AIOps(「Artificial Intelligence for IT operations」の略)は、IT運用を強化するための人工知能(AI)のアプリケーションです。 具体的には、AIOpsはビッグデータ、分析、機械学習の機能を使用して以下を行います。
AIOpsは、複数の個別の手動IT運用ツールを単一のインテリジェントな自動IT運用プラットフォームに置き換えることで、IT運用チームが、大幅に少ない労力で、速度低下や障害に対し迅速に、さらにはプロアクティブに対応できるようにします。
IT環境がますます多様化し、動的で監視が困難となっている一方、ユーザーは、アプリケーションのパフォーマンスと可用性において中断がほとんどあるいはまったくないことを期待しています。そのギャップを埋めるのがAIOpsです。 ほとんどのエキスパートが、AIOpsをIT運用管理の将来像であると考えています。
IBM Cloud Pak for Watson AIOps
今日、ほとんどの組織は、個別の静的な物理システムによる従来型のインフラストラクチャーから、絶えず拡張し再構成される 仮想 リソースまたはソフトウェア定義リソースで稼働する、オンプレミス環境、マネージド・クラウド環境、プライベート・クラウド環境、および パブリック・クラウド環境の動的な混合に移行しています。
こうしたさまざまな環境にあるアプリケーションとシステムによって生成される膨大なデータは増大し続けています。 事実、ガートナー社は、平均的なエンタープライズITインフラストラクチャーにより生成されるIT運用データは年々2~3倍増加していると推定しています。
従来型のドメイン・ベースのIT管理ソリューションでは、その量に対応することができません。 また、重要なイベントを、それを取り巻く大量のデータの中からインテリジェントに選別することができません。 異なるが相互依存する複数の環境のデータを相関させることもできません。 さらに、IT運用チームがユーザーと顧客から期待されるサービス・レベルに応えられる十分な速さで問題に対処するのに必要な、リアルタイムの洞察と予測分析を提供することができません。
ここで役立つのがAIOpsです。AIOpsは、パフォーマンス・データやすべての環境間の依存関係を視覚化し、データを分析して速度低下や障害に関連する重要なイベントを抽出し、ITスタッフに対して問題やその根本原因、推奨される解決方法を自動的に通知します。
AIOpsがどのように機能するかを理解する最も簡単な方法は、各AIOpsコンポーネントのテクノロジー(ビッグデータ、機械学習、自動化)がプロセスで果たす役割を確認することです。
AIOpsは、ビッグデータ・プラットフォームを使用して、サイロ化されたIT運用データを1カ所に集約します。 このデータには、以下が含まれます。
次に、AIOpsは、焦点を絞った分析機能と機械学習機能を適用します。
AIOpsの包括的なメリットは、IT運用担当者が、複数のIT運用ツールからのアラートを手動で選別するよりも迅速に、速度低下や障害を特定してこれに対処し、解決できることです。 これにより、いくつかのメリットが得られます。
IT運用の最適化に加えて、AIOpsの可視性と自動化は、他の重要なビジネスとITのイニシアチブをサポートし、推進するのに役立ちます。
IBM Cloudを使用してマルチクラウド・アーキテクチャーと既存のIT全体でのビルドとデプロイが可能になります。また、IBMも新しい自動化ツールを使用した将来のIT運用の準備をお手伝いできます。 AIを活用した新たな運用効率を可能にすることで、すべての環境を一元的に可視化できるため、運用チームがより迅速に問題を診断してインシデントを解決できるようになります。
事業全体、IT全体の自動化への移行は、他のプロセスや企業内の他の部署向けに拡張し最適化できる、小規模で計測可能なプロジェクトから始める必要があります。
IBMと連携することで、事前に構築されたワークフローを含むAIを活用した自動化機能にアクセスして、すべてのITサービスプロセスをよりインテリジェントにし、チームが最も重要なIT問題に集中してイノベーションを加速できるようになります。
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