ホーム ケーススタディ Evident社 カスタマー・サービスの新たなビジョン
Evident社、統合サービス・ハブで成長の新時代を切り開く
熟練した技術者が、組立ラインに沿って手作業で回路基板を熱心に組み立てる工場労働者を監督している様子

以前はオリンパス株式会社の完全子会社でしたが、2022年にスピンオフにより独立企業となったEvident社にとって、超高精度が勝負のカギを握っています。顕微鏡で細胞を観察する科学者であっても、タービン・ブレードのごくわずかな応力亀裂を測定するQCエンジニアであっても、顧客は一貫した正確なパフォーマンスを達成するために、Evident社の多様な機器を信頼しています。機器の寿命が終わるまでこの精度を維持するには、時間経過とともに低下する可能性がある日常の磨耗に耐え、理想的には事前に対処する必要があります。それがEvident社のサービスおよびサポート部門の仕事です。

2019年後半、スピンオフを計画していたオリンパス社の幹部らは、Evident社の強力なイメージングのノウハウと、産業およびライフサイエンス分野における顧客基盤の組み合わせこそが、成功への自然な土台となると考えていました。また、世界中の大規模な顧客基盤に提供するサービスとサポートの品質に基づいて、まもなく独立するビジネスをさらに差別化できる機会も見出していました。当時の状況を精査した結果、Evident社にはサービス運営の効率において、埋めなければならないギャップがあることに気付きました。その根本原因は、相互に接続されていないデータと、時代遅れの手動プロセスによる可視性の欠如でした。

現在、Evident社は、世界中でサービス・インフラストラクチャーを変革しています。その一例はシンガポールにあります。Evident社のアジア太平洋(APAC)事業は、新しい最新の施設内で運営されています。高度な新ソリューションを開発するためのテクノロジー・センターと、顧客のプレゼンテーションや従業員のコラボレーションのための没入型オムニ・シアターに加えて、新しい施設には、サービスとサポート業務の中枢として機能する最先端のサービスおよび修理センターが備えられています。Yong Khoon Choo氏はこの施設で、APAC地域におけるEvident社のサービスおよび品質保証チームを率いています。

Choo氏は、過去を振り返り、サービス管理プロセスが遅かったと言います。「フィールド・サービス・エンジニアが次に何に取り組むことになるのか、あるいはその業務がサービス契約や保証の対象になっているのかどうかが分からない場合があります」と同氏は言います。「その結果、サービス・エンジニアは電話から始まり、そこからアドホックに対応する「トリアージ」アプローチを取らなければなりませんでした」

作業が完了した後でも、フィールド・サービス・エンジニアがすべきことはたくさんありました。たとえば、多くの場合、プロジェクトをクローズするために必要なアップデートを行うために、顧客のサイトからオフィスまでわざわざ戻ってくる必要がありました。しかし、より大きな問題は、エンジニアが従わなければならなかった断片化されたタスク・フローにありました。「技術者は、単一のインターフェイスではなく、さまざまなデータ・フィールドに入力するために複数の場所に行く必要がありました」とChoo氏は言います。「断片化により、プロジェクトのステータスなどのレポート作成にさらに時間がかかっていました」

統一されたサービス・インフラストラクチャーを構築するという課題に取り組む中で、重要な疑問が浮かび上がりました。それは、サービス・キューがどうなっているのか、どのジョブと顧客がサービス契約の対象か、どの顧客にどの程度の割引が適用されるのか、また、顧客のに資産ベースに基づいて、サービス契約にアップセルする絶好の機会なのはどの顧客か、などです。「私たちの最終的なビジョンは、お客様とよりプロアクティブかつインテリジェントに、そして効率的に関わることでした」とChoo氏は言います。

