IBM Power Virtual Server上のSAP S/4HANA Cloudがオペレーションを合理化
IBMの財務およびクォート・トゥ・キャッシュ部門は、世界中でさまざまな事業単位にわたり150,000人を超えるERPユーザーをサポートしています。そのオペレーションは、IBM® Power、 IBM® Z 、Intelサーバーを含む異機種が混在するインフラストラクチャー上のSAP ERPシステムで実行されていました。これが世界規模でオンプレミス環境で実行されていたので、管理は複雑でコストもかかっていました。また、契約登録、請求および請求書発行、売掛金処理などの見積から現金化までのプロセスにおける手作業を減らす余地もありました。
IBM財務およびクォート・トゥ・キャッシュ部門チームは、IBM 内の部門であり、会社の運営を支えるアプリケーションを管理するChief Information Office(CIO)組織、IBM Consulting、およびSAP®と共同で、クラウドにおけるモダナイゼーションのアプローチにより、プロセスを端から端まで変革することにしました。IBM は、会社の成長を促進し、顧客サポートを強化することを目的とした世界最大級の企業変革プロジェクト1に着手するため、IBM Power Virtual Server 上の RISE with SAPを使用してSAP Cloud ERPに移行することを選択しました。
SAPの次世代Cloud ERPソフトウェアであるSAP S/4HANA Cloudへの移行により、ビジネス・プロセスの改善、世界中のデータの一元化と標準化、AIと自動ワークフローによる意思決定の強化が実現しました。IBM PowerとSAP ECC上のオンプレミス環境から、IBM Power Virtual Server上のSAP S/4HANA Cloudに移行することで、クラウドにおけるビジネス変革を加速し、オペレーションを簡素化、合理化することができたのです。この移行による運用上のメリットは、IBMチームがより良い顧客体験を提供することにも貢献しました。このソリューションは、175カ国で15万人以上のERPユーザーをサポートしています。グローバルな導入で、さまざまな事業単位のニーズをサポートするという取り組みの対象範囲の複雑さにもかかわらず、移行は18カ月で完了しました。IBMは、 SAP Cloud ERP2への移行により、インフラストラクチャーの費用3および関連する運用費を30%削減できました。オンプレミスのIBM Power環境とIBM Power Virtual Server環境にアーキテクチャーの一貫性があることで、Power環境からx86環境という異なるアーキテクチャー間での移行と比較して、移行時間が15~25%削減できました。Powerプロセッサーのコンピューティング性能もこの結果に貢献しています1。
「私たちは今や、デジタル・エンタープライズと呼ばれる段階にあります。作業手順を合理化し、グローバルなプロセスを徹底的に簡素化し、AIを大規模に使用して自動化を行っています。SAP S/4HANA Cloudは、この道のりを進むためのエンジンです」と、IBMのSAP S/4HANAプラットフォーム担当ディレクターであるDavid Ackermanは述べています。 IBMのITデリバリー担当ディレクターであるSirish Gottimukkalaはこう付け加えます。「このSAPのアップグレードは、AI化および複雑な問題を解決するための基盤となるものです。この基盤の上に構築を進めていくため、基盤の安全性とレジリエンスを維持する必要があります。ここで、IBM Power Virtual ServerおよびIBM Cloud上のSAPランドスケープにおけるセキュリティーと可用性が重要になります。稼働開始以来、稼働率は100%で、停止したことはありません」
IBM Consultingは、この移行作業を始めから終わりまで主導し、これらの複雑なソリューションを安全に移行・運用するために必要な技術サービス、導入、アプリケーション管理サービスの専門知識を提供しました。SAP S/4 HANA Cloudへの移行の一環として、財務およびクォート・トゥ・キャッシュ部門チームは、以下のようなプロセスを合理化する、ワークフローの自動化を新規実現しました。
「プロジェクト・マネージャーとコンサルタント向けのインタラクティブなダッシュボードにより、各クライアントの現在のステータスをよりわかりやすく視覚化できます。これらのダッシュボードにより、支払期日や請求書の発行タイミングに関する進捗をリアルタイムで追跡でき、最適な整合性とシナジーの確保を実現します」と、IBMのクオート・トゥ・キャッシュ・コンサルティング・ディレクターのCarol Bruceは述べています。
SAP ECCからSAP S/4HANA Cloudへの移行により、IBMの見積もりから現金化までのプロセスは大幅に改善されました。そのような成果2の例としては、次のようなものが挙げられます。
IBMは将来を見据え、プロセスに関する洞察を深めて継続的な最適化を推進するために、SAP SignavioやIBM Apptio財務およびクラウド管理ソリューションなどのツールの統合を検討しています。
タスクの効率化、ワークフローの簡素化、AI駆動型オートメーションの推進を通じて、IBMはさらなる効率性と拡張性の向上を目指しています。こうした取り組みとSAPとの長年にわたる連携により、IBMは常にアジャイルな姿勢を維持し、顧客に対してさらに大きな価値を提供できる体制を整えており、継続的な改善とイノベーションへのコミットメントを強化しています。
1. RISE to Power Virtual Serverの詳細を読む
2. IBM CIOチームによる SAP Cloud ERPへの移行後の業務改善効果の測定
3.RISE to Power Virtual Serverのプレスリリースの詳細を読む
IBMは、世界をリードするハイブリッドクラウド、AI、専門コンサルティングを提供する会社です。当社では、175か国以上のクライアントがデータからのインサイトを活用し、ビジネス・プロセスを合理化し、コストを削減し、業界での競争力を獲得できるよう支援します。金融サービス、通信、ヘルスケアなどの重要なインフラストラクチャー分野で、何千もの政府機関や企業がIBMのハイブリッド・クラウド・プラットフォームとRed Hat OpenShiftを利用し、迅速かつ効率的で安全なデジタル変革を実現しています。AI、量子コンピューティング、業界固有のクラウド・ソリューション、コンサルティングにおけるIBMの画期的なイノベーションは、お客様にオープンで柔軟な選択肢を提供します。これらすべては、信頼、透明性、責任、包括性、サービスに対するIBMの長年のコミットメントによって裏付けられています。
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