ホーム ケーススタディ OEDIV 自動化されたプライベートクラウドによるカスタマー・サービスの合理化
ホスティング・プロバイダーのOEDIV社が、IBM Power10を使用して柔軟性の高いSAP S/4HANAサービスを作成
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ITサービス・プロバイダーのOEDIV社にとっては、オペレーションの実施を高速化、スマート化して持続可能性を高められる新しい方法を顧客に示すことが不可欠でした。顧客がイノベーションを進め、不安定な市場にも対応できるよう図るためです。その一方でOEDIV社の顧客は、パブリッククラウド・サービスの容量、容易さ、迅速なセットアップを可能にするエンタープライズ・グレードの信頼性、セキュリティー、パフォーマンスを求めています。

変わりゆく顧客の要求

ハイパーコネクティッドなビジネスの世界で、長期にわたって静的なものはありません。新しい可能性と効率を絶えず追求することで、自動化からAIに至るまで、イノベーションと創造性が生み出されます。

コア・エクセレンスへの徹底的な集中を維持するために、多くの企業は専門家と提携してビジネス・アプリケーションやITインフラストラクチャーの運用、保守、開発を行っています。ホスティング・プロバイダーであるOEDIV(Oetker Daten- und Informationsverarbeitung)はもともと、ベーカリー製品や食品で世界的に有名なDr. Oetker Groupの社内ITサービス部門でした。

OEDIV社は、企業がSAPソリューションのメリットを活用できるよう支援し、ソリューションに関する深い知識と組み合わせた技術サポートおよびビジネス・サポートを提供しています。25年以上にわたり、IBM® Powerシステムを利用して、ホスト型、プライベートクラウド、マルチクラウド、およびハイブリッドクラウドのアーキテクチャーを使用して、何百という顧客に拡張性、セキュリティー、信頼性を提供してきました。特に中小規模の企業にとっては、OEDIV社のサービスを通じて、他の方法ではアクセスできそうにない、IBM Power上で実行されている強力なSAPアプリケーションへのアクセスが可能になります。また、大規模な顧客の場合は、幅広い業界経験に基づいた戦略的なアドバイスとインサイトをOEDIV社が提供します。

OEDIV社のパワー & オペレーティング・システム・センターでチーム・マネージャーを務めるDominik Münch氏は次のように説明しています。「どんな企業にも適合する単一のクラウド戦略など存在しません。最も効果的なソリューションの選択は、お客様のプロセスと管理要件によって異なるからです。OEDIVのポートフォリオは幅広く、広範囲の要件に応える多様なクラウド・ソリューションを提供しています。そのため、OEDIV自体は、お客様のご希望をサポートするために、特に柔軟で高性能、高機能なITインフラストラクチャーを追求しているのです」

25% コストの削減率

IBM Power上のSAP S/4HANAで

200時間 毎月節約できる時間

IBM Power上の主なタスクを自動化することで実現

最新のPower10プロセッサーとIBM Power Private CloudをShared Utility Capacityと併用することで、IBM Power上のSAP HANAのコストを最大25%削減することができました。IBM PowerVCとRed Hat Ansible Automation Platformを使用すると、システムを効率化し、20~30%も高速にプロビジョニングすることができます。 Dominik Münch氏 パワー & オペレーティング・システム・センター、チーム・マネージャー OEDIV
自動化を有効活用する

IBM Power10ファミリーのサーバーがリリースさけ、OEDIV社は業務を最適化および合理化する機会を検討しました。チームは、セキュリティーや安定性といった基盤の基準に照らして、可用性、容量、パフォーマンス、持続可能性を強化する方法を検討しました。最終的に同社は、柔軟性、経済性、機能に対する顧客の要望に応えることに重点を置き、こうした目標をサポートする理想的なプラットフォームとしてIBM Power10を強調しました。

Power10の複数の機能を組み合わせることで、OEDIV社に対する説得力のある提案が作成され、仮想化と自動化によってビジネス上の重要な利点がもたらされます。高度なテクノロジーを組み合わせることによって、OEDIV社は業務を合理化、最適化して、持続可能性を高め、カスタマー・サービスの強化を実現します。エネルギーを大量に消費する計算集約型の世界では特にこれが重要です。

