ホーム ケーススタディ Ricoh USA社 新しいハイブリッドクラウド・ソリューションを提供するための連携
Ricoh USA社はIBMと連携し、保険大手のワークロードをクラウドのIBM Power Virtual Serverに移行
モダンな形のオフィスデスクに座る男女を上から見た写真

リコー株式会社は、オフィス印刷とワークプレイス・イネーブルメント・ソリューションの両方で長年の実績を持つデジタル情報管理会社です。 これらのソリューションは同ブランドの主力製品ですが、東京に本社を置くリコー株式会社は、200社を超える海外子会社全体で多岐にわたる事業分野を展開しています。

Ricoh USA社もそうした子会社の1つです。 主に産業用印刷と商業印刷に注力していた同社は2014年、ハードウェア・プロバイダーからデジタル・サービス・イノベーターへの戦略的進化の一環として、あるITプロバイダーを買収しました。 「これによりマネージドITサービス、アウトソーシングIT、クラウド・サービス、データセンター・サービスの提供が可能になりました」と、Ricoh USA社のホスティング事業担当副社長であるNick Mattera氏は言います。 「私たちはしばらくの間、独立して活動していました。 以来、約10年にわたり、IBMは当社のデリバリー・パートナーでした」。

Ricoh USA社とIBMの関係は相互信頼という基盤の上に築かれています。 「IBMとは素晴らしい関係を築いています」とMattera氏は言います。「私たちは単なるパートナーではありません。 互いのソリューション・ベンダーでもあるのです。 IBMは当社のプリンターとデバイスを世界中で購入し、使用しています。 一方、当社は、お客様に提供した製品をサポートするために、IBMから多くの製品とサービスを購入しています。 ですから、極めて密接な協力関係にあります」。

Ricoh USA社は、IBM® Powerサーバー環境のITマネージド・サービス・プロバイダーで、IBMが大企業に重点を置く一方で、同社は主にSMB市場の顧客を対象としています。

Ricoh USA社の顧客のニーズは会社ごとに異なります。2020年、長年の顧客であり多国籍の保険大手が、Ricoh USA社にある依頼をしました。この保険会社にはヨーロッパに2つのデータセンターがあり、同社は当時IBM Powerサーバー上で保険会社のIBM iアプリケーションを管理していました。

コストを節約し効率性を高めるために、この保険会社はデータセンターを閉鎖し、ワークロードをクラウドに移行することを計画しました。 Ricoh USA社への依頼は、そのための最良の方法を提示することでした。

Ricoh USA社は、この保険会社が事業を展開しているヨーロッパ諸国にはデータセンターがありませんでした。しかし、IBMとは強い関係を築いており、IBMにはヨーロッパにIBM Cloud®のデータセンターがありました。

「IBM Cloudの最大のメリットは、既に構築済みであることです」と、Ricoh USA社のクラウド・ホスティングおよびITマネージド・サービス担当地域副社長であるDeepak Kohli氏は語ります。 「ゼロから始める心配は不要です。 当社は、お客様のためにいくつかのサービスを組み合わせ、24時間年中無休の対応を提供できます。 IBM Cloudを選ぶことは完璧に理にかなっています」。

準備は整いました。 いよいよ本番開始です。

最大40%  

データセンターの年間運用コスト削減による最大節約額

4時間

顧客の日常的なデータ・バックアップ時間の最大短縮時間

 

IBMとは素晴らしい関係を築いています。私たちは単なるパートナーではありません。互いのソリューション・ベンダーでもあるのです。ですから、極めて密接な協力関係にあります。 Nick Mattera氏 ホスティング事業担当副社長 Ricoh USA社
強力なパートナーシップ

移行プロジェクトは2022年7月に始まりました。 IBM iアプリケーションをオンプレミスのIBM Power Systemsからクラウド上のIBM Power Virtual Serverへ移行するのは、リファクタリングが不要という点で、比較的簡単に進めることができました。Ricoh社は移行プロジェクト全体の責任を負っていましたが、IBMと緊密に連携し、IBMだけが提供できる専門知識を活用しました。

「当社はIBM Cloudに精通していました」とMattera氏は言います。「当社は他のお客様向けに、当社独自のIBM Cloudインスタンス内にサービスを展開していました。 一方、インフラストラクチャー側では、IBM Power Virtual Serverの導入はまだ行っていませんでした。 そのため、少し学習に時間がかかり、IBMはずっと過程で支援し続けてくれました。これが本当に助かりました」。

保険業界には、すべてのデータを少なくとも7年間保管することを義務付ける規定など、データ管理に関する政府の厳しい要件があります。 こうした要件に準拠するため、IBMはIBMビジネス・パートナーであるFalconStor社に協力を求めました。FalconStor StorSafe VTLソリューションにより、チームは物理ストレージのテープ・ドライブを仮想テープ・フォーマットに変換し、IBM Cloud Object Storageにバックアップして、保存と検索を容易にすることができました。

FalconStorのVTLソリューションが既にIBM Cloudに組み込まれていたため、導入は比較的簡単でした。「繰り返しになりますが、これはPowerのエンジニアにとって新しいプラットフォームでした」と Mattera氏は言います。「FalconStorとIBMチームの支援を受けることにより、自在に使いこなせるようになりました」。

「ですから、学習曲線はありましたが、それほど大変なものではありませんでした」とMattera氏。 「今回のプロジェクトで多くの教訓が得られたおかげで、今後のプロジェクトでは、完全に自信を持ってデプロイメントを行うことができます」。

2022年9月、この保険顧客のワークロードは完全に移行され、IBM Cloud上で本番稼働を開始しました。 保険会社のユーザーは、オンプレミスのオフィス拠点からヨーロッパのハイブリッド・クラウド環境に個別に接続できるようになり、IBM iアプリケーションをIBM Cloud上で実行しながら、他のさまざまな独立したSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)アプリケーションも利用できるようになりました。

