大企業では、貴重なデータが複数のオペレーション・システムに分散していることがよくあります。さらに、データはさまざまな方法でモデル化、分類、管理されているため、企業が迅速かつ信頼性の高い洞察を得ることが困難になっています。
Performance Technologies社の分析部ディレクターであるStavros Stavrinoudakis氏は、同社が最近、ギリシャの大手公益事業会社ELPEDISON社のビジネス・データの管理権を取り戻し、それを活用してよりインテリジェントな意思決定を行えるよう支援した事例について説明しています。
ギリシャの電力会社であるELPEDISON社は、顧客のニーズを予測し、高度にパーソナライズされた方法でコミュニケーションをとるAIの可能性が高まる中、膨大な顧客データの価値が高まっていることを認識しました。これらの新しい価値を実現するための最初のステップは、顧客データと企業データを包括的かつ統一されたビューでアクセスできるようにすることでした。これは、すべての関連データを一元化し、一貫したガバナンスとアクセス制御を実装することで実現しました。
ELPEDISON社のデータ管理責任者であるJulie Simou氏は、エンタープライズ・データ管理フレームワークを導入し、データ・ガバナンスの原則と組み合わせることで、スタッフが貴重なデータをより適切に識別できるようになり、意思決定の効率化と会社全体の業務改善につながったと語ります。
ELPEDISON社の調達部門は、データ管理および復元ソリューションを選択するために競争入札プロセスを実施しました。そこで、Performance Technologies社は、IBM® Cloud Pak for DataとIBM® Knowledge Catalogを使用したデータ統合およびガバナンス・ソリューションを提案し、求められる基準をすべて満たしたため、プロジェクトを落札しました。テクノロジーの観点では、クラウドネイティブ・ソリューションはマイクロサービスに基づいており、Red Hat OpenShift on IBM Cloudでコンテナ化されたものをPerformance Technologies社が管理および保守する包括的なSaaS(Software as a Service)製品として提供されます。
優れた成功実績を持つIBMプラチナ・パートナーであるPerformance Technologies社は、重要な技術認定を取得し、技術に関する卓越したスキルを持っているだけではなく、プロジェクトを構想から24時間365日のオペレーション・サポートまで実行できる能力も兼ね備えています。
これは単なる技術プロジェクトではありませんでした。ELPEDISON社は、組織全体で包括的なガバナンス、セキュリティー、プライバシー、および制御に関するポリシーを確立し、これを遵守しながら、30,000件のデータベース・テーブルにあるデータを統合および整理することを目指しました。Performance Technologies社は、特に初期セットアップ時にIBMと緊密に連携し、IBMのエネルギー・公益事業データ・カタログを組み込みながら、ELPEDISON社のビジネス用語をデータ・プラットフォームに合わせて調整しました。このカスタマイズにより、ELPEDISON社システム内のメタデータを理解しやすくなり、一般データ保護規則(GDPR)、EU データ法、EU AI法、およびセキュリティー・ポリシーに沿った正確なデータ識別と分類を確実にできるようになりました。
IBMデータ管理プラットフォームは、重要な一元管理リソースとして機能するだけではなく、データ・カタログと辞書を提供します。これにより、ELPEDISON社は45のオペレーション・システムにまたがるガバナンス層を通じて顧客関連データを管理できます。この構造により、データの追跡可能性が容易になり、重要なデータ要素に対するデータの所有権が確立され、会社の事業部門全体でデータ主導の意思決定が強化されます。このソリューションには、データ品質、検証、メタデータの完全性、データ・リネージュ、修復、追跡可能性の統一された制御ポイントを作成することを目的としたガバナンス・ポリシーとドキュメントを含む、ELPEDISON社の包括的な企業データ管理フレームワークが組み込まれています。
IBMと連携することで、レポート作成と分析にタイムリーに使用できる正確で一貫性のあるビジネス・データが提供されます。このソリューションにより、以前はサイロ化されていたデータが統合され、ELPEDISON社は顧客サービスのプロセスと速度を改善し、顧客満足度とロイヤルティを向上させることができました。
ELPEDISON社の従業員は、より簡単にデータを照会し、特定された問題の根本原因を分析し、適切な是正措置を講じることができるようになりました。すべてのデータ・タイプが一元管理のデータ・カタログに表示されるようになったため、同社は企業データに死角なく360度アクセスできるようになり、すべてのやり取りを通じてカスタマー・ジャーニーを向上することができるようになりました。
このソリューションのもう1つの重要なユースケースは、欠落データや低品質データを特定し、データ管理の改善を目的とした顧客キャンペーンを実施することです。これにより、ELPEDISON社はデータに対する信頼性を高め、より正確で関連性の高いサービスや推奨事項を顧客に提供できます。
分析上の利点以外にも、このソリューションは、ELPEDISON社が機密情報や個人を特定できる情報の機密性と適切な取り扱いに関連する問題を特定し、解決するのに役立ちます。データ保護部門(DPO)、内部監査部門、内部管理部門、信用管理部門などの主要なコンプライアンス関係者は、すべての個人情報と機密データのストレージを可視化し、内部ポリシーと外部規制に従ってこれらが管理されていることを確認して、コンプライアンスを強化できます。
ELPEDISON社がAIの活用範囲を拡大するにつれ、IBM データ管理プラットフォームは、データの使用、データの所有権、およびEU AI法への準拠を調整することで、組織にさらなる価値を提供しています。ELPEDISON社のAIへの取り組みは、企業データ管理フレームワークへの投資を決定したことにより、実現可能なロードマップに載っています。データにAIシステムを単に追加するだけでは、モデルのハルシネーションやバイアスを防ぐことが難しくなる可能性があります。Performance Technologies社では、堅牢なビジネスとテクノロジーの企業データ管理フレームワークを確立することこそベスト・プラクティスであると考えており、実際にELPEDISON社の事例で実証されています。
このプロジェクトの成功は、ITコンサルタントのPerformance Technologies社とIBMが築いてきた強力なパートナーシップを反映しています。当社は、共同顧客に価値をもたらすスキルとテクノロジーに投資しており、IBMからの緊密なサポートとトレーニングに非常に満足しています。
IBMの公共事業に特化したソリューションは、金融サービス、通信、製造などの他の業界にも応用できます。Performance Technologies社は既にIBMと協力してソリューションの拡張に取り組んでいますが、IBMの業界特化型アクセラレーターを利用することで、他の分野に進出し、そこでも繰り返し最高の成果を出せているのは素晴らしいことです。
ギリシャのアテネに本社を置く ELPEDISON社(ibm.com外部へのリンク)は、電力生産と供給、およびガス供給の両方で業界をリードする企業です。同社は、競争力のある価格で、安定性と一貫性を保ちながら最高品質のエネルギー・サービスを提供し、常にこの分野で最も重要な企業の1社であり続けることを目指しています。
ギリシャのアテネに本社を置く Performance Technologies社(ibm.com外部へのリンク)は、あらゆる分野の組織にビジネスおよびテクノロジー・サービスを提供する大手プロバイダーです。クラウド、トランスフォーメーション、サイバーセキュリティー対策、事業継続性、ビジネス・オートメーション、データ主導の意思決定という幅広い分野で、Performance Technologies社はお客様の極めて困難な課題を解決できるよう支援しています。
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