Genus Power Infrastructures Ltd.は、インドの大手スマート・メーター・メーカーであり、独自のテクノロジーを使用して、ユーティリティーとエネルギー・ボード向けの革新的でカスタマイズされたメーター・ソリューションを開発しています。
Genusのスマート・メーターのおかげで、従来の「検針器」は過去のものとなりました。この代わりに、メーター自体が消費データをデジタル監視し、そのデータをエネルギー供給会社に送信して、必要に応じて遠隔地から調整できます。
Genusの設置ベースはインド全土でメーター7,000万基を超えており、同社はトランザクションやアナリティクスのワークロードをより適切に制御するために、SAP HANAを導入したいと考えていました。しかし、同社の現在のIT インフラストラクチャーはSAP HANAのストレージ要件を満たすことができなかったため、アップグレードが必要でした。インフラストラクチャーの耐用年数が終わりに近づいていたため、同社はストレージ容量の増量や、パフォーマンスと可用性の向上、将来のビジネスの成長をサポートするための全面的な見直しも必要でした。
同社は「未来的な」インフラストラクチャーを探していましたが、現在のシステムは過去の制約にとらわれていため、成長の痛みに直面することなくスケールアップできるコンピューティングとストレージを提供する新しいシステムが必要としていました。
Genusの設置ベースはインド全土でメーター7,000万基超え
ストレージのアップグレードは7日間で完了し、最適化・速度・事業継続性が即座に向上しました。
GenusのCIO(最高情報責任者)兼情報システム担当取締役副社長であるAbhrajit De氏は、自社開発アプリケーションを実行し、エンタープライズ・ワークロードに最高のスループットと最速の応答時間を提供できるNVMe(Non-Volatile Memory Express、非揮発性メモリ使用SSD規格)対応のストレージ・ソリューションを探すことにしました。さらに、SAP HANAの導入を容易にするソリューションも求めていました。
IBMのビジネス・パートナーであるBM Infotrade Pvt.Ltd.の協力により、De氏はIBM StorageのIBM FlashSystemテクノロジーに求めていたものを見つけました。
IBM FlashSystemは、一貫性と容易性を備えたデータ・アクセスと配信を高速化するデータ基盤を提供します。IBM Spectrum Virtualizeテクノロジーで構築された業界唯一のシングル・プラットフォーム・ファミリーは、拡張が容易で、市場をリードするパフォーマンスとコスト効率、一貫したエンタープライズ・クラスのデータ・サービスを提供します。このプラットフォームはセキュリティと高可用性を目的に設計されており、オンプレミスやハイブリッドクラウド、仮想化またはコンテナ化された環境全体で機能し、管理と運用の複雑さを合理化します。
さらに、予測分析ソフトウェアのIBM Storage Insightsテクノロジーがあらかじめ搭載されており、ユーザーによるストレージ・インフラストラクチャーの監視・最適化に役立ちます。
長年のIBMユーザーであるDe氏は、IBM FlashSystemアレイがGenusのパフォーマンス要件をすべて満たすために必要な性能と速度を提供し、Storage Insightsを使用してデータセットを分析することで競争上の優位性を提供できることを認識していました。
「インド一の最先端スマート・メーター会社である私たちは、組織に少なくとも7年間安心感を与えてくれる最先端のシステムを必要としています。これには5年間のサポートと2年間の延長が含まれます」とDe氏は言います。
クラウドの未来に備える
また、GenusがIBM FlashSystemを選んだのは、ハイブリッドクラウドのデプロイメントをサポートしているからです。同社にとってこのシステムが初日からクラウド対応であるという事実は、他のソリューションに比べて魅力の1つでした。これにより、同社は完全なオンプレミス・システムからハイブリッドクラウドまたはパブリッククラウド上のデータの階層化への移行を加速し、データ配置の効率を最適化することができました。さらに、SAP TDI認定のシステムを使用して、将来のSAP HANAへの移行に必要な速度も実現しました。
De氏によれば、IBM FlashSystemの導入は迅速かつシームレスなプロセスでした。「7日間という短期間で完成しました。また、担当チームは、旧システムからデータを移行している間、ストレージの挙動を監視することができました」と同氏は付け加えました。
IBM FlashSystem導入後、Genusはストレージの最適化やスピード、事業継続性が即座に改善されたことを目の当たりにしました。
De氏にとってさらに喜ばしいことに、IBM Storage Insightsにより、担当チームはシステム自体のブロック・レベルで何が起こっているかを調べることができました。Storage Insightsのおかげで彼のチームが獲得したコントロールのレベルにより、ビッグデータや予測分析の実装など、今後の戦略的な意思決定をより適切に行うことができるようになりました。
このようなイノベーションが可能だったのは、ゲームチェンジャーであることが証明されている新しいソリューションのスピードのおかげでもありました。「スピードがボトルネックになることはどこにもないと思います」とDe氏は言います。「そして、ファイルシステムのストレージも最適化されました。」
このスピードとストレージのおかげで、De氏のチームは、高速で使いやすく、可用性の高い仮想システムを実装し、大量のデータを管理できるようになります。これは、電子モデルや機械モデル、図面などのモデル・データの形式で保存されている独自の設計やエンジニアリング、研究開発情報を大量に保有している同社にとって特に重要です。
さらに、オールフラッシュ・ストレージ・システムに含まれるデータ・レジリエンスとセキュリティ機能は、同社の現在並びに将来の計画に不可欠なものです。以前、システム・クラッシュでデータを失ったDe氏は、二度と同じことが起きないように細心の注意を払っています。IBM FlashSystemの導入により、データ・セキュリティーとサイバー・レジリエンスが向上し、同社の事業継続性が常時保証されるとともに、パフォーマンスの向上とインフラ・コストの削減が実現したため、同氏は安心しています。
将来に向けて、GenusはERPにSAP HANAを導入し、自社メーターが情報を提供するエネルギー・ボード用のマネージド・サービス・ヘルプデスクを立ち上げる予定です。「さまざまなプロジェクトで、全国に散らばる数百万個のメーターの距離から情報を取得することになります」とDe氏は言います。「それらは当社の中央制御管理センターの1つに最終的に到達し、そのデータはIBMストレージに保存されます。」
このプロジェクトの発展に伴い、Genusのストレージのニーズも増大し、IBM FlashSystemアレイの特徴である拡張性が必要になります。De氏は次のように総括します。「数年後にはストレージを追加する必要があるかもしれないので、特に水平方向への拡張性が検討事項の1つでした。他の競合社ではそのような機敏性を見つけることができませんでした。」
Genus(ibm.com外部へのリンク)は、4億米ドルを投じて設立されたカイラシュ・グループの一部であり、インドの電力部門に非常に革新的で持続可能なソリューションを提供しています。同社は、革新的なカスタマイズされたソリューションを手頃な価格で開発することに尽力しています。一流の研究開発センターにより、同社は国の電力インフラを支配し、新しいテクノロジーの最前線に立てるようになりました。
BM Infotrade(ibm.com外部へのリンク)は、あらゆる規模の企業にITとコンサルティング・サービスを提供するインドの会社です。これまでに1,000社を超える顧客にご満足いただいているBM Infotradeの成功は、取引の際に完全な透明性を維持しながら完全なソリューションを実装するという哲学を基盤としています。
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2021 年 12 月
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