社内の大規模な開発者コミュニティ(約 1,500 人の開発者と関連するビジネス・アナリストの総数のうち、z Systems側には約700人が在籍)のサポートを改善し、安定した信頼性の高いz Systems開発プラットフォームを確保するため、Danske Bankは最新のIBM Application Delivery Foundation for z Systems(ADFz)サービスにアップグレードしました。これにより、IBM z/OS環境のアプリケーションの作成と保守の効率を高めるように設計されたコア・ツールの完全なセットが提供されます。ADFzは、毎月の更新で段階的な機能拡張を提供する継続的デリバリー・モデルにより、z Systemsランドスケープが最新の機能とアプローチに対応できるようにサポートします。
ADFzには次のツールが含まれています。アプリケーション開発生産性ツールを提供するIBM Developer for z Systems。コンパイル済みアプリケーション用の対話型ソースレベルのデバッグ・ツールIBM Debug Tool for z/OS。開発者がアプリケーションの異常終了を理解するのに役立つリアルタイム情報を収集するIBM Fault Analyzer for z/OS。z Systems上のデータ・セットを操作する際の拡張ファイル処理を提供するIBM File Manager for z/OS。そしてアプリケーションが使用可能なリソースをどのように使用するかをレポートするIBM Application Performance Analyzer for z/OSです。
「ADFzとIBM Developer for z Systemsの優れている点は、ソフトウェアを迅速に提供するために必要なほぼすべてが1つのインターフェイスにあることです」とJensen氏は言います。「開発からテスト、ドキュメンテーション、トラブルシューティングに至るまで、z Systemsソフトウェアのライフサイクル全体を、z Systemsを初めて使用する開発者でもすぐにアクセスできるユーザーフレンドリーな環境内ですべて処理できます。これにより、速度と効率が向上し、z/OS向けの開発と.NETなどの他のプラットフォーム向けの開発の間のギャップを埋めることができます。これは新しい開発者をチームに迎え入れるときに特に重要です。また、COBOLまたはCICSサービスと新しいWebフロントエンドを組み合わせて使用するハイブリッド・アプリケーションの構築と実行が容易になります」
Danske Bankは独自のユニット・テストツールを開発し、それをIBM Developer for z Systems環境に統合することで、開発からテストケース、ユニット・テスト、ビジネス・ロジックの追加、そして最終的に本番環境への移行というシームレスなフローを可能にしました。
「こうしてエラーを追跡し理解するために利用できる分析ツールとデバッグ・ツールが利用可能になりました」とJensen氏。「IBM Developer for z Systems内ではプロセス全体がより高速かつ直感的になり、開発した新しいツールに簡単にアクセスできるようになりました。たとえば、『アプリケーション診断システム』というツールがあります。これは、Fault Analyzer APIを使用してメインフレームからシステム・ダンプを抽出し、IDEで直接開くことができるようにします。本番環境でのプログラムの状態とその環境での履歴を確認でき、その重要性と変更が許可されているかどうかを確認でき、他の人が問題を認識できるようにコメントやメモを追加できます」
Poulsen氏はさらに次のように付け加えます。「私たちは引き続きIBM研究所と緊密に連携し、特に自社開発の機能をIBMツールに組み込む取り組みを続けます。素晴らしい双方向の関係が構築されており、協力に感謝しています」
コアのトランザクションと顧客情報はz Systemsプラットフォームに存在しますが、フロントエンド・サービスは他のプラットフォームに存在することがよくあります。Danske Bankは、開発とテストを双方で管理するための同様のグラフィカル環境を提供することで、コラボレーションに対する潜在的な障害を軽減しています。
「また、COBOLおよびPL/1コードを古いリポジトリーからRational Team Concertに移行しています」と Jensen氏。「これにより、並行開発への制限がなくなり、新世代の開発者に実績と信頼のある機能を使用して作業する魅力をアピールすることができます。グリーン・スクリーンで作業するというカルチャー・ショックを与えることはありません」
ADFzのツールは、z Systemsのランドスケープを常に最適な状態に保つ上で重要な役割を果たしているとJensen氏は言います。「IBMのツールを使って、バックエンドのCICSシステムから開発ランドスケープまで、すべてのパフォーマンスと可用性を監視しています。さらに、私たちはツール所有者として、IBM APIの一部を使用して他の監視システムを構築しました。たとえば、ちょうど今朝、デバッグ・ツールの一部がダウンするという事態が発生したのですが、私たちのモニタリング・システムによって、社内の顧客からの問題発生通知を待つことなく、迅速に対応し、事態を解決することができました」
「また、Problem Determination Toolsで監視して、z Systems環境全体で何が起こっているかを確認します。APIは、Eclipse内のJavaベースのフロントエンドであるRemote Application Platform(RAP)にプラグインされ、主要なパフォーマンス指標のわかりやすいダッシュボードを提供しています」