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Linux Ubuntu または Linux on POWER Systems - Little Endian への IBM MQ クライアントのインストール

IBM® MQ クライアントは、システム要件 Web ページに従って、 Linux® Ubuntu システムまたは Linux on POWER® Systems - Little Endianシステムにインストールできます。

始める前に

サポートされるソフトウェア・レベルについて詳しくは、 IBM MQのシステム要件 を参照してください。

  • インストール手順を開始する前に、 Linuxで説明されている必要な手順が完了していることを確認してください。
  • ご使用のシステムに RPM をインストールしておきます。 RPM はデフォルトではこのプラットフォームにインストールされません。

    正しい RPM パッケージがシステムにインストールされているかどうかを判別するには、 マシン上の RPM の可用性の検査を参照してください。

  • RPM がシステムにインストールされたら、以下の手順を root で実行します。
    1. ディレクトリー /etc/rpm を作成します。
    2. 以下のコードを含むファイル /macros %_dbpath /var/lib/rpm/etc/rpm ディレクトリーに追加します。
    重要: /macros ファイルをセットアップする必要があるのは、RPM をまだ使用していない場合のみです。前の手順では、デフォルトのシステム全体の RPM データベースが変更されるためです。

本タスクについて

RPM Package Manager インストーラーを使用して、インストールするコンポーネントを選択することにより、クライアントをインストールします。 コンポーネントおよびパッケージ名は、 IBM MQ コンポーネントおよびフィーチャーにリストされています。

手順

  1. シェル端末を開き、現行ディレクトリーをインストール・パッケージの場所に設定します。 この場所は、クライアント DVD のマウント・ポイント、ネットワーク・ロケーション、またはローカル・ファイル・システム・ディレクトリーの場合があります。 以下のコマンドを実行するには、root 権限が必要です。 これを行うには、以下のコマンドの前に sudo を追加するか、シェルで su コマンドを使用して root ユーザーに変更します。
  2. mqlicense.sh スクリプトを実行します。
    スクリーン・リーダーで読み取り可能なテキストだけでライセンスを表示するには、以下のメッセージを入力します。
    
    ./mqlicense.sh -text_only
    
    ライセンスが表示されます。

    インストールを続行するには、ご使用条件を受け入れる必要があります。

  3. このインストールがシステムへの IBM MQ の最初のインストールではない場合、 crtmqpkg コマンドを実行して、システムにインストールする固有のパッケージ・セットを作成する必要があります。
    crtmqpkg コマンドを Linuxで実行するには、rpm パッケージにある pax コマンドと rpmbuildをインストールする必要があります。
    1. 以下のコマンドを入力します。
      
      ./crtmqpkg suffix
      
      上記のコマンドの suffix の部分には任意の名前を入力して、そのインストール・パッケージをシステム内で一意に識別できるようにします。 suffix は、インストール名と同じ名前にすることはできますが、インストール名とは異なるものです。 suffix には、A から Z、a から z、および 0 から 9 の範囲の英数字を組み合わせた最大 16 文字の名前を指定できます。
      注: このコマンドは、インストール・パッケージのフルコピーを一時ディレクトリーに作成します。 デフォルトで、一時ディレクトリーは /var/tmp にあります。 このコマンドを実行する前に、システムに十分な空きスペースがあることを確認する必要があります。 別の場所を使用するには、 crtmqpkg コマンドを実行する前に TMPDIR 環境変数を設定します。 以下に例を示します。
      
      TMPDIR=/test ./crtmqpkg
      
    2. crtmqpkg コマンドの完了時に指定した場所に現行ディレクトリーを設定します。
      このディレクトリーは、/var/tmp/mq_rpms ディレクトリーのサブディレクトリーであり、その中にパッケージの固有のセットが作成されます。 各パッケージのファイル名には suffix 値が付けられます。 以下の例では、接尾部「1」 ./crtmqpkg 1 は、 /var/tmp/mq_rpms/1/i386という名前のサブディレクトリーがあることを意味します。
      パッケージの名前は、サブディレクトリーに従って変更されます。例えば、 Linux for System x (64 ビット) の場合は、以下のようになります。
      
