太陽エネルギーとしても知られる太陽光発電は、エネルギー生成に太陽光の粒子(光子)を使用する再生可能エネルギー源です。
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太陽光発電の歴史は古く、虫眼鏡を使って太陽の光を集光し、火を灯していた古代文明にまで遡ります。しかし、今日における太陽光発電は、多くの場合、1839年にフランスの物理学者レクサンドル・エドモン・ベクレルによって初めて観測された光起電力効果の発見に遡ります。
ベクレルは、白金や銀などの半導体材料が太陽放射にさらされると、電流が発生することを発見しました。1880年代には、チャールズ・フリッツがベクレルの研究を発展させ、最初の太陽電池を開発しました。1954年にベル研究所が最初のシリコン光電池を開発して革新を起こすまで、何人かの科学者が太陽エネルギーの研究を支持しました。今日、太陽光発電は太陽エネルギーを利用する最も一般的な方法です。
太陽光発電は、太陽の核で起こる核反応によって可能になります。水素の陽子は激しく衝突し、融合してヘリウムを生成し、膨大なエネルギーを生み出します。このエネルギーは、電磁放射として知られる電磁波のスペクトルを通して太陽から太陽系に放射されます。
太陽エネルギーは、地球上に生命を誕生させ、維持する上で重要な役割を果たしています。例えば、温室効果は、太陽エネルギーが地球の表面で吸収され、大気中に放射される現象です。水蒸気や二酸化炭素などの温室効果ガスは熱を閉じ込め、地球を温暖で住みやすい状態に保つ断熱層を形成します。ほぼすべての生物は、光合成のようなプロセスを通じて直接的に、または食物連鎖の一員として間接的に、太陽エネルギーに依存しています。
地球上では、太陽光発電(PV)や集光型太陽熱発電(CSP)システムが、太陽光を電気や熱エネルギーなどの他の形態のエネルギーに変換するために使用されています。
太陽光発電は、光を受けて電圧が発生する光起電力効果を利用して電気を作ります。ソーラー・パネルまたはソーラー・モジュールは、光電池(または太陽電池)を多数格納することができるため、太陽光発電システムの一般的な例です。PVセルの数は、1枚のPVパネルに1個から数百個まであります。
各PVセルには、シリコンでできた半導体や、電界を作り出すために使用される他の半導体材料が含まれています。太陽光が吸収されると、半導体から電子は放出され、外部デバイスに向けて電流が流れます。このエネルギーの流れは直流(DC)と見なされ、受けた太陽光の量に比例して電力を生成します。DC電力は、ソーラー・インバーターを介して交流(AC)に変換され、設定された電圧でAC電気を作ることができます。
太陽光パネルで発電した電気は、すぐに利用できます。余剰エネルギーは太陽電池に蓄えたり、配電網に送ったりすることができます。住宅所有者は、太陽光発電アレイの設置と引き換えに電気料金のエネルギー・クレジットを受け取ることができます。これは、ネット・メータリングによって行われます。PVシステムは、小規模な用途では最も一般的な変換方式で、計算機の電力供給など簡単な用途に使用できます。しかし、発電量を増やすために規模を拡大することもできます。PV発電所の中には、町全体のエネルギーを供給できるものもあります。
集光型太陽光発電(集光型太陽熱発電とも呼ばれる)は、鏡を使って太陽光を反射させ、流体で満たされた受信機に集めます。太陽熱は流体の温度を上昇させ、温水を通して熱エネルギーを生成します。このエネルギーは、エンジンへの動力供給やタービンの回転に使用され、その後、電力を生成して、発電所に動力を供給したり、配電網を補ったりします。
通常、CSPは大規模な公益事業や産業用途に使用されます。例えば、太陽光発電所は、CSPシステムによって毎年数百メガワット(MW)の電気エネルギーを生産できます。しかし、CSPは太陽熱調理器のような小規模な装置にも利用できます。
PVおよびCSPシステムはいずれも、太陽光技術を使ってエネルギーを直接生産するため、アクティブな太陽エネルギー・システムとみなされます。
パッシブ・エネルギー・システムは、ソーラー建築のような持続可能な設計手法を用い、地球の自然な冷暖房を利用します。太陽が一日中地球を暖めると、木材、金属、ガラスなどの建築資材は太陽エネルギーを吸収します。太陽が沈んで大気が冷えると、建築資材は伝導、対流、放射によって蓄えた熱を放出します。
建築家やエンジニアは、この熱交換を利用して、効率的で安価な建物の冷暖房ソリューションを作ることができます。例えば、太陽のエネルギーを反映させるために屋根を白く塗装したり、建物の一部を自然に暖めるためにソーラー・パネルを設置したりすることがあります。
国際的な規制、ビジネス、技術的なランドスケープにおいて、いくつかの太陽光発電の進歩が形作られつつあります。米国では、エネルギー省がバイデン政権と緊密に協力し、エネルギー貯蔵のハードルを下げ、脱炭素化の取り組みを改善しています。カリフォルニア州やネバダ州のように、太陽光発電を導入した住宅所有者に税額控除の優遇措置が適用される州では、太陽光発電会社のエネルギー需要が、太陽光発電設備の過剰供給によってエネルギー需要を上回るいうユニークな問題に直面するまでになっています。
インドでは、Adani Green Energy社がグジャラート州のKhavda太陽光発電パークで1ギガワット(GW)の太陽光発電を開始し、3,000万kWの容量の構築に向けた重要な一歩を踏み出しました。2一方、英国を拠点とするLightsource社は、ギリシャで560MWの太陽光発電パークを開発中で、これはヨーロッパで2番目に大きなソーラー・パークとなる予定です。現時点でのヨーロッパ第2位のソーラー・パークは、ドイツ東部のWitnitz太陽光発電所です。3
太陽電池式冷蔵庫は、ワクチンを安全な温度で保管することで、アフリカで発生したマラリア対策に役立っています。4日本では、2025年までに太陽エネルギーを宇宙から直接地球に送り込む計画が進行中です。5こうしたイノベーションを可能にしたのは、過去10年間で90%低下した太陽光発電のコスト削減と、エネルギー貯蔵システムの開発です。6