応答時間を短縮し続けること。開発サイクルの長さを短縮すること。オンプレミスとクラウドのセキュリティーをまとめる単一の統合レイヤーを構築すること。
計画は明確でした。多様な金融サービスに戦略的な重点を置くラテンアメリカの持株会社Grupo SURAのグループ企業であるSURA Peru社は、アプリケーション・インフラストラクチャーをモダナイズする準備ができていました。新しい統合アプライアンスを使えばすぐに課題は解決されますが、SURA Peru社の財務およびIT担当バイス・プレジデント(CFO/CTO)であるCesar Chang氏は、作業のスピードアップとセキュリティーの標準化以上のことをしたいと考えていました。将来を見据えたSURA Peru社の準備をしたかったのです。
ペルーはこの地域の他の国々と同様、クラウドの導入を遅らせる技術的な課題に直面しています。またペルー政府の規制により、企業はビジネスに不可欠なデータを他国がホストするクラウド・サーバーに移すことができません。SURA Peru社のITコーポレート・マネージャーであるBernardino Bravo-Mejia氏とチーフ・テクノロジー・アーキテクトであるCarlos Candela氏にとって、これはクラウドへの完全移行が困難であることを意味していました。それにも関わらず、同社のビジョンは100%クラウドネイティブになることでした。
アプリケーション導入の迅速化
アプリケーションの応答時間の短縮
しかし、だからといってチームが転換に向けた準備を始められなかったわけではありません。実際、クラウドに備えることで、SURA Peru社は将来的に競争上の優位性を得る可能性があります。
それが、プライベートクラウド環境およびモダナイゼーション・プロジェクトの基盤として、同社がRed Hat® OpenShift上でIBM Cloud Pak for Integrationを選択した理由です。Candela氏は次のように説明します。「IBM Cloud Pak for Integrationを使用すると、規制が緩和されたときにクラウド移行できる移植性を維持しながら、インフラストラクチャーを今すぐ大幅に改善できます。これは私たちにとって理想的なアプローチです。」
SURA Peru社はIBMビジネス・パートナーであるSynopsis社の支援を受け、IBM Cloud Pak for Integrationプラットフォームの一部であるIBM® App Connect Enterprise技術を使用した、マイクロサービスに基づく最新アーキテクチャーのソリューションを開発、テスト、デプロイしました。モダナイゼーション・チームは、新しいアーキテクチャーを使ってコンテナ化したアプローチを取るという戦略的決定を下しました。これにより、既存のコンポーネントを再利用することで次の統合の開発と導入が容易になります。コンテナ化はインフラストラクチャーの拡張性とレジリエンスも高め、将来クラウドへ移行する際のプロセスを合理化するのに役立ちます。
SURA Peru社は年金基金の管理者として重要な財務情報を多く扱うため、あらゆる活動にセキュリティーを組み込む必要があります。今まで同社のセキュリティーは個別対応で、新しいアプリケーションを開発するたびに別のセキュリティー・レイヤーを追加していました。Bravo-Mejia氏とチームは、モダナイゼーション・プロジェクトの一環としてIBM® DataPower Gatewayソリューションを導入しました。このソリューションは複数のアプリケーションでセキュリティー・ポリシーを標準化し、すべてのトラフィックを単一のエントリー・ポイントを通して送信することで、SURA Peru社のデータ保護に役立ちます。「より新しいセキュリティーのアプローチです」とBravo-Mejia氏は言います。
現在このソリューションは完全に稼働しており、誰もがモダナイゼーション・プロジェクトの成功に満足しています。セキュリティー・レイヤーが統合されたことで、チームはより適切に組織全体のセキュリティーを管理できるようになりました。スピードも大幅に向上しました。3秒以上かかっていた応答時間は、わずか600ミリ秒に短縮されました。これはカスタマー・サービスの向上につながり、競争の激しいペルーの年金基金業界では重要な差別化要因となります。
コンテナベースの新統合プラットフォームのおかげで、新たなクラウド・アプリケーションの開発とデプロイがさらに迅速かつ簡単になりました。SURA Peru社は、これまで必要だった時間の半分以下で新しいアプリケーションをデプロイできるようになったのです。しかし、これはほんの始まりに過ぎません。Candela氏は次のように説明しています。「私たちが開発する新しいAPIはそれぞれ他のサービスに活用したり、再デプロイしたりすることができます。つまり、今後開発を進めるにつれ、スピードと効率が向上し続けるということです。」これらの機能を組み合わせることで、SURA Peru社は近い将来、完全なAPIベースの企業になることができます。
IBM Cloud PakソリューションはSURA Peru社がオンプレミス・アプリケーションのインフラストラクチャーをモダナイズする際の支えとなり、プロセスの高速化とセキュリティーの強化を実現しました。今後規制が緩和され、適切な機能がそろえば、このソリューションはBravo-Mejia氏とチームが期待する柔軟性、拡張性、サポートでSURA Peru社のクラウド移行を支援します。「この旅が楽しみです」とBravo-Mejia氏は言います。「IBMが側にいてくれることに感謝しています。」
リマに本社を置くSURA Peru(リンク先はibm.com外)は、年金基金の運営会社です。25年以上にわたり、ペルーの労働者が退職に向けた貯蓄目標を立て、それを達成する支援をしてきました。親会社のGrupo SURA社はラテンアメリカ全土で事業を展開しており、3,900万人を超えるお客様にサービスを提供し、1,630億米ドルを超える資産を管理しています。
IBMビジネス・パートナーのSynopsis社(リンク先は ibm.com外)は、サービス指向アーキテクチャー(SOA)の実装、アプリケーションの統合、インフラストラクチャーのサポート、コンサルティング・サービスなど、幅広いITサービスを提供しています。Synopsis社は2000年代初頭からIBM認定のトレーニング・プロバイダーです。Synopsis社はペルーのリマに本社を置き、ラテンアメリカ、北アメリカ、ヨーロッパで事業を展開しています。
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2021年3月、米国で作成。
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