概要
IBM Spectrum VirtualizeとIBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは共に、オンプレミスとクラウド・データセンターの間でのミラーリング、またはクラウド・データセンター間でのミラーリングをサポートします。これらの機能により以下の操作が可能になります。
- オンプレミスとパブリッククラウド・データセンターの間でのデータ移行、またはパブリッククラウド・データセンター間でのデータ移行。オンプレミス・ストレージとパブリッククラウドの間で、一貫性のあるデータ管理ができます。
- オンプレミスとパブリッククラウド・データセンターの間での災害復旧ストラテジーの実装。
- オンプレミス・ソースからデータを容易に複製できるクラウド・ベースのDevOpsの実現。
- Microsoft Azure上のS3とIBM Safeguarded Copyへの「エア・ギャップ」スナップショットを使用し、AWS上のコピーを用いたサイバー・レジリエンスの向上。
メリット
ハイブリッドクラウド・データのモビリティー
オンプレミス・ソフトウェアと連携することで、500を超えるサポート対象ストレージ・システムのデータを複製または移行することができ、新たに多額の投資をしなくてもハイブリッドクラウドの機能を追加できるようになります。
クラウドのために設計されたデプロイメント
IBM Cloudでサーバーとブロック・ストレージを選択するか、AWS MarketplaceまたはMicrosoft Azure Marketplaceを通じて、AWSまたはMicrosoft Azureに自動的に展開します。 テスト済みの青写真を使用して、迅速に展開できます。
柔軟な月額料金体系
ソフトウェアに関する柔軟な月額料金体系により、パブリッククラウド上で管理するストレージ容量分のみ支払います。
パブリッククラウド上でのエンタープライズ・クラスのDR
同期または非同期のIPベースのネイティブな複製を使用し、可用性とパフォーマンスを高めるために複数ノード構成を用いて、AWSおよびIBM Cloudにデータをミラーリングします。追加のアプライアンスは必要ありません。
サイバー・レジリエンスの向上
重要なデータの分離コピーを「エア・ギャップ」スナップショットと共にAmazon S3ストレージに保管します。 IBM Safeguarded Copyを使用して、Azure上のデータの変更不可能なバックアップ・スナップショットを頻繁に作成します。
IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudの主要な機能
実証済みのソリューション
IBM Cloud、AWS、Microsoft Azureで利用可能なIBM® Spectrum Virtualize™は、IBM SAN Volume Controller(SVC)とFlashSystem®のストレージ・システム・ファミリーとVersaStack™コンバージド・インフラストラクチャーで長い年月をかけて実証されてきた優れたソフトウェア定義ストレージです。180,000台を超えるシステムがIBM Spectrum Virtualizeを実行し、11エクサバイト超のデータを管理しています。
ハイブリッドクラウド移行と災害復旧
高度な複製テクノロジーを使用するIBM Spectrum Virtualizeは、オンプレミス・ストレージとIBM Cloud、AWS、またはMicrosoft Azureとの間でのデータ移行を可能にします。 また、災害復旧に備えた、オンプレミス・ストレージからパブリッククラウドへの継続的な複製、またはパブリッククラウド・データセンター間の継続的な複製もサポートします。同期ミラーリングと非同期ミラーリングは、ビジネス・ニーズに応じて、RPOとRTOのターゲット範囲をサポートします。
サイバー・レジリエンシー
IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、サーバーから分離されたデータ・コピーの作成を可能にすることで、サイバー攻撃からの迅速な復旧の準備を支援します。 AWS上で、S3 ストレージにあるデータの「エア・ギャップ」スナップショットを作成します。 Azure上でIBMのセーフガード・コピーを使用して、ランサムウェアやその他の脅威によって変更が加えられることのない、変更不可能なデータのコピーを定期的に作成します。これらのコピーを使用することにより、攻撃を受けた後に、オンプレミスでもクラウドでも、迅速にデータを復旧できます。
既に所有しているストレージのためのハイブリッドクラウド機能
IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、IBM Spectrum Virtualizeソフトウェアで構築されるオンプレミス・システム(IBM SANボリューム・コントローラー、IBM FlashSystemファミリー、VersaStack)と連携します。さらに、これらのシステムはIBMおよび他のベンダー製の500を超えるストレージ・システムにも接続可能であるため、既に所有しているストレージを変更することなくハイブリッドクラウド機能を実装できます。
一貫性のある管理
ストレージ・システム内のIBM Spectrum Virtualizeと組み合わせ、オンプレミスと同じ方法でIBM Cloud、AWS、Microsoft Azureのストレージを管理し、オンプレミスと同じインターフェースを使用してハイブリッドクラウドのストレージ戦略の実装タスクを大幅に簡素化します。
充実した機能
オンプレミスで慣れている充実した機能で、パブリッククラウド・ストレージを強化します。 作業の中断を伴わないデータ移動、IBM FlashCopy️スナップショット、IBM Easy Tier️自動階層化などがあります。
簡単な導入
IBM Spectrum Virtualize for Public CloudをAWS MarketplaceからAWSに直接導入します。このとき使用する事前定義済みのクラウド・フォーメーション・テンプレートは、ソフトウェアを自動的かつセキュアにインストールし、選択されたEC2インスタンスに高可用性の2ノード・クラスターを配置します。 任意のAmazon EBSブロック・ストレージを接続できます。Azure Apps MarketplaceからAzureに直接導入します。このとき使用する事前定義済みのAzure Resource Managerテンプレートは、ソフトウェアを自動的かつセキュアにインストールし、選択されたAzure VMに高可用性の2ノード・クラスターを配置します。共有されたAzure管理ディスクSSDをクラスターに接続することにより、高可用性を実現します。 IBM Cloudでは、自動化されたインストール・スクリプトを使用して、ベアメタル・サーバーにソフトウェアを導入できます。クラスターの背後では、IBM PerformanceまたはEnduranceのブロック・ストレージがサポートされます。
包括的なエコシステム
IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudは、VMware vSphere、Red Hat OpenShift、Kubernetesなどのテクノロジーを使用して、「ベアメタル」とサーバー仮想化を実行するアプリケーションをサポートします。 Microsoft System Center Operations ManagerとVMware vCenterをサポートするプラグインにより、これらの環境を統合して管理できます。さらに、VMware vCenter Site Recovery Managerをサポートすることで、災害復旧の迅速化を支援します。 Red Hat Ansibleによる自動化もサポートされます。
パブリッククラウドへのエンタープライズ・クラスの災害復旧の導入
同期または非同期のIPベースのネイティブな複製を使用し、可用性とパフォーマンスを高めるために複数ノード構成を用いて、IBM Cloud、AWS、Microsoft Azureにデータをミラーリングします。 エンドツーエンドのアプリケーションが、VMwareクラウド・オートメーション統合を通じてフェイルオーバーとフェイルバックを検出します。追加のアプライアンスは必要ありません。
IBM Spectrum Virtualize for Public Cloudのお客様事例
複数のクラウド環境にわたるオンプレミス・ストレージの拡張
パブリッククラウドでIBM Spectrum Virtualize for Public Cloudソフトウェアを使用してワークロード移行と災害復旧のサービスを起動することにより、先進テクノロジー・サービス(ATS)による、高コストのストレージと低コストのストレージの間でのデータ移動が可能になります。