新しいスキル、新しい機会

現在、Ricoh USA社は今回のプロジェクトの成功からさまざまな恩恵を受けています。この多国籍保険会社はRicoh社のサービスに満足しており、両社間では強固な関係が維持されています。保険会社は、使い慣れたIBM iアプリケーションを引き続き実行できるだけでなく、ITインフラストラクチャーの保守や費用の支払いではなく、より重要である中核事業に集中することができます。IBM Power Virtual Serverを使用すると、保険会社は、IBM iアプリケーションで使用したサービスのみを支払うことができます。

Ricoh USA社は、この保険会社のワークロードをIBM Cloudに移行することで、世界中でデータセンターの年間ハウジングコストと運用コストを最大40%削減できるようにしました。 さらに、これらのデータセンターの運営に必要なスペースとエネルギーが不要になったことにより、同社の二酸化炭素排出量が削減されました。

FalconStor StoreSafe VTLを導入したことで、Ricoh USA社は保険会社がデータのバックアップとストレージ機能をより高い拡張性で、スピーディーに利用できるようにしました。 同社は現在、データの長期保存に関する規制要件を満たしながら、保険会社の顧客のワークロードのバックアップ時間を最大4時間短縮できる可能性があります。

Ricoh USA社は、ITマネージド・サービス事業でも新しい機能とスキルを開発し、IBM Powerシステムの専門知識をIBM Power Virtual Server環境にまで拡張しました。 また、FalconStor StoreSafeの知識を世界中で行ったデプロイメントに適用することもできます。

Ricoh USA社とIBMの関係はこれまで以上に強固になっています。 「IBM Expert Labsサービス内で利用できる多様なアプリケーションとリソースにより、さらに多くの機会を獲得できる可能性が高まります」とMattera氏は言います。「これは、Ricoh ITSにとってさらなるゲームチェンジャーとなりました」。

このデプロイメントにより、Ricoh USA社独自のクラウド上でIBM Power Virtual Serverを実行する新たな可能性が開かれただけでなく、ヨーロッパでそれをマネージド・サービスとして提供できる可能性も開かれました。 「IBM Cloud 内で運用できることで、これまでになかった世界展開が可能になりました」とMattera 氏は言います。 「これにより、まったく新しい市場セグメントを開拓できるようになっています」。

もう1つのエキサイティングな機会は、IBM Cloud とのコラボレーションを通じてRicoh USA社のクラウドのリーチを拡大することです。 「当社独自のクラウドは物理的インフラストラクチャーで構成されています」とMattera氏は説明します。「ですから、IBM Cloudを利用してデータセンターの物理的な設置面積を縮小したいと考えています」。

「世界中の顧客に対応するお客様は、地理的に多様なデータ回復機能や高可用性環境、つまり北米での可用性、ヨーロッパや環太平洋地域での生産など、どこにいても利用できることを望むかもしれません。 IBM Cloudは私たちにその柔軟性を与えてくれます」とMattera氏は結論付けています。

プリマンティ・ブラザーズのロゴ
Ricoh USA社について

Ricoh USA社(ibm.com外部へのリンク)は、ITサービスと商業および産業用印刷ソリューションを提供する情報管理およびデジタル・サービス企業です。 その親会社であるリコー株式会社(本社・東京)は、イメージングおよびエレクトロニクスの世界的リーダーとして、140万社以上の企業にサービスを提供しています。顧客の84%は米ビジネス誌『Fortune』誌が選ぶ世界上位500社に含まる企業です。

FalconStor Software社について

米テキサス州オースティンに本社を置くIBMビジネス・パートナーFalconStor社(ibm.com外部へのリンク)は、ハイブリッドクラウド環境における災害復旧およびバックアップ・ソリューションを最新化する FalconStor StorSafe VTL(ibm.com外部へのリンク)を含むデータ保護最適化ソフトウェアのリーディング・プロバイダーです。 2000年に設立された同社は、現在世界中の1,000 以上の組織にサービスを提供しています。

IBM iおよびIBM Power Virtual Servers

IBM iは、IBM Powerプロセッサーをベースにしたサーバー・ファミリーであるIBM Powerサーバー用のオペレーティング・システムです。 IBM Power Virtual Serversは、IBMクラウド・サービスにアクセスできる、構成可能なマルチテナントの仮想IBM Powerサーバーです。

 

 

IBM iの詳細はこちら IBM Power Virtual Serversの詳細はこちら Iptor Sweden AB社

Iptor社は、IBM Power Virtual Serverを活用して、リモートワーカー向けのERPをサポートしています

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福井大学医学部附属病院

福井大学医学部附属病院は、IBM Cloudを活用して医療システムを刷新しています。

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FNZ(UK)社

FNZ社は、IBM Power Virtual Serverを活用して、ソフトウェアのテスト手法をアップグレードしています

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法務

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2023年10月。

IBM、IBMのロゴ、ibm.com、IBM Cloud、Powerは、米国およびその他の国々におけるIBMの商標または登録商標です。その他の製品名およびサービス名は、IBMまたは他社の商標である可能性があります。IBMの商標の最新リストは、ibm.com/trademarkで入手できます。

本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開しているすべての国で、すべての製品が利用できるわけではありません。

引用または説明されているすべての事例は、一部のクライアントがIBM製品を使用し、達成した結果の例として提示されています。実際の環境でのコストやパフォーマンスの特性はお客様ごとの構成や条件によって異なります。お客様のシステムおよびご注文のサービス内容によって結果が異なりますので、ご期待通りの結果にならない場合があります。本書の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。