      From: MQSeriesRuntime-8.0.0-0.x86_64.rpm
      To: MQSeriesRuntime_1-8.0.0-0.x86_64.rpm
      
  4. IBM MQをインストールします。
    最低限でも、MQSeriesRuntimeコンポーネントをインストールする必要があります。
    Linux Ubuntuにインストールする場合は、追加のフラグが必要です。
    • --force-debian: RPM を使って RPM パッケージを直接インストールすべきではないことを示す警告メッセージが、ご使用のプラットフォーム用の RPM バージョンから出されます。これを表示させないようにするには、このオプションを含める必要があります。
    Linux on POWER Systems - Little Endian上の Ubuntu 14.04 にインストールする場合は、追加のフラグが必要です。
    • --ignorearch: Linux on POWER Systems - Little Endian アーキテクチャーを認識しない一部のレベルの rpm に関する問題を回避するには、このオプションを含める必要があります。

    コンポーネントのサブセットをインストールする場合は、 表 1にリストされている依存関係が最初にインストールされていることを確認する必要があります。

    注:
    • デフォルトの場所である /opt/mqm にインストールするには、rpm -ivh コマンドを使用して、必要な各コンポーネントをインストールします。
      Ubuntu Linux for System x (64 ビット) でランタイム・コンポーネントをデフォルト・ロケーションにインストールするには、以下のコマンドを使用します。
      
      rpm -ivh --force-debian MQSeriesRuntime-*.rpm 
      
      Ubuntu Linux on POWER Systems - Little Endianでランタイム・コンポーネントをデフォルト・ロケーションにインストールするには、以下のコマンドを使用します。
      
      rpm -ivh --force-debian --ignorearch MQSeriesRuntime-*.rpm 
      
      Ubuntu Linux on POWER Systems - Little Endian ですべてのコンポーネントをデフォルト・ロケーションにインストールするには、以下のコマンドを使用します。
      
      rpm -ivh --force-debian --ignorearch MQSeries*.rpm
      
    • デフォルト以外の場所にインストールするには、rpm --prefix オプションを使用します。 インストールごとに、必要なすべての IBM MQ コンポーネントを同じ場所にインストールする必要があります。
      指定したインストール・パスは、空のディレクトリー、未使用ファイル・システムのルート、または存在しないパスのいずれかでなければなりません。
      重要: パスの長さは 256 バイトに制限されており、スペースを含めることはできません。
      例えば、 Ubuntu Linux on POWER Systems - Little Endianでランタイム・コンポーネントを /opt/customLocation ディレクトリーにインストールするには、以下のインストール・パスを入力します。
      
      rpm --prefix /opt/customLocation -ivh --force-debian --ignorearch
      MQSeriesRuntime-*.rpm 
      

    表 1 には、 Ubuntuで使用可能なすべてのパッケージと、関連するすべての依存関係がリストされています。

    パッケージ名 列にリストされたパッケージをインストールして使用するためには、パッケージの依存関係 列にリストされたコンポーネントもインストールする必要があります。
    表 1. パッケージ・コンポーネントの依存関係
    パッケージ名 コンポーネントの機能 パッケージの依存関係
    MQSeriesRuntime 他のすべてのコンポーネントのための共通機能 なし
    MQSeriesClient C IBM MQ クライアント・ライブラリー MQSeriesRuntime
    MQSeriesJava Java および JMS IBM MQ API MQSeriesRuntime
    MQSeriesJRE Java ランタイム環境 MQSeriesRuntime
    MQSeriesExplorer

    IBM MQ Explorer

    IBM MQ Explorer は、 Linux for System x (64 ビット) でのみ使用可能です。

    注: Ubuntu 14.04 (またはそれ以降) で実行しており、 IBM MQ 8.0.0 Fix Pack 2をインストールしている場合を除き、 Ubuntuではこのコンポーネントに対する IBM サポートはありません。
    MQSeriesRuntime

