Ask HR
2人の横顔のシルエット、吹き出し、ペン、および紙の抽象的なイラスト
レガシーからエッジへ

当社の人事トランスフォーメーションのジャーニーは、およそ10年前に始まりました。当時、それがどれほど広範に組織を再形成することになるのか、私たちは知る由もありませんでした。壮大な計画はなく、その時々の課題への対応にすぎませんでした。

業務がより複雑化していく一方で、当社の予算は縮小していました。同時に、IBM外部のコンシューマー向けテクノロジーは、より高速で直感化し、パーソナルなものへと進化を遂げており、それが従業員の職場への期待を必然的に高めることになりました。

2016年までに、それらの影響は転換点に達しました。私たちは、何か大胆なことに挑戦すべき時が来たと確信しました。従来の人事システムやオペレーティング・モデルでは、現在進んでいる変化の規模やスピードにもはや追いつくことができなくなっていました。

その瞬間、私たちの働き方を再考し、IBMにおける人事プロフェッショナルであることの意味を再定義するような動きが求められたのです。

そこで、対話型AIチャットボットが導入されました。

IBMのAIアシスタント・ビルダーを使用して、制度や福利厚生に関する人事の基本的な質問に答えるためのチャットボットの構築を開始しました。その多くがうまく機能しました。やがて、25個のチャットボットが運用されるようになりました。

ただ一つ、問題がありました。

チャットボットを追加すればするほど、明確な回答を得ることが困難になりました。質問がチャットボットの対応範囲を超えている場合、ユーザーは別の場所を探さなければならず、結果として従業員エクスペリエンスが断片化してしまいました。一貫性を取り戻すために、私たちはチャットボットを単一のインターフェースであるAskHRのもとに統合しました。

AskHRの立ち上げ直後、私たちは世界中の21,000名の全ファーストライン・マネージャーに対し、専任の人事ビジネス・パートナーによるサポートの提供を終了することを通知しました。グローバルな人事用Eメール・アドレスや電話番号も閉鎖されました。マネージャーは、AskHRを通じてのみサポートにアクセスできるようになりました。

それは、大胆な一手でした。私たちはテクノロジーを信頼し、チームが適応するまでに時間が必要であることを認識した上で、全面的な採用に踏み切りました。

翌年にわたり、私たちは従業員のフィードバックを注意深くモニタリングしました。-100から+100の範囲で測定される社内の顧客満足度(CSAT)指標は、-35にまで低下しました。

マゼンタ色のベンチ・アルコーブに座り、ノートPCを使用している人物。ノートと水筒が置かれている様子
調整から導入まで

初期のフィードバックから1つのことが明確になりました。それは、組織がサポートを受けるための新しい方法にいまだ適応している最中であるということでした。時間が経つにつれ、利用状況からより詳細な状況が見えてきました。

従業員やマネージャーが日々の業務でAskHRをただ利用するだけで、その洗練を後押しすることになりました。徐々に、IBM社員はいつでも利用可能な24時間365日無休のリソースの価値を実感し始めました。それに応じて私たちは機能を拡張し、各種手続きへのサポートを追加しました。

突然、AskHRは質問に答える以上のことができるようになりました。AskHRが自らアクションを実行できるようになり、マネージャーが従業員の異動を依頼したり在職証明書を発行したりすると、バックエンド・システムで直接手続きを完了できるようになりました。

毎年約90,000件にのぼる従業員の異動全体を通じて、削減された時間と向上した生産性の効果はすぐに積み上がっていきました。

成果が向上するにつれて、私たちはこのモデルを拡張しました。2021年から2024年の間に、AskHRは人事パートナーと連携しながら、ファーストライン・マネージャーおよび上位マネージャーの85%にとって唯一の窓口となりました。

そして、AskHRの初期に記録したあの-35というCSATはどうなったでしょうか。それは+74にまで上昇しました。

その理由は、

第一に、自動化によって、反復可能なタスクに対する即座のサポートが可能になりました。

第二に、人間によるサポート・モデルが洗練されたことで、マネージャーが実際の専門家に手短に連絡できるようになりました。

第三に、生成AI機能を導入したことで、ユーザーに対するAskHRの価値が向上しました。

丸いテーブルに座って話している2名。カップと電話が置かれている様子
小さな不満点を見つける。それを自動化して優れたものにし、それから規模を拡張する。

IBMのCHRO

最高人事責任者兼シニア・バイス・プレジデント

それらの機能の1つが、マルチエージェントのオーケストレーションでした。2025年、AskHRはあらゆる人事手続きのデジタル窓口となり、複数の自律型エージェントを連携させて複雑なタスクを共同で実行できるようになりました。

同年、AskHRは16,000,000件を超える個別のユーザー・メッセージを処理しました。これは1日あたり約39,000件に相当します。または、IBM社員1人あたり年間およそ51回のやり取りに相当します。

私たちが引き継いだ教訓

私たちはジャーニーの途上で、いくつかの大胆な、あるいは思い切った決断を下しました。もしもう一度最初からやり直すとしたら、いくつかのことに対して異なるアプローチをとるでしょう。まず第一に、パイロット運用を行って反復を重ねるでしょう。すべてを一度に行う必要はありません。注力することが理にかなっている領域について考えてみてください。小さく始めて、それから徐々に拡大していくのです。

私たちはまた、カルチャーがすべてに優先するということも学びました。定着に向けてリーダーが打ち出すトーンは、多くを物語ります。スキル向上や迅速なフィードバックを通じて従業員に権限を与えることが、推進力を生み出します。結局のところ、カルチャーがなければ、それは単なるテクノロジーにすぎません。

別の領域のトランスフォーメーションを間近に控え、IBMはこれらの教訓を活かす準備を整えていました。

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AIを活用した人事へのIBMの移行は、直線的なものではありませんでした。経験から1つのことが明確になりました。それは、進歩は完璧に勝るということです。一過性のブームではなく人のために再設計されたAskHRは、レガシーな領域を、規模の拡張に対応できるように構築された機能へと変革しました。

2人の横顔のシルエット、吹き出し、ペン、および紙の抽象的なイラスト

ITサポートは冗長なプロセスに悩まされていました。問題を学習して解決するAIアシスタントであるAskITが、流れを変えました。IBMのIT機能はセルフサービス型のハブとなり、AskITが日常的な問題の86%を解決しています。

青い架け橋で接続された2台のコンピューター・モニターの抽象的なイラスト

IBMの営業担当者は、システムの過負荷に悩まされていました。サイロ化された複数の営業ツールをやりくりすることが、管理業務の肥大化を招いていました。そこに登場したのが、無駄を削減し、基本業務を自動化し、迷宮を営業担当者の成功への近道へと変えるために社内で共同開発されたAIのライフライン、AskSalesでした。

丸い時計の下にある、ハンギング・フォルダーが入った開いたファイル・キャビネット

CIOのサンドボックスでは、未来を見据えた大胆な実験が展開されています。究極のビジョンは、IBMのあらゆるものへの一つのAI搭載ゲートウェイとなるAskIBMです。ベータ版はすでに期待が持てる成果を示しており、複雑さに一貫性をもたらし、当社のエンタープライズの未来を再定義し続けています。

赤いパラシュートで降下するカプセルのイラスト
脚注

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示されている例は、説明のみを目的としています。実際の成果はお客様の構成や条件によって異なるため、一般的に想定される成果を提供することはできません。

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