デフォルト・キュー・マネージャーの作成
デフォルト・キュー・マネージャーとは、アプリケーションが MQCONN 呼び出しでキュー・マネージャー名を指定しなかった場合に、そのアプリケーションが接続されるキュー・マネージャーのことです。 また、これは、キュー・マネージャー名を指定せずに runmqsc コマンドを呼び出したときに MQSC コマンドを処理するキュー・マネージャーでもあります。 キュー・マネージャーを作成するには、 IBM® MQ 制御コマンド crtmqmを使用します。
始める前に
デフォルト・キュー・マネージャーを作成する前に、 Multiplatforms でのキュー・マネージャーの作成と管理に記載されている考慮事項をお読みください。
crtmqm を使用して UNIX上にキュー・マネージャーを作成するときに、 /var/mqm/qmgrs/qmgr ディレクトリーが既に存在し、そのディレクトリーが mqm によって所有されており、空である場合は、そのディレクトリーがキュー・マネージャー・データ用に使用されます。 ディレクトリーが mqm によって所有されていない場合、キュー・マネージャーの作成は失敗し、 First Failure Support Technology (FFST) メッセージが表示されます。 ディレクトリーが空でない場合は、キュー・マネージャー・データ用に新たにディレクトリーが作成されます。
この考慮事項は、/var/mqm/qmgrs/qmgrディレクトリーが別のローカル・ファイル・システムに既に存在している場合でも適用されます。
本タスクについて
crtmqm コマンドを使用してキュー・マネージャーを作成すると、このコマンドによって、必要なデフォルト・オブジェクトとシステム・オブジェクトが自動的に作成されます。 デフォルト・オブジェクトは、作成するすべてのオブジェクト定義の基礎になります。システム・オブジェクトはキュー・マネージャーの操作に必要です。
このコマンドに関連するパラメーターを組み込むことにより、例えば、キュー・マネージャーが使用するデフォルト伝送キューの名前、および送達不能キューの名前を定義することもできます。
Windowsでは、 crtmqm コマンドの sax オプションを使用して、キュー・マネージャーの複数インスタンスを開始できます。
crtmqm コマンドとその構文について詳しくは、「 crtmqm」を参照してください。
手順
SATURN.QUEUE.MANAGER
というデフォルトのキュー・マネージャーが作成されます。
crtmqm -q -d MY.DEFAULT.XMIT.QUEUE -u SYSTEM.DEAD.LETTER.QUEUE SATURN.QUEUE.MANAGER
- -q
- このキュー・マネージャーがデフォルト・キュー・マネージャーであることを示します。
- -d MY.DEFAULT.XMIT.QUEUE
- このキュー・マネージャーによって使用されるデフォルト伝送キューの名前です。注: IBM MQ では、デフォルト伝送キューは作成されません。ユーザー自身が定義する必要があります。
- -u SYSTEM.DEAD.LETTER.QUEUE
- インストール時に IBM MQ によって作成されるデフォルトの送達不能キューの名前です。
- SATURN.QUEUE.MANAGER
- このキュー・マネージャーの名前です。 crtmqm コマンドでは、これが最後のパラメーターでなければなりません。
次のタスク
キュー・マネージャーとそのオブジェクトを作成したら、 strmqm コマンドを使用して キュー・マネージャーを開始します。