cplv コマンド

目的

論理ボリュームの内容を新しい論理ボリュームにコピーします。

構文

新しい論理ボリュームにコピーする

cplv-v VolumeGroup ] [  -y NewLogicalVolume -Y Prefix ] SourceLogicalVolume

既存の論理ボリュームにコピーする

cplv  -e DestinationLogicalVolume-f ] SourceLogicalVolume

説明

重要: データを含む大きい論理ボリュームから、それより小さい論理ボリュームにコピーしないようにしてください。これを実行すると、一部のデータ (スーパーブロックなど) がコピーされないので、その 結果ファイルシステムが破壊されます。 cplv が新しい論理ボリュームを作成し、 ボリューム・グループがコンカレント・モードで vary on されている場合は、 このコマンドは失敗します。
cplv コマンドは、 SourceLogicalVolume の内容を新規または既存の DestinationLogicalVolumeコピーします。 SourceLogicalVolume パラメーターは、論理ボリューム名または論理ボリューム ID となります。 cplv コマンドは、デフォルトの構文を使うと、システムが生成する名前で新しい論理ボリュームを作成します。 システムが生成する名前は表示されます。
注:
  1. ストライピングされた論理ボリュームをコピーする場合、 コピー先の論理ボリュームが存在しなければ、 ソース論理ボリュームのストライピングされたブロック・サイズとストライプ幅を含む、 同一のコピーが作成されてからデータがコピーされます。
  2. ストライピングされた論理ボリュームをコピーする場合、 異なるストライプ・ブロック・サイズとストライプ幅を指定して mklv コマンドを使ってコピー先論理ボリュームを作成してある場合、 またはコピー先がストライピングされた論理ボリュームでない場合は、 新しい特性が保守され、データはソース論理ボリュームからコピーされます。
  3. このコマンドを使用するには、root 権限を持つか、system グループのメンバーでなければなりません。
  4. cplv コマンドは、スナップショット・ボリューム・グループでは使用できません。
  5. SourceLogicalVolume が jfs または jfs2 タイプの場合、 ファイルシステムが正常にアンマウントされ、新しく作成されたファイルシステム上で fsck が正常に実行されると、 cplv コマンドを実行できるようになります。 新規ファイルシステムをマウントする前に fsck コマンドを実行すると、 スーパーブロック内に含まれるロギング用装置が依然として元のファイルシステムを参照するため、エラーが戻されます。 fsck の実行前に新規ファイルシステムをマウントし、新規ロギング用装置が作成されるようにしてください。
  6. 変更の始め暗号化論理ボリュームをコピーし、宛先論理ボリュームが存在しない場合は、データ暗号化オプションが無効にされた論理ボリュームが作成されます。 暗号化論理ボリュームをコピーするには、コピー元の暗号化論理ボリュームがアンロックされていなければなりません。変更の終わり

このコマンドは、System Management Interface Tool (SMIT) smit cplv 高速パスによって実行することができます。

フラグ

項目 説明
-e DestinationLogicalVolume に既存の論理ボリュームを指定し、存在しなくても作成されないことを指定します。 DestinationLogicalVolumeSourceLogicalVolume より小さい場合、余分な論理区画はコピーされません。 このフラグを使うと、DestinationLogicalVolume 内に既に存在していたデータが破壊されます。 したがって、-f フラグを追加しない限り、 ユーザーの確認が必要になります。 データを不注意に上書きしないように、 DestinationLogicalVolumeType 特性は copy でなければなりません。 Type 特性を変更するには、chlv コマンドを使います。
-f ユーザーに確認せずに既存の論理ボリュームをコピーします。
-v VolumeGroup 新しい論理ボリュームが入るボリューム・グループを指定します。このフラグを指定しないと、新しい論理ボリュームは、SourceLogicalVolume と同じボリューム・グループの中に入ります。
-y NewLogicalVolume 新しい論理ボリュームに関して、システム生成名の代わりに使う名前を指定します。 論理ボリューム名には、1 文字から 15 文字までのシステム全体で固有の名前が使えます。
-Y Prefix 新しい論理ボリュームに関してシステム生成名を構築するときに使う接頭部を指定します。 接頭部は 13 文字以内でなければなりません。 この名前は、他のデバイスに関してデバイス構成データベース内の PdDv クラス内で定義済みの接頭部で始めることはできません。また、別のデバイスが既に使っている名前は使えません。

セキュリティー

RBAC ユーザーと Trusted AIX® ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権の詳細情報については、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドを参照してください。

  1. 論理ボリューム fslv03 の内容を新しい論理ボリュームにコピーするには、 以下のように入力します。
    cplv fslv03
    新しい論理ボリュームが生成され、同じボリューム・グループ fslv03 に配置され、システムによって命名されます。
  2. 論理ボリューム fslv03 の内容をボリューム・グループ vg02 内の新しい論理ボリュームにコピーするには、 以下のように入力します。

    cplv  -v vg02 fslv03
    ここで、fslv03 はソースの論理ボリューム名です。これは必須フィールドです。
    新しい論理ボリュームが作成され、命名されて、ボリューム・グループ vg02 に追加されます。
  3. 論理ボリューム lv02 の内容を、 ユーザーの確認を要求せずに、よりサイズの小さい既存の論理ボリューム lvtes にコピーするには、 以下のように入力します。
    cplv  -e lvtest  -f lv02

ファイル

項目 説明
/usr/sbin cplv コマンドが常駐するディレクトリー。