500 %の成長率。それはDealerware社が自社に設定した目標でした。

Dealerware社は、自動車小売店の車両管理をモダナイズして合理化するソリューションを提供しています。同社は、レンタカーや代車の契約量を押し上げ、管理対象の車両数を5倍にするための一連の成長イニシアチブを計画しました。

このイニシアチブを実行に移そうとしていたときに、Dealerware社のエンジニアリング・チームは、車の貸出は午前8時、返却は午後5時ごろに急増することに気が付きました。同社が予想する成長に加えて、ピーク時における需要のさらなる急増にも備えなければなりません。そこでDealerware社のエンジニアリング・チームは、プラットフォームをモノリシック・アプリケーションからよりスケーラブルなコンテナ・ベースのアーキテクチャーへと移行しました。

この移行に伴い、Dealerware社は運用を合理化してスケーリングするための新たなツール探しに取り組みました。チームは急激な成長と新しいアーキテクチャーによるボトルネック、パフォーマンスの問題、アプリケーションの遅延の可能性を懸念していました。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、社会には新たな要求が発生しました。その要求に緊急に対応する必要が生じたことにより、アプリケーションのパフォーマンスと速度はより一層重要になりました。その要求とは、非接触の体験でした。

Dealerware社のDevOpsチームにより配信遅延は

98%短縮
10分から10 -12秒へ

チームがInstanaを使用して目指す遅延の目標

< 250
ミリ秒

最上級のサービスの確保

Dealerware社にとって、アプリケーションのパフォーマンスはミッション・クリティカルです。販売代理店の業務は、Dealerware社のプラットフォームの機能と反応の高さで決まります。可能な限り最高の顧客体験を提供するために、同社は、アプリケーションのパフォーマンスの測定と理解を向上させたいと考えました。

Dealerware社は2016年の創業以来、Amazon Web Services(AWS)のクラウド・プラットフォームを利用しており、Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)インスタンスとモノリシック・スタック上でアプリケーションを構築しています。コンテナは小規模なリソースであるため、通常のAmazon EC2インスタンスよりも迅速にプロビジョンできます。仮想マシンのプロビジョニングには数分かかるのに対して、コンテナ化されたアプリケーションのプロビジョニングは数秒(場合によってはミリ秒)しかかかりません。この速度が重要です。コンテナを利用するようになってから、Dealerware社はより効率的にスケーリングできるようになりました。これまでは需要が急増するピーク時には遅延が生じて顧客体験が低下してしまいましたが、今ではインスタンスを5個から40個に迅速に増加できます。

しかし、コンテナ・ベースのアーキテクチャーでのアプリケーション・パフォーマンスのモニタリングは、適切なツールがなければ不可能です。ボトルネックを明らかにするために、Dealerware社は、コンテナ、API呼び出し、データベース照会の全体にわたり可視性をより高める必要がありました。つまり、あらゆるアプリケーションとインフラストラクチャー・コンポーネントの依存関係を視覚化するための方法です。また、サービス間の依存関係は、多層にわたる場合があります。単一のマイクロサービスでの遅延の急増が連鎖的に上流や下流に広がり、様々な問題が発生する可能性があります。

2人の男性が話していて片方がもう一方に書類を見せている。

エンドツーエンドの可視性

製品チームがエンジニアリング・チームに500%の成長の目標を示したとき、最初の反応は「モニタリングが必要だが、どうすれば最善の成果を得られるか? 」というものでした。

Dealerware社のDevOpsチームは、数年前のDevOps Daysコンファレンスで、IBM Observability by Instanaテクノロジーのデモを見たことを覚えていました。Instanaアプリケーション・モニタリング・ソリューションによりシームレスな起動が実現していただけでなく、単一のエージェントにより何が実行中であるかを自動的に検出して、そこからデータを収集していました。

Dealerware社のAmazon Elastic Kubernetes Service(EKS)クラスターにインストールされたInstanaエージェントは、ポッド、サービス、エンドポイントで実行されているすべてのコンテナと、それらの間の依存関係を自動的に検出しています。エージェントは各エンドポイントに対して発行されるエラー・メッセージを自動的にキャプチャーして索引付けし、それらをサービスとアプリケーション・レベルにロールアップします。

