第一章

今日ほど、エンタープライズにおける自動化の真価が評価されている時代はないでしょう。

あらゆる業界の企業が、高騰するインフレ、人手不足、従業員の離職など、さまざまな問題に直面しています。コスト高騰と労働力の減少が課題である今日こそ、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を導入することにより、限られたリソースで生産性の向上と各工程の迅速化を図り、有能な従業員を価値の高い業務に集中させることで、業績アップを実現できます。

とはいえ、これは理想的なシナリオであることは認めざるを得ません。EY¹の調査によると、実際にはRPAプロジェクトの30~50%が失敗しています。ソフトウェアボットを利用すれば業務の一部で軽微な改善は見られるかもしれませんが、現在の様々な課題を克服して、今後も競争力を維持するには、エンタープライズ全体を継続的に最適化する必要があります。

経営幹部は、もはやお手上げだと感じているかもしれません。RPAでも解決できないのであれば、何が解決策となるのでしょうか?

いえ、やはりRPAこそが解決策なのです。ただし、それはプロセス・マイニングとの併用が条件です。

つまり、RPA単体では解決策とはなりません。RPAはもう一つの強力なソフトウェア・ツールであるプロセス・マイニングとの2段階アプローチで展開することで、 その真価を最大限に発揮します。

プロセス・マイニングとRPAを活用することで、数百万ドルの潜在的価値を継続的に発掘することも可能になります。プロセス・マイニングとRPAの機能や企業へのメリット、さらにプロセス・マイニングとRPAを迅速かつ大規模に開始する方法について、次の章で詳しく見ていきます。

第二章

RPAで変革を後押し