IBM® z/OS Provisioning Toolkitは、z/OS開発環境を迅速にプロビジョニングするためのシンプルなコマンド・ライン・ユーティリティーです。
アプリケーション開発者は、z/OS固有の管理スキルを一切必要とせずに、z/OSアプリケーションを数分でプロビジョニングおよびデプロビジョニングできるため、納品までの時間が短縮されます。システム・プログラマーは環境を事前構成することでプロビジョニングのプロセスを容易に管理し、z/OSセキュリティーを通じて開発者のアクセスを制御し、適切なプロビジョニング制限を設定することができます。
このツールキットは、追加料金なしで完全にサポートされ、すべてのIBM Z/OS V2 クライアントに利用可能です。
IBM z/OS Provisioning Toolkitの各リリースで追加された機能はこちら。
z/OS Provisioning Toolkitの主な要素は3つあります。
z/OS PTは、アプリケーション・イメージの構築および実行、基盤となるミドルウェア環境のプロビジョニング、その後に行う環境のデプロビジョニングに必要な以下のコマンドを提供します。
テキスト・ファイルのzosptfileは、プロビジョニングできる環境を定義します。z/OS Provisioning Toolkitは、CICSやIBM z/OS Connect Enterprise Editionなど一般的に使用される環境の基盤を迅速にセットアップするために、ファイルとイメージのサンプルを提供します。
このツールキットはz/OSの2つの機能を使用して、プロビジョニングされた環境を制御します。ランタイム環境をプロビジョニングできるワークフローは、IBM z/OS Management Facility(z/OSMF)で定義できます。これらのワークフローはIBM Cloud Provisioning and Management for z/OSで管理および制御できます。ワークフローはローカル命名基準と操作手順に合わせてカスタマイズできます。z/OS Provisioning Toolkitがワークフローを推進します。
開発者は、自動化により必要に応じて環境をプロビジョニングできるため、開発およびテスト・システムの管理の負担が軽減され、オペレーション・スタッフへの依存も軽減されます。
ワークフローを使用して事前構成済み環境を作り、z/OSセキュリティーでアクセスを制御し、プロビジョニング済み環境の数を制限します。
CICS、MQ、z/OS Connect、その他の環境に関係なく、開発チームと運用チームが「イメージ」や「コンテナ」などの標準的な用語を使って同じ言語で話せるようにします。
アプリケーションを効果的にテストするために開発者が必要とするすべてのリソースを備えた環境を設計します。必要な数だけ多くの「イメージ」を作成し、チーム内で楽に共有できます。これらのイメージには、コード、構成変数、および環境変数を含めることができます。
開発者はシンプルなコマンドを使用してコンテナを停止および再起動したり、完全に削除したりできます。コンテナは同じイメージから簡単に再作成可能です。実行コンテナの数は運用チームが制限します。システム・プログラマーは作成者を気にすることなく、組織全体のコンテナをすべて管理できます。
コマンド1つでイメージを実行し、プロビジョニングされたイメージのインスタンスである「コンテナ」を作成します。そして、数分で開発者に事前構成済みのランタイム環境を提供します。開発者による環境の停止・起動、その後不要になった際は削除が可能です。
テンプレートを利用すれば、特定のユーザーまたはグループにアクセスを許可できます。このテンプレートを使ってプロビジョニングできる環境の最大数とユーザーごとの最大数に具体的な制限を設けることで、システム・プログラマーは開発環境で消費するリソースを制御できるようになります。
IBM z/OS Provisioning Toolkitの前提条件となるのは、IBM Runtime Environment, Java Technology Editionです。
最低限必要なハードウェア前提条件は、IBM z Systems z10™ または後続の64ビットz/Architectureプロセッサーです。
ツールキットを利用する際のシステム要件については、『z/OS Provisioning Toolkit Software Compatibility Report』をご参照ください。
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CICSやz/OS Connect EEなど、さまざまなミドルウェアの試用する際に役立つz/OS Provisioning Toolkitの機能はこちら。
開発の機敏性のためにz/OSミドルウェア環境の超高速プロビジョニングおよびデプロビジョニングを取得する方法を参照してください。
開発者は安全でスケーラブル、そしてコスト効率の高い環境で、処理量の多いワークロードをサポートする新しいアプリケーションを構築できます。
RESTful APIにより、IBM上で市場の差別化を図る既存の資産を開発する単一の一般的な方法を提供します。
アプリケーション、システム、サービス間でいつでも大量のデータをメッセージとして移動させることができます。
z/OSの主要機能により、Webブラウザー・インターフェースを介してIBM z/OSシステムのさまざまな要素と通信し、これらを管理できます。