Instanaソリューションでは、Dealerware社が現在使用しているEKSや完全なAWSスタックなど、マイクロサービスやクラウドネイティブ・テクノロジーのモニタリングも提供されます。カスタマイズ可能なInstanaダッシュボードにより、アプリケーションの依存関係とパフォーマンス・メトリックが詳細に可視化されます。この柔軟性はDevOpsチームや製品チームだけでなく、将来のターゲット・ユーザーにとって重要なものです。

より優れたパフォーマンスの環境に移行したことにより、Dealerware社が遅延の制に必要としていた可観測性、モニタリング、スケーリングの各機能が利用できるようになりました。

一般に可観測性ツールは、チームがモニターしたいシステムからデータを収集して表示します。しかし、データには意味のある実用的な分析が必要です。分析能力が優れているほど、可観測性とモニタリングへの投資が一層価値あるものとなります。

ここがInstanaの秀でているところです。Instana Enterprise Observability Platform(ibm.com外部へのリンク)では、EKSクラスターの包括的なモニタリングとともに、環境全体の自動検出機能が提供されています。Instanaエージェントは、このような手間がかかる作業にも追加構成は必要ありません。

  • 実行時のコンテナへの自動挿入
  • アプリケーションの依存関係とパフォーマンス・メトリックの豊富な可視化
  • すべてのアプリケーションの依存関係の包括的なマッピング

すべての要求をトレースします、サンプリングはありません。Instanaをご利用になれば完全な可視性が実現するだけでなく、エンド・ユーザーのトランザクション要求をモニターし、関連する相関バックエンド要求を提供します。

コンピューターを一緒に見ている男性と女性。

Instanaはまた、以下の3つのカテゴリーに関するアラートを発行できます。

  • 変更—小さなイベント(コンテナ・ラベルへの変更やホストのスピンアップ/ダウンなど)
  • 問題—低レベルのイベント(CPU使用率の急増やコンテナの限界到達など)
  • インシデント—より複雑なイベント・セット(アプリケーションが不完全に見える場合に通知する機械学習など)と、インシデントの原因となったものを表示する履歴ビュー

このようなアラートにより、トラブルシューティングが開始する前に発生した事象についても洞察を得ることができます。これは単なるアプリケーション・パフォーマンス管理(APM)だけではなく、リアルタイムのインフラストラクチャー・モニタリング、プラットフォーム・モニタリング、エンド・ユーザー・モニタリング、インテリジェント・アラート・システムなのです。

Dealerware社は遅延を未然に防ぐ

Dealerware社はInstanaを使用して、すべての環境をモニター、監視、管理できるようになりました。単一のコントロール・ペインから、ユーザーは問題が発生した場所を確認し、原因を理解して、修正を開始できます。

Dealerware社のシニアDevOpsエンジニアであるKenneth Skertchly氏は、「当社はInstanaをトラブルシューティング・ツールとして使ってきました。Instanaの素晴らしいところは、インフラストラクチャー全体から問題の原因をたどれることです。私が気づいていなかった問題についての洞察を提供してくれます」と述べています。

Dealerware社は、特定のデータベース照会またはマイクロサービスが遅延を急上昇させる理由、そしてボトルネックを除去する方法を理解できるようになりました。この情報とアクションにより、同社は発生する遅延のギャップを解消して、Dealerware社のプラットフォームのパフォーマンスと顧客体験を向上させています。特定のサービスに遅延の問題がある場合、エンジニアリング・チームはUIチームにアラートを出して特定の機能を非表示にさせることができます。

この機能は、2020年初頭における業界の一大変化により、特に重要になりました。このときDealerware社は標準の運用手順を調整して、非接触手順を導入しました。この導入時に同社は、SMS経由で送信された契約が顧客に届くまでに最大10分かかっていたケースもあることを発見しました。

DevOpsチームはInstanaとAWS CloudWatchのリアルタイム・データを使用して、テキスト・メッセージが実行時間の長いジョブと一緒にキューに入れられていたことを発見しました。チームはキューを分離してモニターし、アラートを設定することができました。その結果、配信の遅延が10分から10 – 12秒に短縮されました。

