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自律航行船メイフラワー号が北米に到着:革新的な大西洋横断航海が、あらゆる業界のAIと自動化テクノロジーの発展にとってなぜ重要なのか

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40日間にわたり、約3,500マイルの無人航海を果たした完全自動航行船メイフラワー号が、2022年6月5日に北米のノバスコシア州ハリファックスに到着しました。

完全自動航行船メイフラワー号は、2年間にわたる設計、構築、およびAIモデルの訓練を経て、2020年9月に正式に発表されました。そして、メイフラワー号がイギリスのプリマスから北米への歴史的な大西洋横断航海を終え、6月5日にノバスコシア州ハリファックスに到着したことを発表します。

船長も船員もいない無人のメイフラワー号は、大西洋を横断するために必要な優れた拡張性を持つテクノロジーを備えた初の完全自動航行船です。
メイフラワー号は、海洋研究組織のProMareにより設計および構築され、IBMはテクノロジーおよびサイエンス・パートナーとして中心的な役割を果たしました。IBMの自動化、AI、およびエッジコンピューティング・テクノロジーを活用した「AI Captain」が、船を操縦し、海上でリアルタイムに意思決定を行います。

船には6台のAI搭載カメラ、30台以上のセンサー、15台以上のエッジ・デバイスが搭載されており、収集されたすべてのデータは、AI Captainが解釈や分析を行うために実用的な推奨事項として使用されます。 これにより、AI Captainは海洋法を遵守しながら、人との業務のやり取りがないまま、障害物や海洋動物を回避して進路を変更するなど、重要な決定を瞬時に行うことができます。

AI Captainは、高い倫理基準を維持しつつ、データから学習し、選択肢を提供し、最適な意思決定を行い、リスクを管理し、フィードバックによって知識を向上していきます。これは、輸送、金融サービス、医療などの業界における機械学習の適用方法によく似ています。 さらに、AI Captainの意思決定プロセスは、透明性の高いデータとして記録されます。これは、AI Captainが特定の意思決定を行った理由を人間が理解するのに役立ちます。前述のような規制の厳しい業界では、透明性が非常に重要になります。
 

メイフラワー号が重要な理由:データのパワーを活用する

AI Captainの成果は重要な意味を持ちます。IBMは、メイフラワー号の試験的な航海が、業界全体のさまざまなアプリケーションのエッジにおけるAIならびにAIによる自動化の発展を促進すると確信しています。
例えば、AIを活用してサプライチェーンと物流データを理解することで、メーカーと流通業者はサプライチェーンの中断を回避できます。エッジでのデータ処理で意思決定の改善、運用コストの削減、個人情報の保護、ビジネスのレジリエンスの確保に役立てます。 このようなテクノロジーは、プロセスを最適化し、品質を向上させ、社員を保護し、生産設備の維持コストを削減するために、実稼働環境全体で広く使用されています。

メイフラワー号のミッションでは、海洋の最大の課題に取り組むために研究と発見に焦点を当てていますが、IBMは、お客様のビジネスへのAIと自動化の適用を加速することにも重点を置いています。
私たちにとって、完全自動航行船メイフラワー号の課題(時間と費用の節約、信頼できる予測の作成、複雑なデータ問題の解決)は、メイフラワー号に特有のものではありません。 メイフラワー号は、データのパワー(および継続的な自律型データ収集)を活用することで何が可能になるかを示すとともに、あらゆる業界において、AIを活用した自動化などのテクノロジーが、どのようにインテリジェントなデータを取得し、情報に基づいたビジネス上の意思決定を促進することができるかを示しています。

メイフラワー号の旅が大西洋で始まりました。 しかし、これは最初の一歩にすぎません。新たな発見とテクノロジーの進歩の旅は、まだ始まったばかりなのです。
 

本記事は「The Mayflower Autonomous Ship Has Reached North America: Why This Pioneering Transatlantic Voyage Matters for the Advancement of AI and Automation Technology Across Every Industry」を抄訳し、一部編集したものです。

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