失敗のない接続
運輸会社BOGESTRAが路線計画をデジタル化し、乗り換え待ち時間を最適化
Bogestraのサービス・マップ

公共交通機関は、特に交通渋滞や高額な駐車場が当たり前の都市では、理想的な移動手段です。しかし、良好な交通には、多様なシステムを円滑に運営するための優れた計画が必要です。

公共交通機関の乗客にとって、次の路面電車、列車、バスに乗り遅れることほどイライラすることはありません。特に、バスが渋滞に巻き込まれていなければ乗り継ぎできたはずだと時刻表に書かれていると、怒りが爆発します。

交通プランナーは、乗客の待ち時間をできる限り短縮することが顧客満足度につながると知っています。特にバスから路面電車や電車など、交通機関をまたいだ乗り換えがある場合にはなおさらです。しかし、一般的なスプレッドシート・ベースの計画手法は静的なものであり、ラッシュアワーの交通量の増加や工事による速度低下など、実際の交通状況に動的に計画して対応する能力には限界があります。

BOGESTRA AG社は、ドイツのルール地方中部で公共交通機関を運営しています。そのネットワークには83のバス路線と12の鉄道路線が含まれており、毎年約1億5,000万人の乗客にサービスを提供しています。BOGESTRA社は、一人ひとりに優れたサービスを提供したいと考えています。

2018年まで、BOGESTRA社は路線計画の時刻表作成にMicrosoft Excelスプレッドシートを使用していました。同社は、個々のバスや列車の路線を計画するだけでなく、それらの路線間の乗り換えの調整も行っていました。例えば、バスに乗った人が、最終目的地まで行く路面電車や列車に乗り遅れたり、長く待たされたりしないように調整していたのです。

待ち時間の短縮

 

乗り換えの待ち時間の短縮による顧客サービスの向上

リアルタイム・データ

 

リアルタイムのデータ可視化により、隣接する交通会社との調整と計画を改善

IBM Cloudの技術とBechtleのクラウドに関する専門知識をベースとしたSPOO Groupの革新的な公共交通プラットフォームにより、リアルタイム・シミュレーションを通じてBOGESTRAの路線網全体を短時間で最適化することができ、顧客志向の将来計画の基礎を築くことができました。 Jan-Niklas Huerkamp氏 ITマネージャー BOGESTRA AG社

BOGESTRA社の5人のプランナーからなるチームにとって、計画プロセスは複雑多岐であり、手作業で時間がかかるものでした。また、同社は自社のダイヤを変更する前に、隣接する他の交通事業者と調整して、自社のシステムとの接続を最適化する必要がありました。そのためには、スプレッドシートを電子メールで送り何度も繰り返し確認して、電話でフォローアップ会議を行う必要がありました。

インスタント・コミュニケーションとデジタル化の時代において、BOGESTRA社は計画プロセスを最適化するための革新的なデジタル・ソリューションを見つけたいと考えていました。顧客向けのサービス品質、特に路線乗り換えの改善が、この変化の最大の原動力でした。またBOGESTRA社は、社内の効率を向上させることで、計画スタッフが他の重要なタスクに集中できるようになることも期待していました。

全車両での効率的な接続計画

BOGESTRA社は、デジタル・プランニング・ソリューションの可能性を検討するために、すでに取引のあったITサービス・プロバイダーである、IBMビジネス・パートナーのBechtle Logistik & Service GmbH社に問い合わせました。Bechtle社は、地域の交通機関向けに交通計画ソリューション(ibm.com外部へのリンク)を開発していたSPOO Group GmbH社を紹介しました。

プロジェクト全体のマネジメントを担当したBechtle社は、BOGESTRA社にSPOO Group社のソリューションをIBM Cloud®上に展開することを勧めました。IBM Cloudは、BOGESTRA社が必要とする柔軟性と拡張性を、他のクラウド・プロバイダーよりも低価格で提供しています。SPOO Group社の開発者は、IBM Cloud Kubernetes Serviceを使った開発とデプロイの容易さ、IBM Cloudに組み込まれたセキュリティー機能も高く評価しました。

プロジェクトの参加者全員が緊密に連携して、最終的なプラットフォームがBOGESTRA社のニーズと期待に応えられるもとなるよう支援しました。「私たちは、顧客の要求を詳細に記録するためのワークショップから始めました」と、SPOO Group社のCPO(最高製品責任者)であるFlorian Schindler氏は言います。「テクノロジーがお客様の事業ニーズと市場ニーズを確実に満たすようにするために、要件段階と製品開発でお客様にしっかり参加していただきました」

SPOO Group社は、IBM Cloudデータベース・テクノロジーに関連するマスター・データをインポートして定義した後、BOGESTRA社が計画目的でプラットフォームをすぐに使用できるようにソリューションを標準化しました。それは直感的なユーザー・インターフェースを備えており、プランナーは乗り換えの待ち時間を含め、既存の路線や接続を簡単に視覚化することができます。

