データを迅速にバックアップおよび復元できます。
専用のIBM Consulting Cloud Acceleratorプラットフォームをベースにしたクラウド・サービスについて学んで、ハイブリッドクラウドへの移行を加速しましょう。
パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウド向けに構築され、フルスタックの可視性、インテリジェントな自動化、AIによるインサイトを提供するプラットフォームを通じて、ITオペレーションを加速し、アプリケーションのパフォーマンスを向上させて、クラウドのコストを最小限に抑えましょう。
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ハイブリッドクラウドは、複数のクラウドにまたがるアプリケーションを統合し、データをより安全に移動し、ビジネスプロセスとワークフローを改善します。
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