    MQSeriesJRE

    GTK2 バージョン 2.2.4-0 以降、GTK2 テーマが入っている GTK2 エンジンを含む

    Bitstream-vera-fonts

    MQSeriesGSKit
    IBM Global Security Kit
    注: Ubuntu 14.04 (またはそれ以降) で実行しており、 IBM MQ 8.0.0 Fix Pack 2をインストールしている場合を除き、 Ubuntuではこのコンポーネントに対する IBM サポートはありません。
    MQSeriesRuntime MQSeries®JRE
    MQSeriesSDK Java API のヘッダー・ファイルおよびライブラリー MQSeriesRuntime
    MQSeriesMan UNIXIBM MQ マニュアル・ページ MQSeriesRuntime
    MQSeriesSamples IBM MQ アプリケーション・サンプル MQSeriesRuntime

    MQSeriesMsg_cs

    MQSeriesMsg_de

    MQSeriesMsg_es

    MQSeriesMsg_fr

    MQSeriesMsg_hu

    MQSeriesMsg_it

    MQSeriesMsg_ja

    MQSeriesMsg_ko

    MQSeriesMsg_pl

    MQSeriesMsg_pt

    MQSeriesMsg_ru

    MQSeriesMsg_Zh_CN

    MQSeriesMsg_Zh_TW

    言語固有のメッセージ・カタログ・ファイル MQSeriesRuntime
    MQSeriesFTBase Managed File Transferコンポーネント

    MQSeriesRuntime

    MQSeriesJava

    MQSeriesJRE

    MQSeriesFTLogger Managed File Transferコンポーネント

    MQSeriesRuntime

    MQSeriesFTBase

    MQSeriesJava

    MQSeriesJRE

    MQSeriesFTTools

    MQSeriesFTAgent

    Managed File Transfer コンポーネント

    MQSeriesRuntime

    MQSeriesFTBase

    MQSeriesJava

    MQSeriesJRE

    MQSeriesFTService Managed File Transferコンポーネント

    MQSeriesRuntime

    MQSeriesFTAgent

    MQSeriesFTBase

    MQSeriesJava

    MQSeriesJRE

    MQSeriesAMS
    Advanced Message Security コンポーネント
    注: Ubuntu 14.04 (またはそれ以降) で実行しており、 IBM MQ 8.0.0 Fix Pack 2をインストールしている場合を除き、 Ubuntuではこのコンポーネントに対する IBM サポートはありません。

    MQSeriesRuntime

    [V9.0.2 2017 年 5 月]MQSeriesSFBridge

    IBM MQ Bridge to Salesforce をインストールして、 Salesforce プッシュ・トピックおよびプラットフォーム・イベントにサブスクライブします。

    [V9.0.4 2017 年 10 月] IBM MQ 9.0.4 以降では、ブリッジを使用して Salesforce プラットフォーム・イベントのイベント・メッセージを作成することもできます。

    注:

    IBM MQ Bridge to SalesforceLinux for System x (64 ビット) でのみ使用可能です。

    ibmmq-runtime

    ibmmq-java

    ibmmq-jre

    MQSeriesBCBridge

    IBM MQ Bridge to blockchain をインストールして、ブロックチェーン・ネットワークに照会や更新を送信したり、ブロックチェーン・ネットワークから応答を受信したりします。

    注:

    IBM MQ Bridge to blockchainLinux for System x (64 ビット) でのみ使用可能です。

    ibmmq-runtime

    ibmmq-java

    ibmmq-jre

結果

必要なパッケージがインストールされました。

次のタスク

  • このインストールがシステム上のプライマリー・インストールとなるように選択した場合、プライマリー・インストールとして設定する必要があります。 コマンド・プロンプトで以下のコマンドを入力します。
    
     MQ_INSTALLATION_PATH/bin/setmqinst -i -p MQ_INSTALLATION_PATH
    
    システムに設定できるプライマリー・インストールは 1 つだけです。 システムに既にプライマリー・インストールが存在する場合、別のインストールをプライマリー・インストールに設定する前に、既にあるプライマリー・インストールを設定解除する必要があります。 詳しくは、 プライマリー・インストールの変更を参照してください。
  • このインストール済み環境で使用する環境変数をセットアップすることもできます。 setmqenv または crtmqenv コマンドを使用して、 IBM MQの特定のインストールに対してさまざまな環境変数を設定できます。 詳しくは、 setmqenv および crtmqenvを参照してください。
  • インストールの検査方法については、 Linux を参照してください。