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プロに聞く:AIでマーケティングはどう変わるか?

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IBM Watsonに代表されるAI(Augmented Intelligence)もしくはコグニティブ・テクノロジーは、既に自動車、保険、コールセンターなど、様々な産業や業務で活用され、ビジネスを大きく変えています。消費活動のデジタル化が進み、顧客の期待値が以前に増して高まるマーケティング分野においても、コグニティブ・テクノロジーを活用した様々な新しい取り組みが始まっています。

2016年12月、都内にて、先進的なマーケティングを推進されている企業の担当役員にお集まりいただき、コグニティブ・テクノロジーによってマーケティングがどのように変わるか、あるいは変わるべきかという点についてご意見を伺いました。

内田 隆平
GBS Portfolio Marketing 部長
Business Reinvention 編集長

 

ご参加いただいたのは、以下の皆さんです。

  • 資生堂ジャパン株式会社 執行役員マーケティング本部長 音部大輔 様
  • セコム株式会社 執行役員企画担当 上田理 様
  • 株式会社東急ハンズ 執行役員オムニチャネル推進部長 長谷川秀樹 様
  • 株式会社トヨタマーケティングジャパン 取締役 土橋代幸 様
  • 株式会社ドミノ・ピザジャパン 執行役員チーフマーケティングオフィサー 富永朋信 様

冒頭でIBMグローバル・ビジネス・サービス事業部インタラクティブ・エクスペリエンス事業部長の工藤 晶および同パートナー 浅野智也より、コグニティブ・テクノロジーを代表するIBM Watsonのマーケティング領域での活用事例を、「顧客の理解」「顧客との対話」「業務の最適化」の面からご紹介し、続いてマーケティング業務での活用について、お客様のご意見を伺いました。

工藤晶氏

日本IBMグローバル・ビジネス・サービス事業部インタラクティブ・エクスペリエンス事業部長 工藤 晶

浅野智也氏

日本IBM グローバル・ビジネス・サービス事業 インタラクティブ・エクスペリエンス事業部 デジタル・ストラテジー・リーダー パートナー 浅野智也

活発な議論が交わされましたが、その中から代表的なお客様の声をご紹介します。

・バーチャル販売員
「お客様は店頭に来る前に購入する商品の情報をよく調べている。店頭のスタッフのような高いスキルを持った、webサイト上のバーチャルなスタッフのニーズはある。」「消費者が購入するタイミングを予測し、在庫や納期の問い合わせに的確に答えたり、関連性が高いコンテンツを提示できるとコンバージョンを上げることができそうだ。」

・ブランド・マネジメント
「ブランドのフレームワークに意味を付与して管理しているが、消費者の感情をシステム的に把握できると、精度の高いブランド・マネジメントが可能になると思う。」

・スキル・トランスファー
「優秀な販売員がどのようにお客様と会話しているか、ヒューマンタッチの部分を把握して、そのエッセンスをIBM Watsonがアドバイスしてくれると、販売員全体のパフォーマンスを向上させることができる。」

・生産性の向上
「デジタル・マーケティングを進めていくと、PDCAサイクルが極めて短くなり、意外とアナログな部分が増えて、非常に負荷が大きくなる。IBM Watsonを用いて分析作業を簡易化できると良い。」「IBM Watsonで社内外の情報収集が効率化できれば、マーケターは本来の企画業務に集中できると思う。」

ラウンドテーブル

参加された皆様からは総じて、IBM Watsonを適用できるマーケティング業務エリアは多岐に渡り、場合によっては画期的なビジネスプロセスを構築することが可能であるという示唆を頂きました。

また、来たる2017年4月27〜28日に開催するIBM Watson Summit 2017では、IBM Watsonを用いたマーケティング手法を「コグニティブ・マーケティング」と称し、多くのお客様事例や実践方法について最新情報をご紹介します。皆様の、ご来場をお待ちしております。

IBMでは、コグニティブ・テクノロジーを活用して新しい顧客体験を実現するコグニティブ・マーケティングの導入を支援しています。

photo:Getty Images