このプラットフォームはGoogleマップと統合されており、乗客の歩行時間や待ち時間を測定するリアルタイム・シミュレーション機能を備えています。このソリューションでは、ラッシュアワーも考慮し、信号アラートシステムを使用して、プランナーが現在の待ち時間を確認し、ルートを最適化することで、長い待ち時間をなくし、サービスを向上させることができます。またリアルタイム・シミュレーションは、プランナーが路線を調整し、改善するのに役立ちます。最後に、調整を容易にするために近隣の交通会社との路線共有機能も備えています。

テクノロジーがお客様の事業ニーズと市場ニーズを確実に満たすようにするために、要件段階と製品開発でお客様にしっかり参加していただきました。 Florian Schindler氏 最高製品責任者 SPOO Group GmbH社
よりよい計画、よりよいサービス

BOGESTRA社は、デジタル交通プラットフォームを使用して、路線の乗り換えや近隣の交通会社との調整など、自社の公共交通機関全体を計画および最適化できるようになりました。

「IBMの技術をベースとしたSPOO Groupの革新的な公共交通プラットフォームにより、リアルタイム・シミュレーションを通じてBOGESTRAの路線網全体を短時間で最適化することができ、顧客志向の将来計画の基礎を築くことができました」と、BOGESTRA社のITマネージャーであるJan-Niklas Huerkamp氏は語っています。

BOGESTRA社は、乗客によりよいサービスを提供すること、特に乗り継ぎの待ち時間を短縮することにより、顧客満足度を向上できると見込んでいます。計画プロセスに関与する他の部門も、このソリューションの路線共有機能の恩恵を受けることになります。BOGESTRA社は、SPOO GroupプラットフォームのダッシュボードのWebインターフェースを通じて、近隣の交通局と路線変更を調整できるようになるからです。

「隣接する公共交通機関は、プラットフォーム内の共通の停留所と路線のデータを使用できます」とHuerkamp氏は説明します。他の交通機関とのダイヤ変更の調整は、会社間でデジタルでリアルタイムに行うことができるようになりました。これにより、以前の計画プロセスで行っていたExcelスプレッド・シートを手作業で何度もやり取りする作業がすべてなくなり、Huerkamp氏の言う「膨大な時間」が節約できています。

また、デジタル・ソリューションにより、BOGESTRA社の社内計画プロセスが高速化され、計画担当者は最適化やその他の重要なタスクに集中できるようになりました。IBM Cloud上でスケーラブルなソリューションを実行し、直感的なWebインターフェースを使用することにより、以前のExcelベースの計画プロセスとは異なり、複数の人が同時に作業できるようになりました。

「このソリューションは可用性が高く、スケーラブルです」とHuerkamp氏は言います。「物理的なインフラを別に用意する必要がないため、時間の節約になり、コスト効率も優れています」

このプラットフォームは、BOGESTRA社がサービスを継続的に改善し、待ち時間を短縮するのに役立ちます。例えば、クライアント定義の重要業績評価指標(KPI)を使用して、BOGESTRA社にサービスの問題を警告します。さらに、リアルタイム・シミュレーション機能により、予想される転送待ち時間と現場の実態の差異が明らかになるので、BOGESTRA社はサービスを向上させるための措置を講じることができます。最後に、SPOO Group社は、路線最適化のための改善点を自動的に提案する機械学習機能をソリューションに追加することを計画しています。

BOGESTRA社のロゴ
BOGESTRA社について

1896年にドイツのルール地方でBochum-Gelsenkirchener Straßenbahnen Aktiengesellschaftとして設立され、現在ではBOGESTRA(ibm.com外部へのリンク)として知られる運輸会社は、毎年約1億4700万人の乗客にサービスを提供しています。2,400人の従業員が、83系統のバス、地下鉄、列車、路面電車を運営し、周辺の交通システムと相互接続して地域にサービスを提供しています。

Bechtle Logistik & Service GmbH社について

Bechtle Logistik社(ibm.com外部へのリンク)は、1983 にドイツのネッカーズルムで設立されたBechtleグループの一員です。サーバー、ストレージ、セキュリティー、ソフトウェアなど、幅広いIT関連のサービスとソリューションを提供しています。同社は12,000名以上の従業員を雇用しています。

SPOO Group GmbH社について

SPOO Group社(ibm.com外部へのリンク)は、ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州デンツリンゲンにあります。2018年にB2B電子商取引ソフトウェア会社として設立されたSPOO Group社は、デジタル時代とともに進化してきました。現在、同社はクラウド、モノのインターネット(IoT)、モバイル・アプリケーションなど、未来志向の革新的なソリューションの開発に注力しています。そのデジタル交通計画ソリューション(ibm.com外部へのリンク)は、時刻表プランナーによって時刻表プランナーのために開発されました。

次のステップ

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2021年8月アメリカ合衆国で制作

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