このように階層化された目標を念頭に置いたOEDIV社はPower10アーキテクチャーの特定の機能に魅力を感じ、インフラストラクチャー導入の次の段階として4台の新しいIBM Power E1080サーバーを選択しました。

仮想化による効率の向上


IBM Power10のいくつかの連動機能により、OEDIV社はIT効率を大幅に改善することができます。仮想化によってプロセッサーとメモリーの容量が共有され、最適化されます。「IBM Power10によってリソース割り当て機能とコスト削減が大幅に改善される一方、可用性やパフォーマンスといった重要な問題についても最大限のメリットを得ることができます」とMünch氏は報告しています。

OEDIV社は、 IBM Power Private Cloud with Shared Utility Capacityテクノロジー(旧称Power Enterprise Pools 2.0)を使用して、コンピュート・リソースとメモリー・リソースの共有プールを作成します。単一のリソースから、SAP S/4HANAの各インスタンスに合わせた容量を最もコスト効率の高い方法で割り当てています。このソリューションにより、OEDIV社は未使用の容量への過剰投資を回避しており、各顧客は特定の要件に最も適したパフォーマンスを利用できます。
 

欠かせない高可用性


IBM Power Private Cloud with Shared Utility Capacityでは、プロセッサーとメモリーの使用量が平均使用量に基づいて分単位で追跡されます。ハードウェア・サーバーのメンテナンスが必要な場合、あるいは技術的な問題が発生した場合には、ワークロードを他の残りのシステムにシームレスに移動できます。このようなサーバーでは使用されるリソースが増えますが、総容量と料金は変わりません。

OEDIV社は、IBM PowerVCソリューションを使用してデプロイメントをオーケストレーションし、ストレージ・エリア・ネットワーク、LPARなどを一元的に管理します。また、容量計画のためにIBM® Cloud Management Consoleテクノロジーを導入し、予想される要件の予測に役立つリアルタイムのインサイトとレポートも提供します。

ストレージを管理するために、OEDIV社は20のIBM Storage Virtualizeノードを使用しており、複数のベンダーのシステムと統合できるので、可用性を最大化し、使用可能なアレイのスペースの使用率を最適化できます。IBM Power上のSAP S/4HANAのハイパフォーマンス環境向けに、8つのIBM® Storage FlashSystemストレージ・ソリューションを利用しています。
 

サービスのスピード


運用の柔軟性を確立するために、OEDIV社はIBM® PowerVMソフトウェアを使用して、各サーバー上に独立した複数の仮想マシン (VM)を作成します。LPARとも呼ばれているVMです。顧客の好みやアプリケーションの種類に応じて、複数のオペレーティング・システムを使用しています。Red Hat® Enterprise Linux®、SUSE Linux Enterprise Server、Red Hat Enterprise Linux(ibm.com外部へのリンク)、SUSE Linux Enterprise Server(ibm.com外部へのリンク)、IBM AIX®、およびIBM iなどです。同社は、Power9®およびPower10サーバーの環境全体で1,500以上のLPARを実行しており、使用可能なメモリーは1 PB超と、プロセッサー・コア数は6,500に及びます。

「さまざまなオペレーティング・システムとマルチクラウド構成をデプロイできるため、標準化されたスケーラブルなソリューションを採用しても、OEDIVが提供できる選択肢は多くなります」とMünch氏は説明します。「標準化と自動化は重要な要素です。当社のお客様は、大規模で複雑なSAP S/4HANAソリューションであっても、パブリッククラウドで経験する時間と変わらないプロビジョニング時間を期待しているからです」

当然ながら、プレミアム・サービスを実行する場合なら、テクノロジーのアップグレードを理由とした停止は許容されません。顧客からSAPソリューションの作成、削除、移動、サイズ変更のリクエストが絶えず寄せられるため、OEDIV社はIBMの仮想化構成管理すなわちIBM PowerVCを使用してワークフローを管理し、必要に応じてIBM Power Live Partition Mobility(LPM)でワークロードをオンラインで移動しています。