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15%

新しいSalesforceソリューションにより、サポート・エンジニアとチーム・リーダーの生産性が15%以上向上

25%

サービス契約を結んでいる既存顧客の数が25%以上増加

技術者は、単一のインターフェイスではなく、さまざまなデータ・フィールドに入力するために複数の場所に行く必要がありました。断片化により、プロジェクトのステータスなどのレポート作成にさらに時間がかかっていました。 Yong Khoon Choo Head of Service and Quality Assurance, APAC Evident社
トランスフォーメーションへの実証済みの道のり

Evident社が次にどのテクノロジーを導入したいかについては、ある程度明確でした。その数年前、新会社の前身であるオリンパス社は、CRMプラットフォームとして、Salesforce Service Cloud(ibm.com外部へのリンク)ソリューションを導入し、堅調な業績を上げていました。「CRM向けSalesforceに非常に満足していたので、当社が検討していたソリューションは、本当にSalesforce Service Cloudだけでした」とChoo氏は語ります。「導入を検討しているパートナーと会ったとき、お客様に便利でシームレスなサービス体験を提供するという私たちのビジョンをどのように実現するかという具体的な内容に焦点を当てました」

IBM® ConsultingのSalesforce Practiceのシンガポールの現地チームがプレゼンテーションに招待されたとき、詳細な情報を準備してきました。提案内容の中核は、Salesforce Service Cloud(ibm.com外部へのリンク)ソリューションのフィールド・サービス(ibm.com外部へのリンク)モジュール上に構築された統合プラットフォームであり、Evident社のサービスチームは、初回のコンタクトから請求までのすべてのサービス・リクエストを管理できるようになりました。もう1つの重要な要素は、Salesforce CPQ(ibm.com外部へのリンク)でした。これにより、サービス担当者は、新しいサービス・リクエストの構成、価格設定、見積もりをより迅速かつ簡単に、正確に行うことができるようになりました。

目的のソリューションをより深く理解するために、IBMのユーザー・エクスペリエンス・デザイン・チームは、ペルソナ・ベースのアプローチを駆使して、顧客から社内サービス・チーム内のさまざまな役職に至るまで、今回のトランスフォーメーションが主要なユーザー・グループのエクスペリエンスにどのような影響を与えるかを分析しました。Choo社にとって、計画、スケジュール、およびその価値をより深く明確にできるこの能力は、Salesforceソリューションの導入におけるIBMの経験の強みが強調されるものでした。「IBMは単に私たちのトランスフォーメーション・ビジョンを受け入れたわけではありません」と同氏は言います。「IBMはそれを達成するための明確で説得力のある道筋を計画してくれました。そして、それは際立って変化をもたらすものでした」

IBMが提案したデリバリー戦略の核は、IBM® Garageのメソドロジーによって具現化されたアジャイルなデザイン思考の原則を適用することでした。プロジェクトが始まった瞬間から、IBMのチームとEvident社の社内エキスパート間で共創とコラボレーションの文化が広まりました。IBM ConsultingのSalesforce PracticeリーダーであるThomas Hawker氏は、10名のメンバーからなるエンゲージメント・チームを率いました。「初期段階では、Evident社チームと緊密に連携して、プロセスにおける問題点を理解しました」と同氏は言います。「また、将来に向けたエクスペリエンスを形作るために、関連する一連のペルソナを中心にアイデアを考えるなど、多くのデザイン思考も行いました」

プロジェクト全体を通じて、Evident社nチームに進捗状況を常に共有し、必要に応じて、最小実行可能製品(MVP)ソリューションを方向転換してさらに改良するために、プレイバックは短い定期的な間隔で実行されました。プロジェクトの後半段階では、ソリューションの構成と微調整に焦点が移ったため、チーム間のやり取りはいくらか減少しましたが、プレイバックは引き続き順調に行われました。約 6 か月の導入作業を経て、2021年初頭にソリューションが稼働しました。

IBMは単に私たちのトランスフォーメーション・ビジョンを受け入れたわけではありません。IBMはそれを達成するための明確で説得力のある道筋を計画してくれました。そして、それは際立って変化をもたらすものでした。 Yong Khoon Choo Head of Service and Quality Assurance, APAC Evident社
断片化から最適化へ

