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データの利活用において最も先行している企業のCOOは、インテリジェントな自動化の時代において、自社を成功させ、人間と機械の共創から勝利の方程式を生み出そうとしている。

今回のグローバル経営層スタディでは、世界中の13,000名以上のCxO(最高責任者)レベルの経営層に、 世界がデータやAIで充溢する今日のデジタル時代をリードするために何が必要かについて、インタビューを実施した。回答から、少数ではあるが、データの利活用において先進的な企業群を特定するに至り、その企業群を「先導者」と定義した。

これら企業のCOOは、情報をインテリジェンスに転換し、その洞察を業務に組み込むことに秀でており、デジタル経済によって価値の再定義がどのように進展するかも理解していた。データは重要である。しかし、その価値を決めるのは「信頼」である。

結果を見れば明白の通り、データの利活用において先進的な企業ほど、競合他社と比べて柔軟かつ革新的で、収益性の高いことが判明している。

データへの信頼:データ中心主義の企業文化

「先導者」のCOOと同僚のCxO(最高責任者)レベルの経営層は、重要な意思決定においてデータを活用している。先導者COO 79%、始動者COO 35%

「データを重視する企業文化の醸成は、必ず成し遂げなければならない」

CEO|エネルギー、公益事業会社
アイルランド


あらゆる業務上の意思決定がデータに基づき行われる、データ中心主義の企業文化を醸成することは難しい。しかし、データへの信頼こそ、「先導者」のCOOを大きく前進させる原動力となっている。

「先導者」のCOOは、裏付けのない予測は危険であることを認識しているため、部門の枠を超えた情報共有を推進している。 また、業務効率化がより良い顧客体験の提供に大きく寄与することも理解しており、データを統合し、オペレーションに関する洞察をリアルタイムで得ることを最優先課題 と位置付けている。さらに、データ分析やデータ駆動型の意思決定を、トップ企業のビジネスモデルに必須の機能であると考えている。

インテリジェントなオペレーション:スマートな自律的システム

今後2~3年間で予定している大規模投資

クラウド・コンピューティング(先導者COO 82%、始動者COO 56%)、高度なアナリティクス(先導者COO 75%、始動者COO 35%)、IoT(モノのインターネット)(先導者COO 74%、始動者COO 31%)、モバイル・アプリとデバイス(先導者COO 65%、始動者COO 38%)、ロボット(先導者COO 32%、始動者COO 21%)

「AIこそ、まさに未来である。アルゴリズムとボットが高度な意思決定をするようになるだろう」

COO|ヘルスケア
アメリカ


「先導者」のCOO は、データから価値を引き出すためにデータを信頼する企業文化が不可欠であるのと同様に、データの共有や分析、新しいデータ・ソースへのアクセスのための技術的インフラも極めて重要であることを理解している。

彼らは、テクノロジーこそが インテリジェントな自動化実現の鍵を握ると考えており、既存および新興テクノロジーに対し多額の投資を行っている。特に人工知能(AI)を重視しており、彼らの80%がAIへの投資を計画している。

また、「先導者」のCOOは、クレンジングしてクオリティーを高めたデータをAIや他のテクノロジーと活用することで、業務上の意思決定を支援し、問題を未然に防ぐとともに、資産の利用やエネルギー消費の最適化を実現している。
「先導者」のCOOは、自律的な学習と修正を行うサプライチェーン構築の道程を順調に歩んでいる。

今後2~3年間で予定している大規模投資

クラウド・コンピューティング(先導者COO 82%、始動者COO 56%)、高度なアナリティクス(先導者COO 75%、始動者COO 35%)、IoT(モノのインターネット)(先導者COO 74%、始動者COO 31%)、モバイル・アプリとデバイス(先導者COO 65%、始動者COO 38%)、ロボット(先導者COO 32%、始動者COO 21%)

共有か占有か:スマートに共有するための戦略

すべての顧客接点において価値向上を実現するプロセスを構築している。先導者CEO 68%、始動者CEO 29%

「顧客の利益を考慮せずに、 顧客からの信頼を得ることはできない」

COO|金融サービス
オーストラリア


「先導者」のCOOは、意思決定のためのデータ利用に秀でているだけでなく、顧客の希望もより正確に把握している。この顧客理解こそが、「先導者」が競合他社から抜きん出るための生命線である。

「先導者」のCOOは、データは責任を持って使用すれば、誠実で互恵的な関係を構築し、信頼を失うのではなく、獲得するのに役立つことを理解している。
事実として、「先導者」のCOOの81%が、「データは自社に対する顧客からの信頼を強化するのに役立つ」と回答している。加えて、彼らはデータをビジネス・パートナーと共有することで、データからより価値を引き出すことができると考えている。また同時に、「先導者」のCOOは、「何を共有できるか」と「何を共有すべきか」を明確に区別している 。

グローバル経営層スタディ 第20版

AI/Data包摂時代のリーダーシップ

経営層スタディ2020
役職別レポート