「私たちは通常、毎月1,500件以上のLive Partition Mobilityオペレーションを管理しています。これは、IBM Powerプラットフォームが実現する柔軟性の顕著な例です」とMünch氏は話しています。「膨大な量です。IBM Live Partition Mobilityを使用すると、顧客に継続的なサービスを提供しながら、あらゆる種類のメンテナンス・タスクを完了できます」
 

自動化と標準化


OEDIV社は、SAPシステムに追加のコアを割り当たいという顧客からの依頼を、毎月何百件も受けています。Power10では、特にRed Hat Ansible® Automation PlatformやIBM PowerVCといったソリューションと組み合わせた場合に、きわめて高いレベルのカスタマー・サービスが実現します。

「IBM Powerプラットフォームで、管理の容易さと比類のない柔軟性が自動化と組み合わせられると、標準的なメンテナンス・タスクの多くは通常30分短縮され、おそらく毎月200時間の節約になります」とMünch氏はコメントしています。「以前はレベル3のサポート技術者が必要だった作業でも、IBM PowerVCが直感的な抽象化レイヤーを提供するため、スタッフが安全に、迅速かつ効率的に作業を完了できるようになりました」

パフォーマンスの向上


当然、次世代のIBM Power10プラットフォームに移行すれば、プロセッサーとメモリーの容量が拡張され、やはり得がたい処理改善につながります。

「Power10によってパフォーマンスが平均で最大15%向上し、CPUパフォーマンスの改善とシステムへのコア割り当ての削減によって、お客様のコスト削減につながります」とMünch氏は言います。「Power10の処理能力が向上したため、サーバーあたり最大240コアの同じフットプリントでも計算処理が強化され、メモリー容量も増えて、メモリーのコスト効率が10%向上しました」

氏は続けます。「しかも、最新のPower10プロセッサーとIBM Power Private Cloud with Shared Utility Capacityを使用することで、IBM Power上のSAP HANAのコストは最大25%削減できました。また、IBM AIXを実行しているLPARでは、16.6%のコスト削減が実現しています。IBM PowerVCとRed Hat Ansible Automation Platformを使用すると、システムのプロビジョニングを効率化でき、システムのプロビジョニングも20~30%短縮されてさらに効率的になりました」

サステナブルなコンピューティング


OEDIV社はまた、多くの指標のなかでも電力消費、冷却、機器のリサイクルなどの環境目標を慎重に監視しています。さらに、インフラストラクチャーのフットプリントが非常に大きいことから、資産の寿命とライフサイクルが全体的なサステナビリティー・メトリクスに影響を与える可能性があります。IBM Powerサーバーは、可能な限りリサイクル材料を使用して構築されています。サポート終了製品のリサイクルも念頭に置いており、その率は最大99.2%に達します。

「x86サーバーと比較すると、IBM Powerサーバーは障害や問題が発生することなく約30%長持ちすることがわかりました」とMünch氏は語ります。「IBM Powerサーバーのインストール・ベースは拡張性に優れており、更新が必要になるまでのシステム稼働期間も長くなります」

IBM Powerプラットフォームで、管理の容易さと比類のない柔軟性が自動化と組み合わせられると、標準的なメンテナンス・タスクの多くは通常30分短縮され、おそらく毎月200時間の節約になります。 Dominik Münch氏 パワー & オペレーティング・システム・センター、チーム・マネージャー OEDIV
AI爆発に備える

OEDIV社は、SAPソリューションの実行を可能な限り容易に、コスト効率の高いものにするという使命の一環として、インフラストラクチャーのモダナイズを続けています。プロセスを合理化し、新たな効率を見いだしていくなかで、OEDIV社はほぼすべての企業、特に小規模な組織にSAP S/4HANAを届けられるようになりました。

「IBM Power上のSAP S/4HANAをプライベートクラウド・サービスとして提供できるようになったことは大きな成果であり、お客様すべてに対して可用性、パフォーマンス、安定性を確保できます。IBM Powerを重要なインフラストラクチャーとして使用することで、ハッカーの標的になりにくくなるため、セキュリティー・リスクも軽減されます。お客様に対する保護も強化されます」、とMünch氏。