現在、新しいSalesforceサービス・ハブが導入され、Evident社のサービスおよびサポート部門のほぼ全てのメンバーの業務のあり方が大きく変わりました。新しいソリューションを特徴づける重要な特性である、自動化・簡素化・統合がその理由です。現在では、受信したサービス・リクエストのEメールから新しいサービス・ケースが自動的に作成され、その場限りの手動での対応は過去のものになりました。注文がシステムに入ると、サポート・チームのリーダーは、顧客ごとのニーズ、専門知識、可用性、現場のサポート・エンジニアの場所に基づいて、サービス注文を自動的かつ最適にスケジュールできます。

Evident社のストーリーは、サービス・オペレーションに関しては、スケジュールの最適化こそが確かな結果につながることを示しています。このことは、フィールド・サービスの所要時間が15%短縮され、再訪問の必要性が大幅に減少したことからもわかります。その結果、適切な人材に適切なジョブが自動的に割り当てられることになります。

割り当てられたジョブについては、新しいSalesforceソリューションにより、サポート・エンジニアとチーム・リーダーの生産性が15%以上向上しました。その理由は次のとおりです。「よりアクセスしやすい情報と標準化されたプロセスにより、従業員はサービス・リクエストの追跡・実行・クロージングにより多くの時間を割いて集中できるようになります」とChoo氏は言います。「また、これにより、顧客のサービス・リクエストがどのような状況にあるのかをより明確に把握できるようになり、顧客の満足度に大きなインパクトを与えています」

新しいソリューションによって可視性が向上したことで、Evident社はサービス契約の有力な候補となる顧客を特定し、ターゲットを絞ることができるようになリマした。以前は、新しいリクエストを見積もる場合、そのプロセスは時間がかかり、不正確なものでした。この機能がSalesforce CPQを通じて全体のプロセス・フローに統合されたことで、Evident社のサービス担当者は、顧客と接触した瞬間に、サービス契約につなげる機会を容易に特定できるようになリました。このソリューションの導入して以来、Evident社はサービス契約を結んでいる既存顧客の数を25%以上増やし、将来の収益源をさらに見通せるようになりました。

当初意図していた通り、Evident社のサービスおよびサポート業務の変革により、脆弱性が重要な差別化要因に変わりました。今後数か月間、Evident社がSalesforceソリューションをオーストラリア、韓国、インドに拡張・強化し続けるにあたって、Choo氏はサービスとサポートこそが同社の長期的な成長の基盤であると考えています。「IBMとの連携を通じて、すべての顧客に、期待されているシームレスで効率的、かつパーソナライズされたサポート・エクスペリエンスを提供できるようになりました」と同氏は言います。「当社のイノベーションへの取り組みと組み合わせることで、成功への強力なレシピになります」

IBMとの連携を通じて、すべての顧客に、期待されているシームレスで効率的、かつパーソナライズされたサポート・エクスペリエンスを提供できるようになりました。 Yong Khoon Choo Head of Service and Quality Assurance, APAC Evident社
プリマンティ・ブラザーズのロゴ
Evident社について

Evident社 (ibm.com外部へのリンク)は、科学者精神を大切にし、イノベーションと探求を活動の中心に据えています。人々がより健康で、より安全に、より充実した生活ができるように、お客様の課題を解決し、ビジネスを前進させるソリューションを提供しています。医療におけるブレークスルーの研究、インフラストラクチャーの検査、消費者商品に隠れた毒物の検出など、さまざまな用途に使用されています。

次のステップ

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米国で制作。2023年9月。

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本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

引用または説明されているすべての事例は、一部のクライアントがIBM製品を使用し、達成した結果の例として提示されています。実際の環境でのコストや結果の特性は、クライアントごとの構成や条件によって異なります。お客様のシステムおよびご注文のサービス内容によって各クライアントの結果は異なるため、一般的に予測される結果を提示することはできません。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。