DB2 10.5 for Linux, UNIX, and Windows
コール・レベル・インターフェース (CLI) ドライバーの機能拡張
CLI ドライバーには、バージョン 10.5 に対応した大きな機能拡張が数多く含まれています。
以下のバージョン 10.5 とフィックスパックに組み込まれている技術的な変更点と新機能をご確認ください。リリースのフィックスパックはいずれも累積パックです。
DB2 V10.5 FP5: CLI ドライバーの全般的な機能拡張
DB2 バージョン 10.5 フィックスパック 5 製品には、CLI ドライバーに関連した以下の機能拡張が含まれています。- データベース・サーバーへの SSL 接続は、別個に GSkit 製品をインストールして構成することなく、Security CLI キーワードまたは SecurityTransportMode IBM® データ・サーバー・ドライバー構成キーワードを SSL に設定することで確立できるようになりました。 SecurityTransportMode IBM Data Server Driver 構成キーワードを参照してください。
- SSLServerCertificate キーワードを設定することで、自己署名証明書または認証局 (CA) 証明書を使用した SSL 接続を確立できるようになりました。 SSLServerCertificate キーワードを設定することで、 SSLClientKeystoreDBPassword または SSLClientKeyStash キーワードと共に SSLClientKeystoredb キーワードを設定しなくて済みます。 SSLServerCertificate IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードを参照してください。
- db2dsdcfgfill コマンドを発行して、ローカル・データベース・ディレクトリーの LDAP データベース項目を読み取り、IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイルを作成することができるようになりました。 db2dsdcfgfill - 構成ファイル db2dsdriver.cfg の作成を参照してください。
DB2 V10.5 FP5: DB2 for z/OS サーバーへの接続に関連した CLI ドライバーの機能拡張
DB2 バージョン 10.5 フィックスパック 5 の製品には、DB2 for z/OS® サーバーへの接続に固有の、CLI ドライバーに対する以下の機能拡張が含まれています。- enableDefaultClientInfo IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードを True に設定することで、DB2 for z/OS サーバーに設定されたデフォルトのクライアント情報レジスター値を取得できるようになりました。 enableDefaultClientInfo IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードを参照してください。
- ExtendedTableInfo キーワードを True に設定することで、IBM DB2 Analytics Accelerator for IBM z/OS (IDAA) 表に関する拡張表情報を取得できるようになりました。 ExtendedTableInfo IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードを参照してください。
- db2dumpSQLCodes IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードにより、DB2 for z/OS サーバーへの接続において、選択した SQLCODE が最初に出される際の追加診断ログを取得できるようになりました。 db2dumpSQLCodes IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードを参照してください。
DB2 Cancun リリース: シームレス・フェイルオーバー・フィーチャーに対する CLI ドライバーの機能拡張
DB2 Cancun リリース 10.5.0.4 製品には、シームレス・フェイルオーバー・フィーチャーに対する以下の機能拡張が含まれています。- 接続がシームレスにフェイルオーバーされるときに警告メッセージが返されるようにするかどうかを、SQL_ATTR_REPORT_SEAMLESSFAILOVER_WARNING 接続属性を指定して決定できるようになりました。 接続属性 (CLI) リストを参照してください。
- detectReadonlyTxn キーワードを指定して、以下のサーバーに接続しているときにシームレス・フェイルオーバー・フィーチャーを変更できるようになりました。
- DB2 for Linux, UNIX, and Windows Cancun Release 以降のフィックスパック。
- 自動クライアント・リルート・フィーチャーと Sysplex ワークロード・バランシング・フィーチャーが有効な、新機能モード (NFM) の DB2 for z/OS バージョン 11。
