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優れたCEOは、データによる優位性を獲得しており、洞察の時代において自社を成功させるに足る準備がすでにできている。

今回のグローバル経営層スタディでは、世界中の13,000名以上のCxO(最高責任者)レベルの経営層に、世界がデータやAIで充溢する今日のデジタル時代をリードするために、何が必要かについて、インタビューを実施した。回答から、少数ではあるが、データの利活用において先進的な企業群を特定するに至り、その企業群を「先導者」と定義した。

「先導者」のCEOは、臆することなくデータを活用して、今まで以上にスマートなビジネス上の意思決定を行い、より強固なエコシステムを構築し、新しいビジネスモデルの探究・実験を行っていた。

結果を見れば明白な通り、データの利活用において先進的な企業ほど、競合他社と比べれば柔軟かつ革新的で、収益性が高い。

インテリジェントな自動化:データによる価値の創出

「先導者」のCEOは、AIやロボット技術に大規模な投資を予定していると回答

人工知能43%多い(先導者CEO 65%、始動者CEO 22%)、機械学習37%多い(先導者CEO 59%、始動者CEO 22%)、ロボティック・プロセス・オートメーション23%多い(先導者CEO 43%、始動者CEO 20%)

「我々は、データによるインテリジェントな価値の創出を理解、評価し、意思決定に適用する文化を醸成しようと試みている」

CEO|エネルギー、環境および公益事業
カナダ


企業側の準備が整っているかどうかにかかわらず、世界は巨大なデジタル変革へと向かっている。その中で「先導者」のCEOは、どうすればこれらのテクノロジーをより効果的に利用し、さらに多くの価値を引き出せるかという観点から、戦略を策定することで他社をリードしている。

「先導者」のCEOは、オペレーションの自動化を支援する人工知能や機械学習のような技術への重点的な投資が単に「望ましい」のではなく、「不可欠」であることを理解している。彼らはこれらの技術に加え、最新の状態にクレンジングやキュレーションされたデータの価値にも気付いている。実際に「先導者」のCEOは、インテリジェンスが単純にデータ「量」に比例するわけでないということを理解しており、データの「質」を保つためには不要なデータの破棄も行う。「先導者」は、人工知能への投資対効果を最大化するために必要な人材の確保についても秀でている。彼らの55%は、「自社の人材はすでにデータ・サイエンスとアナリティクスの豊富なスキルを保持している」と回答している。

「先導者」のCEOは、AIやロボット技術に大規模な投資を予定していると回答

人工知能43%多い(先導者CEO 65%、始動者CEO 22%)、機械学習37%多い(先導者CEO 59%、始動者CEO 22%)、ロボティック・プロセス・オートメーション23%多い(先導者CEO 43%、始動者CEO 20%)

エコシステムを軸とした戦略策定:多くの人から力を引き出す

「先導者」のCEOは、自社の事業戦略にはエコシステムが不可欠と回答

先導者CEO 85%、始動者CEO 54%

「当社はパートナーのエコシステムとつながることで、データを共有し、顧客向けの価値提案を作り上げている」

CEO|金融サービス
南アフリカ


「先導者」のCEOの67%は、データを特定の事業部門や社内の一部に厳しくとどめておくよりも、企業全体でデータを自由に共有することを奨励している。多くの「先導者」のCEOは、データ共有に対して非常に意欲的であるため、自社の事業戦略の中核に強力なエコシステムを位置付けることが可能となっている。

しかし、「先導者」のCEOも、どうしても共有できないデータがあることは承知している。すなわち、独占的な優位性を与えるようなデータや、機密性が高いために他者に渡せないようなデータだ。 このような見識から、ほとんどの「先導者」のCEOはデータの収集、利用、共有に関するルールを明確に定義している。彼らは、どのデータを共有し、どのデータを保持するかの違いを見極めるポリシーを、細心の注意を払いつつ策定している。

「先導者」のCEOは、自社の事業戦略にはエコシステムが不可欠と回答

先導者CEO 85%、始動者CEO 54%

新しいビジネスモデルによる価値創造:企業を再構築する

「先導者」のCEOは採用するデータ戦略の中で、ビジネスモデルの変革は重要な役割を果たすと回答

先導者CEO 64%、始動者CEO 40%

「技術的なイノベーションは、従来のビジネスモデルを完全に覆しつつある」

CEO|情報技術 (IT) および専門サービス
中国


この変化の激しい時代においては、デジタル技術とエコシステムの組み合わせによって、全く新しいビジネス手法が台頭している。この潮流の中からは、新たに生まれる産業や、消滅する産業もあり、競争環境は刻一刻と変化している。こういった「創造的破壊」と再構築の動きを追尾することさえ難しい企業がある一方、「先導者」のCEOは、この新しいビジネス環境の伸展は脅威というより、むしろ機会であるとみている。

より優れたビジネスモデル・イノベーションを加速させるためにデータ戦略に頼ることに加え、「先導者」のCEOは、自社が保持しているデータを収益化する方法も模索している。しかし多くの企業にとって、その実現は容易ではない。多くのCEOにとって、究極の目的は収集したデータを売ることではなく、むしろ、データを使って戦略的な優位性を獲得し、新しいビジネスモデルを定義、検証することである。

「先導者」のCEOは採用するデータ戦略の中で、ビジネスモデルの変革は重要な役割を果たすと回答

先導者CEO 64%、始動者CEO 40%

グローバル経営層スタディ 第20版

AI/Data包摂時代のリーダーシップ

経営層スタディ2020
役職別レポート