サービスの信頼性


OEDIV社は顧客と緊密な協力関係を築くのと同様に、IBM Power環境におけるSAP HANAのサポートにIBM Technology Lifecycle Servicesを活用しています。

「OEDIVは、双方からの積極的な協力関係をうまく活用しています。IBMは重要な変更やアップデートについて教えてくれますし、当社は計画していること、取り組んでいることを話しているからです」とMünch氏は言います。「OEDIVとIBMの間のこうした緊密な関係と協力によって、きわめて効果的な運用が実現しているのです。私たちにとっての大きな利点は、IBMの技術者が私たちの環境、技術上の要件、ビジネス・ニーズをあらかじめ理解してくれていることです。IBMは、IBM Power、ストレージ仮想化、ストレージ、ネットワーキング、Red Hat Linux、SUSE Linux、およびSAPアプリケーションのための一元的な連絡先を備えており、すべてのコンポーネントにわたってOEDIV社を支援します。IBMはサポートを簡素化してくれますし、必要なときには、関係する他のベンダーやメーカーとも、陰ながら問題について話し合ってくれます。非難したりせず、問題が起きればチームとして解決に取り組んでくれます」。

自動化とAIの未来


セキュリティーとコンプライアンスを合理化するために、OEDIV社は現在IBM PowerSCを評価しているところです。同社が期待しているのは、最高のサービス品質とデータ保護レベルを保証する新しいソリューションによって、コンプライアンス監査のサポートが改善されることです。

OEDIV社は、IBM® Instanaで実現する最適化の可能性についても検討しています。Instanaは、問題の防止と是正に役立つコンテキストベースのパフォーマンス・データを提供するように設計され、完全に自動化されたリアルタイムのオブザーバビリティー・プラットフォームです。同じように、IBM® Turbonomicの利点についても検討しています。Turbonomicは、最も効率的なコンピューティング、ストレージ、ネットワークリソースの設定などの最適化アクションの自動化に有効なアプリケーション管理プログラムです。

さらに将来を見据えると、IBM Power10で利用できる組み込みのAI処理機能は、OEDIV社とその顧客に大きな利点を提供するでしょう。同じシステム内でAIとトランザクション・データの両方を処理することで、ネットワーク間でデータを移動する必要がなくなり、コア・ビジネス・プロセスにとって重要なセキュリティーが向上するだけでなく、短時間で準備を整えられるAI機能が提供されます。SAPアプリケーションに組み込まれるAI機能が増えるのに応じて、IBM Power10プラットフォームは、OEDIV社が指数関数的に爆発的に拡大するテクノロジーを顧客が活用できるよう支援します。

Münch氏はこう結論しています。「IBM Power10は、OEDIVにきわめて明確かつ戦略的なロードマップを提供し、インフラストラクチャーの最適化、自動化、合理化を実現することで、お客様に優れたSAP S/4HANAサービスを提供してくれています。IBM Power10によって当社は、コスト効率、管理の容易さ、拡張性、およびSAP S/4HANAの将来のAI機能を優れた形で組み合わせることができます。ハイブリッドクラウドおよびマルチクラウド戦略の一環として、将来的にはさらに柔軟で地理的に冗長化された、コスト効率の高い災害復旧のデプロイメントを設計するために、革新的なクラウド・サービスであるIBM Power Virtual Serverにも注目しています」

OEDIVのロゴ
OEDIV について

OEDIV(Oetker Daten- und Informationsverarbeitung)(ibm.com外部へのリンク)は、SAP認定のホスティング・パートナーおよびSUSEパートナーであり、ドイツのビジネス・セクター向けのインフラストラクチャー・ソリューションとマネージド・サービスのプレミアム・プロバイダーです。ヨーロッパ最大の家族経営企業のひとつであるOetker Groupの一員であり、29,000人以上の従業員を擁し、年間売上高は約65億ユーロにのぼります。グループのブランドには、世界的に有名なDr. Oetkerシリーズのベーキング製品も含まれています。

次のステップ

この記事で紹介されているIBMソリューションの詳細については、IBMの担当者またはIBM ビジネス・パートナーにお問い合わせください。

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2024年3月に米国で制作。

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