DB2 Cancun リリース: DB2 for i サーバーへの接続に関連した CLI ドライバーの機能拡張
DB2 Cancun
リリース 10.5.0.4 製品には、DB2 for i V7R1 以降のサーバーへの接続に特有の、CLI ドライバーに対する以下の機能拡張が含まれています。
- DB2 for i V7R1 以降のサーバーで、配列入力引数を使用するストアード・プロシージャーを呼び出すときに、配列パラメーターを指定できるようになりました。CLI アプリケーションからの配列パラメーターを使用したストアード・プロシージャーの呼び出しを参照してください。
- IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル内のグローバル変数が、DB2 for i V7R1 以降のサーバーで使用される CLI ドライバーでサポートされます。 IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイルの構造を参照してください。
- CLI ドライバーが、DB2 for i V7R1 以降のサーバーで使用される SQL_ATTR_CONCURRENT_ACCESS_RESOLUTION 接続属性および ConcurrentAccessResolution キーワードをサポートするようになりました。 接続属性 (CLI) リストを参照してください。
DB2 Cancun リリース: DB2 for z/OS サーバーへの接続に関連した CLI ドライバーの機能拡張
MERGE ステートメントで SQL_ATTR_COLUMNWISE_MRI 属性および ColumnwiseMRI キーワードを指定して、配列入力チェーニングを有効にすることができるようになりました。
- 接続属性 (CLI) リストを参照してください。
- ステートメント属性 (CLI) リストを参照してください。
- ColumnwiseMRI IBM Data Server Driver 構成キーワードを参照してください。
- ColumnwiseMRI CLI/ODBC 構成キーワードを参照してください。
DB2 Cancun リリース: CLI ドライバーの全般的な機能拡張
DB2 Cancun
リリース 10.5.0.4 製品には、CLI ドライバーに関連した以下の機能拡張が含まれています。
- SQLCreatePkg() 関数で GRANT および GRANT_ROLE バインド・オプションを指定できるようになりました。 SQLCreatePkg()を参照してください。
- db2cli コマンドで GRANT および GRANT_ROLE バインド・オプションを指定できるようになりました。 db2cli - DB2 対話機能 CLI コマンドを参照してください。
- SQL_ATTR_AUTOCOMMIT 接続属性に SQL_AUTOCOMMIT_DEFERRED 値を指定できるようになりました。 接続属性 (CLI) リストを参照してください。
- CLI メタデータ関数が CODEUNITS32 列をサポートするようになりました。
- SQLColAttribute(): SQLColAttribute()を参照してください。
- SQLColumns(): SQLColumns()を参照してください。
- SQLExtendedProcedureColumns(): SQLExtendedProcedureColumns()を参照してください。
- SQLProcedureColumns(): SQLProcedureColumns()を参照してください。
- SQLSpecialColumns(): SQLSpecialColumns()を参照してください。
- ClientWrkStnName または ClientWorkstationName キーワードに 'NODEFAULT' 値を指定することにより、クライアント・ワークステーション値が不要のときにドメイン・ネーム・サーバー (DNS) 参照を回避できるようになりました。 ClientWorkstationName IBM Data Server Driver 構成キーワードおよび ClientWrkStnName CLI/ODBC 構成キーワードを参照してください。
- 新しい SQL_CONFIG_KEYWORDS 引数を指定して SQLGetInfo() 関数を呼び出すことにより、サーバーに設定されたすべての構成キーワードのリストを取得できるようになりました。 SQLGetInfo 関数を参照してください。
- SQL_ATTR_RETRY_ON_MERGE 属性または RetryOnMERGE キーワードが設定されている場合、CLI ドライバーは MERGE ステートメントの実行を最大 6 回まで再試行できるようになりました。
- 接続属性 (CLI) リストを参照してください。
- ステートメント属性 (CLI) リストを参照してください。
- RetryOnMERGE IBM Data Server Driver 構成キーワードを参照してください。
- RetryOnMERGE CLI/ODBC 構成キーワードを参照してください。