Dealerware社の次なる展開

遅延を制御できるようになったDealerware社チームは、新しいプラットフォームのフィーチャーと機能を構築することに重点を移し、継続的インテグレーション、継続的デリバリー(CI/CD)のプロセスを加速化しています。

Dealerware社のリード・プラットフォーム・アーキテクトであるBryce Hendrix氏は、「Instanaを使用するようになって、予想待ち時間を超えないようにすることが日課になっています。サービス呼び出しの目標完了時間は、250ミリ秒以内です。これは火急の案件だけを対象とした目標ではありません。パフォーマンスを日々向上させることで、250ミリ秒の目標に向かって推進することができます。Instanaはこれを可能にしてくれます」と説明しています。

エンジニアリング・チームは、Instanaの使用を他のチーム、特にマーケティングとお客様サポートに拡大することも目指しています。各チームは開発や運用ほど深くデータを掘り下げることは考えていないかもしれませんが、ビジネスに関連する高水準のメトリックから貴重な洞察が得られます。

ここで、Instanaのカスタマイズ可能なダッシュボードの出番です。Instanaをご利用になれば、オフィスに置いてある一台のモニターを全員でにらめっこする必要はありません。ユーザーひとりひとりが自分の作業に関連した独自のカスタム・メトリックを表示する各種のウィジェットを作成し、そのウィジェットをアセンブルしたオリジナルのランディング・ページを作成できます。ユーザーは朝の始業時に、最初にこのページを確認します。

Dealerware社のロゴ

Dealerware社について

Dealerware社(ibm.com外部へのリンク)は、自動車販売代理店向けの車両管理を合理化する、コネクテッド・カーのモビリティー・ソリューションを提供します。このプラットフォームにより、ディーラーはコストを削減し、サービス部門の顧客体験を向上させることができます。現在、Dealerware社は数百の販売代理店の数万台の自動車を管理しており、トップ10のディーラー・グループすべてと25以上の相手先商標製造業者のブランドと提携しています。

Instana社のロゴ

Instana社(IBM企業)について

Instana社(IBM企業)は、複雑でモダンなクラウドネイティブ・アプリケーションを運用している企業に対して、アプリケーション・パフォーマンスの自動監視機能(ibm.com外部へのリンク)を備えたエンタープライズ可観測性プラットフォーム(ibm.com外部へのリンク)を、アプリケーションの稼働場所によらず(オンプレミス、パブリッククラウド、プライベートクラウドのほか、モバイル・デバイスやIBM® Zメインフレーム・コンピューターも含む)提供しています。

Instana社のAI駆動の検出機能により、ハイブリッド・アプリケーションの内部深くのコンテキスト依存関係を検出することで、モダンなハイブリッド・アプリケーションを管理できます。Instana社は、開発パイプラインも可視化するので、クローズドループのDevOps自動化を実現する役にも立ちます。

これらの機能により、アプリケーション・パフォーマンスの最適化、イノベーションの実現、リスクの軽減を実施しているお客様のために必要とされる実用的なフィードバックを提供して、DevOpsの効率の向上、ソフトウェア・デリバリー・パイプラインの価値の向上を支援できると同時に、サービス・レベルおよびビジネス・レベルの目標を実現できます。

詳細については、instana.com(ibm.com外部へのリンク)を参照してください。

製品・サービス

IBM® Observability by Instana®

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2021年7月

IBM、IBMロゴ、ibm.com、およびIBM Zは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点でのIBMの商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。

Instana®は、Instana, an IBM Companyの商標または登録商標です。

本資料は最初の発行日の時点で得られるものであり、随時、IBMによって変更される場合があります。すべての製品が、IBMが営業を行っているすべての国において利用可能ということではありません。

記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本書に掲載されている情報は現状のまま提供され、第三者の権利の不侵害の保証、商品性の保証、特定目的適合性の保証および法律上の瑕疵担保責任を含むすべての明示もしくは黙示の保証責任なしで提供されています。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。