- SQL_ATTR_READ_ONLY_CONNECTION 接続属性または ReadOnlyConnection キーワードで、読み取り専用接続を指定できるようになりました。
- 接続属性 (CLI) リストを参照してください。
- ReadOnlyConnection IBM Data Server Driver 構成キーワードを参照してください。
- ReadOnlyConnection CLI/ODBC 構成キーワードを参照してください。
FP2: DB2 for z/OS サーバーへの接続に関する CLI ドライバーの機能拡張
バージョン 10.5 フィックスパック 2 の製品には、
DB2 for z/OS のサーバーへの接続に固有の、CLI ドライバーに対する以下の機能拡張が含まれています。
- 新機能モード (NFM) の DB2 for z/OS バージョン 11 サーバーでは、配列入力引数を使用するストアード・プロシージャーを呼び出す場合に、配列パラメーターを指定できるようになりました。CLI アプリケーションからの配列パラメーターを使用したストアード・プロシージャーの呼び出しを参照してください。
- CLI ドライバーは、アプリケーションが
DB2 for z/OS サーバーでストアード・プロシージャーを呼び出したときに、暗黙的な COMMIT 操作を実装します。DB2 for z/OS サーバーで COMMIT 操作を暗黙的に実装することで、サーバーへの余分なネットワーク・フローの発生を防止します。
暗黙的な COMMIT 動作のためには、以下の条件が満たされている必要があります。
- 接続先のデータベース・サーバーは、新機能モード (NFM) の DB2 for z/OS バージョン 11 サーバーである。
- ストアード・プロシージャーから返される結果セット全体が、単一の照会ブロック内に収まる。 照会ブロックのサイズは FET_BUF_SIZE db2cli.ini キーワード または FetchBufferSize IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードで調整できます。
- 新機能モード (NFM) の DB2 for z/OS バージョン 11 サーバーに接続するときに、クライアント相関トークン情報を指定できるようになりました。
以下のいずれかの方法で、クライアント相関トークン情報を指定します。
- SQL_ATTR_INFO_CRRTKN 環境属性を設定する。
- SQL_ATTR_INFO_CRRTKN 接続属性を設定する。
- ClientCorrelationToken IBM データ・サーバー・ドライバー構成キーワードを設定する。
- ClientCorrelationToken db2cli.ini キーワードを設定する。
- CommitOnEOF キーワードおよび SQL_ATTR_COMMITONEOF 接続属性のデフォルト値が、DB2 for z/OS バージョン 9 以降のサーバーに接続する場合にのみ TRUE になります。接続属性 (CLI) リストを参照してください。
- IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル内のグローバル変数が、新機能モード (NFM) の DB2 for z/OS バージョン 11 サーバーへの接続で使用される CLI ドライバーでサポートされます。 サポートされる DB2 for z/OS サーバーに接続する際に、CURRENT APPLICATION COMPATIBILITY 特殊レジスターを V11R1 値に設定する必要があります。IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイルの構造を参照してください。
FP2: CLI ドライバーの全般的な機能拡張
フィックスパック 2 製品には、CLI ドライバーに対する以下の機能拡張が含まれています。
- SQL_DESC_IDENTITY_VALUE パラメーターを SQLGetDescField() 関数または SQLColAttribute() 関数に指定して、列が ID 列かどうかを判別できるようになりました。記述子ヘッダーとレコード・フィールドの初期設定値 (CLI)を参照してください。
- SQLCreatePkg() 関数に以下のバインド・オプションを指定できるようになりました。
- GENERIC
- MSGFILE
- RELEASE
- RetryParameterBindingOnError キーワードを IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル (db2dsdriver.cfg) に指定できるようになりました。 CLI ドライバーは、RetryParameterBindingOnError キーワードを db2cli.ini ファイルでもサポートします。 RetryParameterBindingOnError IBM Data Server Driver 構成キーワードおよびRetryParameterBindingOnError CLI/ODBC 構成キーワードを参照してください。
バージョン 10.5: DB2 高可用性フィーチャーに関する CLI ドライバーの機能拡張
IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル (db2dsdriver.cfg) を変更しなくても、SQL_ATTR_OVERRIDE_PRIMARY_AFFINITY 接続属性を使用して、クライアント・アフィニティー・フィーチャーの新しい一時基本メンバーを指定できるようになりました。 接続属性 (CLI) リストを参照してください。
バージョン 10.5: ストアード・プロシージャーの呼び出しに関連した CLI ドライバーの機能拡張
バージョン 10.5 の CLI ドライバーには、ストアード・プロシージャーの呼び出しに関連した以下の機能拡張が含まれています。
- 接続レベルまたはステートメント・レベルで SQL_ATTR_STREAM_OUTPUTLOB_ON_CALL 属性を指定して、LOB データ・タイプまたは XML データ・タイプのストアード・プロシージャー OUT パラメーター・データを流すことができるようになりました。接続属性 (CLI) リストおよびステートメント属性 (CLI) リストを参照してください。
- バッチ CALL ステートメントを実行して、ストアード・プロシージャーの呼び出し時にネットワーク・フローを最適化できるようになりました。バッチ CALL ステートメントのサポートを有効にするには、CLI アプリケーションで、SQL_ATTR_PARAMSET_SIZE ステートメント属性によって配列のサイズを指定し、配列の形で引数のデータを渡す必要があります。 CLI アプリケーションからのストアード・プロシージャーの呼び出しを参照してください。
バージョン 10.5: DB2 for i サーバーへの接続に関連した CLI ドライバーの機能拡張
バージョン 10.5 製品には、DB2 for i サーバーへの接続に固有の CLIドライバーの機能拡張が含まれています。
- *USRLIBL 値のキャッシュ値を、以下のいずれかの方法でリフレッシュできるようになりました。
- SQL_ATTR_CACHE_USRLIBL 接続属性の設定。
- CacheUsrLibL db2dsdriver.cfg キーワードの設定。
- CacheUsrLibL db2cli.ini キーワードの設定。
- DB2 for i サーバーに接続するときに、環境レベルまたは接続レベルで、以下の属性を指定できるようになりました。
- SQL_ATTR_DATE_FMT
- SQL_ATTR_DATE_SEP
- SQL_ATTR_TIME_FMT
- SQL_ATTR_TIME_SEP
- SQL_ATTR_DECIMAL_SEP
バージョン 10.5: CLI ドライバーの全般的な機能拡張
バージョン 10.5 製品には、CLI ドライバーに関連した以下の機能拡張が含まれています。
- セッション・グローバル変数を
IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル (db2dsdriver.cfg) に指定できるようになりました。
セッション・グローバル変数を使用するために満たさなければならない条件を以下にまとめます。
- CLI ドライバーが接続先のデータベース・サーバーに対応している必要があります。 CLI ドライバーは、DB2 for Linux, UNIX, and Windows サーバーに対応しています。
- セッション・グローバル変数は、IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル (db2dsdriver.cfg) の <sessionglobalvariables> サブセクションに指定する必要があります。
- IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル (db2dsdriver.cfg) の <sessionglobalvariables> サブセクションで参照されるグローバル変数を使用するには、まず、それらのグローバル変数をデータベース・サーバー上に作成しておく必要があります。
- IBM データ・サーバー・ドライバー構成の以下のクライアント情報キーワードに、最大 255 文字を指定できるようになりました。
- ClientAccountingString
- ClientApplicationName
- ClientUserID
- ClientWorkstationName
- db2cli.ini の以下のクライアント情報キーワードで、最大 255 文字を指定できるようになりました。
- ClientAcctStr
- ClientApplName
- ClientUserID
- ClientWrkStnName
- 以下の環境属性と接続属性で、最大 255 文字を指定できるようになりました。
- SQL_ATTR_INFO_ACCTSTR
- SQL_ATTR_INFO_APPLNAME
- SQL_ATTR_INFO_USERID
- SQL_ATTR_INFO_WRKSTNNAME
- IBM データ・サーバー・ドライバー構成ファイル (db2dsdriver.cfg) のすべてのデータベース項目と DSN 項目を db2cli コマンドを使用して検証できるようになりました。 db2cli - DB2 対話機能 CLI コマンドを参照してください。